Leading Edge eXtension(LEX).
航空機の胴体や機首の側面に設けられた張り出しのこと。
高い迎え角をとった時、ここから渦流を発生させることにより、主翼の失速を遅らせる働きを得る。
また、この渦流は垂直尾翼にも影響して、迎え角が高い状態での方向安定性を高める効果もある。
F/A-18やF-16で採用された形状として有名。
AV-8B 等では LERX (Leading Edge Root eXtension) と呼ばれる小型のストレーキが採用されている。
(LE-X から転送)
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LE-9エンジンの1/10縮尺模型
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| 原開発国 | |
|---|---|
| 初飛行 | 2023/03/07 |
| 設計者 | JAXA 三菱重工業 IHI |
| 搭載 | H3ロケット |
| 前身 | LE-7A |
| 現況 | 現役 |
| 液体燃料エンジン | |
| 推進薬 | 液体酸素 / 液体水素 |
| 混合比 | 5.9 |
| 性能 | |
| 推力 (vac.) | 1471kN |
| 燃焼室圧力 | 10.0MPa |
| Isp (vac.) | 425s |
| 寸法 | |
| 全長 | 3.75m |
| 乾燥重量 | 2.4t |
| リファレンス | |
| 出典 | JAXA |
LE-9は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が三菱重工業とIHIと共に開発したH3ロケットの第1段用液体燃料ロケットエンジンで、世界初の第1段用の大推力エキスパンダーブリードサイクルエンジン[1]。燃料に液体水素、酸化剤に液体酸素を使用し、H3ではペイロードの重量や投入軌道に合わせてLE-9を2基又は3基にクラスター化して用いる[2]。「キー技術関連事業者」として三菱重工業がエンジンシステムを、IHIがターボポンプの開発を担当している[3]。
H3の先代機のH-IIA/Bでは、第1段用ロケットエンジンLE-7Aのエンジンサイクルに二段燃焼サイクルを採用している。二段燃焼サイクルは燃焼室で発生する燃焼圧を大きくすることが他のエンジンサイクルよりも容易であり比推力向上の点で優れているが、配管・タービン各所が高温高圧に晒されるため頑丈に製作する必要がありプリバーナー室等の追加の造作も必要なため製造コストが嵩む。
一方、現在の衛星打ち上げ市場において受注を勝ち取るためにはロケットの製造費用を下げて打ち上げ費用を下げることが重要である。このため、H3の1段目エンジンLE-9では従来の高価で複雑な二段燃焼サイクルにかわり、日本で最初に実用化された簡素で信頼性のあるエキスパンダーブリードサイクルを採用することにした。これによりLE-9の部品点数はLE-7Aより20%少なくなる[4]。エキスパンダーブリードサイクルエンジンの開発と運用の前例として第2段用の推力 137 kN 未満のLE-5A/Bエンジンの実績はあるが、同サイクルはターボポンプの駆動エネルギーを燃焼室からの吸熱に頼るという物理的制約から大推力を生成することが難しく、第1段用エンジンとしての実用化は世界初の試みとなるため、1471 kN という大推力が必要とされるLE-9の開発はH3における最も挑戦的な開発要素となる[5][6]。
LE-5AとLE-5Bの開発経験によりエキスパンダーブリードサイクルエンジン開発の第一人者であった三菱重工は、同サイクルエンジンの大型燃焼室製造技術に関する先行的研究のために、1999年からプラット・アンド・ホイットニー・ロケットダインと共同で、真空中推力 16–27 tf、真空中比推力 467 秒 の上段用エンジンMB-XX(MB-35とMB-60)の研究を開始し、2005年に燃焼実験を行った[7][注 1]。
この上段用エンジンMB-XXの研究と並行して、2002年からJAXAは将来ロケットの第1段に大推力エキスパンダーブリードサイクルエンジンを適用する検討と研究を開始し、2010年からはJAXAが主導し、上記2社に加えてIHI、物質・材料研究機構、産業技術総合研究所も参画して、真空中推力 1450 kN、真空中比推力 430 秒 の第1段用技術実証エンジンLE-X実証研究を開始して、コンピュータ・シミュレーション(数値シミュレーション)を広範に取り入れながら要素技術の研究を行い、大推力エキスパンダーブリードサイクルエンジンの成立性の検証を行った[9][10]。
