玄関
エントランスホール
美術館棟南館のカフェ「Pine View」
MIHO MUSEUM(ミホ ミュージアム)は、神慈秀明会の会主・小山美秀子のコレクションを展示する滋賀県甲賀市信楽町田代にある滋賀県の登録博物館。
アプローチは、土木学会デザイン賞 2001 優秀賞 受賞。
概要
世界救世教から分立した宗教法人神慈秀明会[1]の会主・小山美秀子のコレクションを展示するため、1997年(平成9年)11月に開館した。
運営は公益財団法人秀明文化財団が行っているが、美術館の土地・建物一式は神慈秀明会の所有であり、館長を含む要職や職員の多くは同会からの出向者(信者)が務めている。事務局長職には美秀子の孫(先代会長・小山荘吉の娘)である小山由貴子が就いて実務の中枢を統括しており、実態として神慈秀明会および小山家による直接的な管理運営体制となっている。当初は宗教法人による直接運営案も存在したが、税制上の優遇措置の享受や親族への利益供与を目的として、外郭団体である同財団を設立した経緯がある。
信楽町郊外の山中にある美術館は、「桃源郷」をイメージして造られている。建築容積の8割が地下に埋没しているというこの建物は、周囲の自然景観保全に配慮したものである。レセプション棟から桜並木を通ってトンネルをくぐり、その先の吊り橋の向こうに展示館がある。利用者の移動を助けるためと環境にあわせ、電気自動車がレセプション棟と展示館の間を往復している。
コレクションは、ギリシア、ローマ、エジプト、中近東、ガンダーラ、中国、日本など、幅広い地域と時代に渡る優品2000点以上が含まれている。コレクション形成に数百億円をかけたともいわれ、日本にある私立美術館のコレクションとしては有数のものである。
歴代館長
文献
- 『Miho Museum』 フィリップ・ジョディディオ・文、MIHO MUSEUM編、2007年
本文は日本語表記、建築自体の公式紹介(144頁)
- 『MIHO MUSEUM 日経アーキテクチュアブックス』 日経BP社、1996年-落成時の紹介
主な収蔵品
- 隼頭神(ホルス)像-エジプト、第19王朝、紀元前13世紀
- アルシノエ2世像-エジプト、プトレマイオス朝、紀元前3世紀
- 鶏を銜える山猫形リュトン-イラン/中央アジア、紀元前2-1世紀
- 精霊と従者のレリーフ-アッシリア、紀元前9世紀
- 仏立像-ガンダーラ、2世紀
- 絹本著色閻魔天像(重要文化財)-平安時代(原三渓旧蔵)
- 紙本著色地獄草紙断簡(解身地獄)(重要文化財指定予定) - 平安時代(宗教法人神慈秀明会蔵、MIHO MUSEUM保管)
- 紙本墨画鳥獣人物戯画甲巻断簡(重要文化財指定予定) - 平安時代(宗教法人神慈秀明会蔵、MIHO MUSEUM保管)
- 紙本墨画鳥獣人物戯画丁巻断簡(重要文化財指定予定) - 鎌倉時代(公益財団法人秀明文化財団蔵、MIHO MUSEUM保管)
- 木造地蔵菩薩立像(重要文化財)-鎌倉時代(1972年重文指定)。
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木造地蔵菩薩立像は高さ52.5cmの木像[2]。作者は不明[2]。1972年に東京の古美術商の所蔵品として重要文化財指定[2]。1994年に秀明文化財団が入手[2]。2014年から保存修理が行われたところ、胎内から菩薩の印を押した紙や札が詰まった状態で見つかり、重源や快慶の仏号を記した紙や「新薬師寺」の文字のある供養札などが発見され、2016年に像内納入品について重要文化財の追加指定を受けることとなった[2]。
- 木造持国天立像(重要文化財)-鎌倉時代(興福寺伝来)
- 曜変天目茶碗(重要文化財)-南宋時代(前田家伝来)
- 紫檀螺鈿宝相華鳳凰文平胡籙(最後の漢字は竹冠に「録」)(重要文化財)
- 紫紙金字金光明最勝王経 巻第二(重要文化財)
- 象と鯨図屏風-伊藤若冲作
アクセス
公共交通機関
自動車
タクシー
報道
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宗教法人「神慈秀明会」、会長ら16億円申告漏れ
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(2006年4月19日。朝日新聞(関西版)ほか)
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朝日新聞(関西版)、毎日新聞、産経新聞、その他関西地方紙多数、日本テレビ系列によるニュース報道である。約35万人の信者をもつとされる宗教法人「神慈秀明会」の設立者であり、03年11月に死去した小山美秀子の遺産をめぐり、同会と小山弘子会長ら親族が大阪国税局の税務調査を受け、相続税など計約16億円の申告漏れを指摘されていたことが2006年4月18日に判明。美秀子の遺産相続に関して、遺族は課税価格で合計約31億1200万円を申告していたが、それ以外に16億円の申告漏れが確認された。会主・美秀子の遺産は、合計50億円近くあったことになる。
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大阪国税局の調査では、美秀子の所有していた古美術品のうち、約700点(10億円相当)をMIHO MUSEUMの運営団体に寄贈されたように処理されており、本来、宗教団体への寄付は非課税になるはずだったが、これらの古美術品について非課税措置を受けるために必要な書類が税務当局に提出されておらず、寄付した物と認められなかった。その他、京都国立博物館に寄託していた茶道具や掛け軸など約40点(4億5000万円相当)も同様に申告漏れが発覚。教団の施設(教祖殿)に約80点の古美術品(1億円相当)が隠されており、これも同様に申告漏れと判断。
