LAPBとは、X.25のパケット交換網において使用される伝送手順を制御するためのプロトコルのことである。
LAPBは、X.25の端末(DTE)と回線終端装置(DCE)との間でデータの伝送制御を行う際、フレームリレー形式で制御情報を交換するために用いられる。データ交換はOSI参照モデルにおけるデータリンク層で行われている。LAPBはもともとHDLCの機能のサブセットとして規定されたものであるが、ISDNのBチャネルなどにも利用されている。
なお、ISDNのDチャネルにおいてデータ交換に使用される通信プロトコルは、LAPD(Link Access Procedure, d-channel)と呼ばれる。
| 専用線: | パケット交換サービス フレームリレー 広域イーサネット LAPB SLA ディジタルアクセス1500 VAN |
| 分子式: | C4H10NO5P |
| その他の名称: | L-2-アミノ-4-ホスホノ酪酸、L-AP-4、L-APB、(2S)-2-Amino-4-phosphonobutyric acid、L-AP4、(S)-4-Phosphono-2-aminobutanoic acid、(S)-4-Phosphono-2-aminobutyric acid、3-(Phosphonomethyl)-L-alanine、(2S)-2-Amino-4-(dihydroxyphosphinyl)butanoic acid、(S)-2-Amino-4-phosphonobutyric acid、(S)-2-Amino-4-phosphonobutanoic acid |
| 体系名: | (2S)-2-アミノ-4-ホスホノブタン酸、[S,(+)]-2-アミノ-4-ホスホノブタン酸、(S)-2-アミノ-4-ホスホノブタン酸、(S)-2-アミノ-4-ホスホノ酪酸、(2S)-2-アミノ-4-ホスホノ酪酸、(S)-4-ホスホノ-2-アミノブタン酸、(S)-4-ホスホノ-2-アミノ酪酸、3-(ホスホノメチル)-L-アラニン、(2S)-2-アミノ-4-(ジヒドロキシホスフィニル)ブタン酸 |
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/11/08 04:30 UTC 版)
LAPB(Link Access Procedure, Balanced、平衡型リンクアクセス手順)は、X.25プロトコルスイートに定義されたデータリンク層を実装したもので、データ端末装置 (DTE) とデータ回線終端装置 (DCE) の間の通信とパケット形成を管理する。LAPBはHDLCの Asynchronous Balanced Mode (ABM) から派生したビット指向プロトコルで、フレームに誤りがなく順序も正しいことを保証する。LAPBの仕様は ITU-T Recommendation X.25 と ISO/IEC 7776 にある。OSI参照モデルのコネクションモードのデータリンクサービスを実装したデータリンク層プロトコルとしても使え、ITU-T Recommendation X.222 にその定義がある。
LAPBセッションはDTEからでもDCEからでも確立できる。呼を開始した局をプライマリ、それに応答した局をセカンダリと認識する。
フレームは先頭から、1オクテットのフラグシーケンス、1オクテットのアドレス部、1オクテット(モジュロ8の場合)の制御部、任意長(最大4099オクテット)のデータ本体、2オクテットのフレーム検査シーケンス、1オクテットのフラグシーケンスの順に構成されている。それぞれのフィールドの詳細は以下の通り。
LPABは、非同期平衡モード (ABM) で動作する。このモードは平衡型であり(マスタースレーブ関係は存在しない)、SABM(E)/SMフレームでそれを示している。どちらの局であっても任意の時点で、初期化し、監視し、誤り訂正し、フレームを送信できる。DTEとDCEは同等に扱われる。スライディングウィンドウによるフロー制御をサポートしており、通常のウィンドウサイズはモジュロ8(シーケンス番号が7まで)である。ウィンドウサイズは拡張でき、肯定応答を待たずに送信できるフレーム数を127(モジュロ128)や32767(モジュロ32768)に増やすことができる[1]。ただし、その場合フレームの制御部のオクテット数も増やす(シーケンス番号が入りきらないため)。
LAPBではノード間にマスタースレーブ関係は存在しない。送信側はフレームの制御部にあるPollビットを使い、即時応答を強制することができる。受信側にとっては同じビットがFinalビットとして解釈される。送信側からのPollビットがセットされたコマンドについて、受信側は常にFinalビットを立てて応答を送る。このPoll/Finalビットは、肯定応答を受け取りそこなうなどの理由でフレームシーケンスが正しいかどうか確信できなくなった場合に使うのが一般的であり、参照点を再確立するのに必要である。送信したI-フレーム群への肯定応答を促す意味でも使われる。
下記の表は、DTEからDCEあるいはDCEからDTEのコマンドおよび応答について、LAPBフレームのアドレス部にどういうアドレスが格納されるかを示したものである。シングルリンクの場合とマルチリンクの場合を示している[2]。
| 方向 | シングルリンク運用 | マルチリンク運用 | ||
|---|---|---|---|---|
| コマンド | 応答 | コマンド | 応答 | |
| DTE⇒DCE | 01 Hex (B) | 03 Hex (A) | 07 Hex (D) | 0F Hex (C) |
| DCE⇒DTE | 03 Hex (A) | 01 Hex (B) | 0F Hex (C) | 07 Hex (D) |
| 型 | コマンド | 応答 | 説明 |
|---|---|---|---|
| 監視 | RR | RR | フレームの受信に対する肯定応答であり、デバイスが次のフレームを受信する準備ができていることを示す。 |
| RNR | RNR | 受信したフレームに対して肯定応答するが、まだ準備が整っていないため次のI-フレームを受信できないことを示す。 | |
| REJ | REJ | I-フレームの再送を要求する。何らかの誤りが含まれていた場合であり、対応するI-フレーム以降に肯定応答を待たずに送ったフレームも全て再送する。 | |
| SREJ | 指定したI-フレームのみの再送を要求する。モジュロ8では使わず、モジュロ128ではオプション、モジュロ32768では必須である。 | ||
| 非番号制 | SABM | UA | DTEからDCEへのリンクを基本モード(モジュロ8)で確立 |
| SABME | UA | DTEからDCEへのリンクを拡張モード(モジュロ128)で確立 | |
| SM | UA | DTEからDCEへのリンクをスーパーモード(モジュロ32768)で確立 | |
| DISC | DM | リンクを終了 | |
| FRMR | フレームリジェクト。再送では回復できないエラー状態を報告する。 | ||
| 情報転送 | I |
| Poll = 1 で送信するコマンドフレーム | Final = 1 で返信する応答フレーム |
|---|---|
| SABM, SABME, SM | UA, DM |
| I-フレーム | RR, RNR, REJ, SREJ |
| I-フレーム | FRMR |
| RR, RNR, REJ | RR, RNR, REJ, SREJ |
| FRMR | FRMR |
| DISC | UA, DM |