そして2015年から、LE-Xの実証研究の成果を生かしてLE-9の開発が開始された[10][3][11][12]。大推力を発揮するためにはターボポンプの大幅な性能向上が必要となるが、そのためには三菱重工が担当する燃焼器を大型化して吸熱・製造技術を向上させてタービン駆動ガスを高温化することと、IHIが担当する液体水素ターボポンプのタービンを高性能化させることが鍵となる[11]。
大型化したLE-Xの燃焼器では大きな圧力変動(燃焼振動)が問題となったが、LE-9では噴射器エレメント長さに変化をつけることで共振の発生を抑え、圧力変動を吸収するレゾネータを燃焼室に付けることで燃焼安定性を大幅に向上させた[13]。一方で2017年から行われていた実機型エンジンの燃焼試験においては、2018年11月以降に行われた試験において、共振により液体水素ターボポンプのタービン動翼に疲労破面を確認した。また、機械加工の噴射器と3D造型の噴射器に特性の違いが確認された。このため、この時点では従来通りの機械加工による噴射器を適用して、固有振動値を運転領域から外したタイプ1エンジンを先に認定し試験機1号機で使用し、その後に3D造型噴射器と固有振動値そのものを排除する抜本対策を施したタイプ2エンジンを認定して試験機2号機に使用する開発方針であった[14]。
2020年2月13日には、8回目の第1段厚肉タンクステージ燃焼試験が3基の実機型エンジンで行われた[15][16][17]。
しかし2020年5月26日から始まった認定型タイプ1エンジンの燃焼試験で、固有振動値を運転領域から外したはずの液体水素ターボポンプのタービン動翼に共振による疲労破面が再び確認され、新たにエンジン燃焼室内壁には高熱による幅0.5mm長さ1センチほどの穿孔が14か所見つかった[18]。当初は再び確認された共振運転領域をさらに避けて運転するタイプ1エンジンを作成する予定であったが、検討の結果、固有振動値を運転領域から外すタイプ1エンジンの対策が有効ではない事が判明した。このため液体水素ターボポンプのタービン動翼の形状や枚数を見直して、念の為に液体酸素ターボポンプについても同様に設計を見直して共振対策をし、燃焼室内壁の穿孔については液体水素の噴射量を増やすことで冷却機能を強化すると同時にエンジンの起動・停止パターンを見直して熱対策をすることになった。これらの新たな対策を施した新たな開発仕様を実証してから試験機1号機を打ち上げることになり、H3ロケットの打ち上げは2021年度に1年延期されることになった[19][20][21]。
2022年1月、JAXAはLE-9の技術的課題に対して「一定の技術的な目途を得ることができた」としながらも、「ターボポンプの翼の振動データからその他にも配慮すべき事象も確認された」ことにより、H3ロケットの打ち上げ予定時期は明言できないと再延期された[22]。JAXAは、出来る限り早く開発スケジュールの目処を立てたいとしている[23]。
2022年9月、JAXAは記者説明会を行い、2022年度内にH3ロケットの初打ち上げを目指すことを発表した。これによると、JAXAはLE-9の問題をできるだけ早く解決するために、組織と企業の垣根を超えた「ターボポンプ開発推進室」を設置したほか、複数の設計チームを編成して複数の問題解決案に基づいて同時並行で設計開発させた。各設計チームが液体水素と液体酸素の各ターボポンプに対して「0の矢」と呼ぶ最小限の設計変更から「3の矢」と呼ぶ最大限の設計変更までの4案づつ計8案に基づいて設計開発し、このうちどの設計変更案(矢)が最適かを比較検討して判断した。その結果、H3試験機1号機用のエンジンの液体水素ターボポンプには、2021年10月に一部改善効果を確認したタービンを追加工して減衰力を強化する「0の矢」と呼ばれる設計変更案が、液体酸素ターボポンプには、2021年6月に用いたタービンを基にタービン入り口部の流れの不均一性を抑制する「1の矢」と呼ばれる設計変更案が最適と判断し、11月に実機型ステージ燃焼試験を行なった[24][25]。
2022年11月に最終試験となるエンジン燃焼試験を行い[26]、12月23日に試験機1号機の打ち上げ日が2023年2月12日に決定された[27]。
試験機1号機でのタイプ1、試験機2号機以降でのタイプ1A、恒久的に使う仕様のタイプ2と段階的な開発が行われている[28][29]。
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この節の加筆が望まれています。