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同国税局は、この寄贈を相続税逃れの悪質な仮装工作だったと判断。相続された古美術品約800点は、同会に寄贈したように装うなどしていたとし、大阪国税局は意図的な隠蔽にあたると認定。追徴税額は重加算税などを含めて計約10億円にのぼるとみられる。これらの美術品の大半は弘子の相続財産と認定された。弘子らは修正申告に応じている。
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美秀子の次男であり同会役員である人物が、発注の施設工事に絡んで請負業者から得た謝礼金計1億円を自分が代表を務める赤字会社が受け取ったことにし、個人の所得申告から除外していた事実が発覚。兵庫県内の同会名義の不動産を弘子らが独占使用していたことについて、大阪国税局は「家賃が著しく低額で、弘子らへの給与にあたる」と認定。源泉所得税の徴収漏れを指摘。
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神慈秀明会側は、美秀子の「会に寄付した」と言う生前の言葉に従い、遺産との認識はなかった。指摘はすべて認め、追徴課税に応じたとコメント。信者に対しては、今回の件は国税局と会との見解の相違であり、寄付が認められず残念であると説明している。美秀子自身が神慈秀明会から合計50億円もの報酬を得ていたことを、今回、追徴課税に応じたことで事実上認めた形になった。このことは信者からも批判を受けているが、それに関する信者に向けた明確な説明は行われていない(2006年4月22日)。
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神慈秀明会は、今回の報道を小山家の問題ではなく会の公的な問題ととらえ、一部の責任者の解任に踏み切った(2006年4月30日)。
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神慈秀明会は、贈与扱いになっていなかった美術品を改めて買い取ることにし、弘子はその代金で相続税を支払ったという。このことは、信者から集めたお金で得た報酬から美術品を買い、さらにそれを信者から集めたお金であらためて買い取ったことになるため、さらに批判を集めている(2006年5月1日)。
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「古代ローマの盗掘品返して」伊政府、日本に要請へ
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(2007年1月11日。読売新聞より)
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日本国内美術品の中に、古代ローマの遺跡などから盗掘品が多数含まれている疑いが強まり、イタリア政府が目録をまとめ、文化庁に早期返還の協力要請をすることになった。 返還対象は100点に達する見込み。当局が特に関心を持っているのは滋賀県の美術館MIHOMUSEUMの所蔵品。スイスを拠点に盗掘に携わっていた国際シンジケートから、同美術館が購入した可能性が強いという。
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盗掘古美術品の海外流出、伊検察側が滋賀の美術館名指し
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(2007年6月2日。読売新聞より)
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イタリアで盗掘美術品が流出した事件で、公判に出席した伊検察側の鑑定人により「日本のMIHOMUSEUMも盗掘品を所蔵している」と指摘される。MIHOMUSEUMが所蔵する大理石の装飾彫刻など、伊捜査当局が国際密輸シンジケートから押収した盗掘品写真中に「同一品が見つかっている」という。
その他
- 小山美秀子が死去した際、所有していた古美術品のうちMIHO MUSEUMに所蔵されていた古美術品約700点(10億円相当)が、MIHO MUSEUMを運営する財団法人秀明文化財団に寄贈されたように処理されていた。国税局は寄贈は仮装であり、小山弘子の相続財産であると判断し、徴収漏れを指摘、追加納税された。神慈秀明会は「寄付が認められず、故人の遺志が果たせなかったのは残念」と述べた。[3]
- 当美術館で録音したポール・ウィンター率いる「Paul Winter Consort」のアルバム「Miho: Journey to the Mountain」が2011年、第53回グラミー賞ニューエイジ部門を受賞した。
- ルイ・ヴィトンの2018年クルーズ・コレクションが2017年5月14日に開催された[4]。
- レストラン、喫茶室、売店で秀明自然農法の食材を取り扱っており、その情報発信もしている。
脚注
注釈
- ^ 帝産湖南交通の信楽駅行き(信楽駅まで約20分)は、昼に2便のみ運行設定がある(逆方向の運行はない)。
- ^ 「美術館」経由は午前1便、午後1便のみ運行。
出典
- ^ “ソトコト 憂国呆談”. 2017年9月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年1月28日閲覧。