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LE-9を搭載したH3ロケット初号機は2023年3月7日に打ち上げられ、第1段のLE-9エンジンは問題なく動作したものの第2段エンジンの不着火で失敗したが、2024年2月17日のH3ロケット2号機の打ち上げは完璧に成功した[30]。
| LE-9[31] | 技術実証エンジンLE-X(参考) | LE-7A長ノズル(参考) | |
|---|---|---|---|
| 燃焼サイクル | エキスパンダブリードサイクル | エキスパンダブリードサイクル | 二段燃焼サイクル |
| 真空中推力 | 150.0 tf (1,471 kN) | 148 tf (1,450 kN) | 112 tf (1,100 kN) |
| 全長 | 3.75m | - | 3.7m |
| 重量 | 2.4 ton | - | 1.8 ton |
| 混合比 | 5.9 | 5.9 | 5.9 |
| 真空中比推力 | 425 s | 430 s | 440 s |
| 燃焼圧力 | 10.0 MPa | 12 MPa | 12.3 MPa |
| LH2ターボポンプ回転数 | 約42,000 rpm | 40,000 rpm | 41,900 rpm |
| LOXターボポンプ回転数 | 約17,000 rpm | 16,500 rpm | 18,300 rpm |
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LEX
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| 作者 | エリック・シュミット、マイク・レスク |
|---|---|
| リポジトリ | |
| プログラミング 言語 |
C言語 |
| 対応OS | Unix |
| サポート状況 | 開発終了 |
| 種別 | コマンド |
Lex(レック、レックス)は、1975年にエリック・シュミットとマイク・レスクによって開発された、レキシカルアナライザ(字句解析プログラム、字句解析器)を生成するプログラムである。unixにおける標準のレキシカルアナライザとなっており、POSIX標準ともなっている。コンパイラの作成のためにパーサジェネレータのyaccとともに使用されることも多い。
Lexはレキシカルアナライザジェネレータである。すなわちレキシカルアナライザ(字句解析プログラム、字句解析器)の生成ツールであり、Lexの名称も英語のLexical analysisからきている。
字句解析はテキスト中の文字列の変換、カウント、抽出などさまざまな目的に使われ、その応用領域は、コンパイラやコンバータの作成を筆頭に、自然言語処理や簡単な整形まで幅広い。
このうち、コンパイラにおけるレキシカルアナライザの位置づけを、以下に説明する。
プログラムを中間言語あるいは機械語に変換するコンパイラは、一般的にソースを入力し構文木を出力する構文解析部(1)と、その構文木を入力し中間言語コードまたは機械語を出力するコード生成部(2)からなる。
コンパイラ ├構文解析部(1) │ ├字句解析器(1.1) ←〔ソース〕 │ │呼出し↑↓ │ │ ↑〔トークン列〕 │ │ ↑↓ │ └構文解析器(1.2) │ ↓ │ 〔構文木〕 │ ↓ └コード生成部(2) →〔中間言語コードまたは機械語〕
このうち(1)の前半は、ソースを入力しトークン(語彙素)列を出力する字句解析器(レキシカルアナライザ、トークナイザ、スキャナ)(1.1)である。 後半は、そのトークン列を入力し、構文規則にしたがって構文解析をし、構文木を出力する構文解析器(パーサ、パーザ)(1.2)である。 (1.1)のレキシカルアナライザを生成するのが、レキシカルアナライザジェネレータである。
構文解析器(1.2)に解析を数字や英字や空白などの1文字単位で行わせると、複雜になりすぎる。しかし、人間が英文から英単語や数字などの記号列を、区切り文字(たとえば空白、タブ、改行、コンマ、終止符、カッコ)やその列を目印に抽出して、意味を判断しているのと、同様の発想ができる。すなわち、区切り記号列でソースを切っていくと、「print」のような語、「1999」のような10進数、「"Hello, world"」といった文字リテラル、「++」といった演算子、「}」や「;」など意味のある区切り文字など、各種の文字列が取り出せる。これをトークンという。ここまでの下位の文法処理を上記字句解析器(1.1)に行わせ、一方、構文解析器(1.2)はトークンから出発して句、文、ブロック、プログラムなどを認識する上位の文法処理に専念させる。この分業化により、それぞれの定義と処理を簡潔にできる。
この字句解析器(1.1)の合理的な開発を目的とし、機械可読にした規則定義を与えれば字句解析器を自動生成してくれる便利なツールがレキシカルアナライザジェネレータであり、LexやFlexなどがそれに属する。
〔規則定義〕 ↓ レキシカルアナライザジェネレータ(Lex, Flexなど) ↓ 〔字句解析器(1.1)〕
同様に、構文解析器(1.2)の合理的な開発を目的とし、構文規則定義を与えれば構文解析器を自動生成してくれる便利なツールとして、Yacc(Yet Another Compiler Compiler)などのパーサジェネレータ(コンパイラコンパイラ)がある。
Yaccなどの構文解析器生成ツールを利用するなら、Lexに字句文法定義を与えて生成させたC言語ソースである字句解析器が(Yaccがトークンをユーザから得るための)yylex関数を含んでいるので、CコンパイラでYacc出力と一緒にこれをリンクして組み込む。これにより、ソーステキストの字句解析と構文解析を両方行って、規則のアクション部(あるいはさらにそれに呼ばれるユーザ作成のC言語関数)に書かれた計算の結果や、コンパイルの生成に使われる抽象構文木の構造体データ、あるいは各種表示が出力される変換プログラムが完成する。
YaccとLexはよく似た文法定義をもち、セットで使われ、セットで解説されることが多い。LexとYaccの機能はIEEE POSIX 1003.1-2008(かつては1003.2)で標準化されている[1]。
YaccはほとんどのUNIXシステムで、デフォルトのレキスカルアナライザジェネレータとして利用可能だった。 Lexは多くのシステム、多くのプログラミング言語に移植されている。たとえばJava言語による字句解析器を生成するLex系ツールに、JLex、それを書き直したJFlexがある。このJFlexとJava言語用構文解析器CUPと組みあわせて用いることも行われている[2]。
Lexと同等の機能を有し性能が改善されているFlex(英語版)というものもある[3]が、開発者がLexの開発者とは別人のen:Vern Paxsonであり、ライセンスもLexが Plan 9: MIT Licenseなのに対しFlexのほうはBSDライセンスであり、つまりは全く別のソフトウェアであり、しっかり区別したほうがよい。
Lexのファイル構造は意識的にyaccのそれに似せて定義されている。 ファイルは3つの部分に分割されており、それぞれ定義領域、規則領域、Cコード領域である。各領域はパーセント記号2つ(%%)のみを含んだ行で区切られる。
定義領域は正規表現を用いてマクロを定義するところであり、かつCのヘッダーファイルを取り込む場所でもある。
規則領域は最も重要な領域でありCの命令との関連付けを行う。Lexの規則と一致するパターンがあるとそれに関連付けされたCコードを実行する。
Cコード領域には生成したソースにそのままコピーされるCの命令や関数が含まれている。 これらの命令は規則領域での規則により呼ばれたコードを含む場合もある。大規模なプログラムではここに分割しておきコンパイル時にリンクするほうが便利である。
(LE-X から転送)
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法律(ほうりつ、英: canon, enactment, legislation, statute、独: Gesetz、仏: loi、羅: lex)とは、国家や連邦国家の構成単位の議会の議決によって、あるいは、統治者又は国家によって制定される、主に国民の自由と財産を制限する実定法規範である。
近代以降における法律は、議会の議決を経て制定される。この点に着目して、法律を憲法・命令等の他の法形式と区別するとき、それを形式的意味の法律と呼ぶ。
実質的意味の法律の意義(法律の実質的意味)としては、主に以下の立場がある。
大日本帝国憲法下では、法律は、国民を縛る定めであり、帝国議会の議決を経て天皇の裁可によって成立する法形式であった(大日本帝国憲法第5条、第6条)。 大日本帝国憲法第5条の「立法権」が立法するのは、形式的意味の法律であるか、実質的意味の法律であるかが争われた。
天皇は、帝国議会が議決した法律を、場合によっては拒否することも可能であったため、裏を返せば、帝国憲法第6条は、帝国議会に対する拒否権でもあった。だが、実際のところ、帝国憲法の運用において、天皇が帝国議会が議決した法律案を拒否することは全くなく、帝国憲法第6条で定められた、天皇の法律への裁可は、事実上、形式的・儀礼的な行為であった。