- ^ a b c d e “謎の仏像内から重源・快慶の名 滋賀、発見に関係者興奮”. 京都新聞. (2016年3月21日). http://www.kyoto-np.co.jp/sightseeing/article/20160321000084 2016年3月22日閲覧。
- ^ 宗教法人「神慈秀明会」、会長ら16億円申告漏れ 朝日新聞 2006年04月19日 インターネットアーカイブ
- ^ “ルイ・ヴィトンが滋賀の秘境でクルーズショー開催、山本寛斎に敬意を表したアイテムも発表”. 2017年5月18日閲覧。
外部リンク
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| 2010 |
| 最優秀賞 |
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| 優秀賞 |
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| 奨励賞 |
- 由布院・湯の坪街道・潤いのある町並みの再生
- 板櫃川水辺の楽校
- 景観に配慮したアルミニウム合金製橋梁用ビーム型防護柵アスレール
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| 2016 |
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| 2018 |
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| 2019 |
| 最優秀賞 |
- 津和野川・名賀川河川災害復旧助成事業名賀川工区
- 女川駅前シンボル空間 / 女川町震災復興事業
- 花園町通り
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| 優秀賞 |
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| 奨励賞 |
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| 2020 |
| 最優秀賞 |
- 山国川床上浸水対策特別緊急事業
- 東京駅丸の内駅前広場及び行幸通り整備(東京駅丸の内駅舎から皇居に至る一体的な都市空間整備)
- 東部丘陵線—Linimo—
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| 優秀賞 |
- 勘六橋
- 京都市 四条通歩道拡幅事業 / 歩いて楽しいまちなか戦略事業
- 瀬の再生と土木遺産の再現 八の字堰
- 虎渓用水広場
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| 奨励賞 |
- 大分 昭和通り・交差点四隅広場
- 百間川分流部改築事業
- 高山駅前広場及び自由通路
- 奈義町多世代交流広場 ナギテラス
- 浅野川四橋の景観照明
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| 2021 |
| 最優秀賞 |
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| 優秀賞 |
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| 奨励賞 |
- さくらみらい橋
- 水木しげるロードリニューアル事業
- 線路敷ボードウォーク広場
- 松原市民松原図書館
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| 2022 |
| 最優秀賞 |
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| 優秀賞 |
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| 奨励賞 |
- 遠賀川多自然魚道公園
- 横瀬川ダム
- 敦賀駅交流施設「オルパーク」 / 駅前広場
- やまだばし思い出テラス
- 中瀬草原キャンプ場
- 福岡市立平尾霊園合葬式墓所 山の合葬式墓所 / 山の広場
- 柳川市民文化会館周辺の掘割景観デザイン
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| 2023 |
| 最優秀賞 |
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| 優秀賞 |
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| 奨励賞 |
- 竹芝デッキ 港歩行者専用道第8号線
- 長久手市公園西駅1号公園
- たのしむカワベ —広瀬川河畔緑地整備事業「文学館エリア」—
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| 2024 |
| 最優秀賞 |
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| 優秀賞 |
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| 奨励賞 |
- 名取市閖上地区における名取川・復興かわまちづくり
- 益城町震災記念公園
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| 2025 |
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