国家の行政機関に関する定め等は、人民の権利義務に関する法規範ではない(前述の「法規」概念にあてはまらない)という理解の下で、勅令により定められた(大日本帝国憲法第10条、内閣官制など)。
現行の日本国憲法下では、法律は『(社会)契約』であり、「この憲法に特別の定のある場合」を除き、「全国民を代表する選挙された議員」(憲法第43条)で組織された「国の唯一の立法機関」(憲法第41条)たる国会の「両議院で可決」(憲法第59条第1項)されることによって成立する法形式である。 「この憲法に特別の定のある場合」には、衆議院の優越が認められる場合(憲法第59条第2項)、参議院の緊急集会における可決の場合(憲法第54条第2項・第3項)がある。 また、一の地方公共団体のみに適用する特別法の場合には、住民投票による住民の同意が必要とされる(憲法第95条)。一の地方公共団体ののみに適用する特別法の場合を除き、可決された時点で、法律は成立する(判例)。
法律の形式的効力は、「国の最高法規」たる憲法より下位であり(憲法第98条)、政令、内閣官房令、内閣府令、デジタル庁令、復興庁令、省令、外局の規則及び庁令、議院規則、最高裁判所規則、地方公共団体の条例、地方公共団体の規則等より上位である。
裁判所に、法律が憲法に適合するか否か審査する権限が与えられている(違憲審査権、憲法第81条・判例)。
現行憲法下において法律を発案・提出する手続には、以下の三つがある。
1・2の場合のように、議員または委員会が提出した法律案によって行われる立法は、俗に議員立法と呼ばれる。そのようにして成立した法律が、議員立法と呼ばれることもある。 議員立法に資するため、両院に議院法制局(国会法第131条。衆議院法制局・参議院法制局)が置かれている。 他に、議員の調査研究・職務を助けるための制度として、国立国会図書館(国会法第130条、国立国会図書館法)、議員秘書(国会法第132条)、議員会館(国会法第132条の2)がある。
議員による法律案の提出について、国会法は、議員が法律案を「発議」するためには、賛成者を要するとしている。
両議院におかれた委員会が立案し、委員長名で提出される委員会提出法律案による場合。
内閣法第5条は、内閣の法律案提出権を認めている。ただし、内閣に法律案提出権が認められるか否かは、憲法上、明示的規定がないために問題となる。この問題については、以下の立場がある。
多くの法律は、内閣の発案によって成立している。その場合には、一般に以下のような過程を経る(以下では、内閣法制局の説明 [1]を要約し、必要に応じて補足した)。その進行は「タコ部屋」と呼ばれる法案準備室が中心となる。
法律は、法律の成立後、後議院の議長から内閣を経由して奏上された日から30日以内に公布されなければならない[1]。また、法律の公布に当たっては、公布のための閣議決定を経た上、官報に掲載されることによって行われる[1]。公布は、法律が現実に発効(施行)するための要件であり、公布によって国民を拘束する力が生じるのではない。 公布された法律がいつから施行されるかについては、通常、公布される法律の附則に定められているが、定めがない場合は公布の日から起算して20日を経過した日から施行される(法の適用に関する通則法2条)。 公布・施行が同一日になされる場合は、官報が、独立行政法人国立印刷局官報課または東京都官報販売所(一般の希望者が官報を閲覧・購入しようとすればなしえた最初の場所)に到達した時点で公布があったとされる(判例)。
憲法・主な法律の条文は、e-Gov法令検索[2]で、参照できる。
日本国憲法施行後に制定されたすべての法律(制定済みの法律を改正するための法律を含む。)は、衆議院のウェブサイト[3]で、参照できる。
イギリス議会は貴族院と庶民院の両院で構成され、法律は原則として両院で可決されたのち国王の裁可を経て成立する[2]。
ただし、1911年及び1949年の国会法により、庶民院議長が金銭法案(Money Bill)であると判断した法案については、庶民院の通過後から会期終了の1ヶ月前までに貴族院に送付されれば、貴族院が可決しなくても国王裁可を経て法案は成立する[2]。また、その他の一般法案(Public Bill)についても、貴族院は庶民院議員の任期延長に関する法案でない限り、庶民院の通過後1年間に限り法律の成立を遅らせることができるにすぎない[3]。
実際には、庶民院と貴族院の議決が異なる場合、国会法による手続ではなく両者の協議によって解決されることが慣例となっている[4]。