出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/05 19:56 UTC 版)
J-ADNI(ジェイ・アドニ)は、2007年より開始された日本の厚生労働省・NEDOなどが主導するアルツハイマー病研究プロジェクト。
J-ADNIは、Japanese Alzheimer's Disease Neuroimaging Intiative(日本に於けるアルツハイマー病脳画像診断法の先導的研究)の略称。アメリカ合衆国のアルツハイマー病研究(ADNI)に倣って開始された。
2007年より被験者を募集し、厚生労働省・NEDOや製薬会社などから研究資金33億円を調達し、東京大学など日本各地の研究機関・病院38施設で大規模な臨床実験を行う。
研究機関(代表:岩坪威・東京大学大学院教授)、データセンター、会計事務局より構成される。
認知症の治療に使われているコリンエステラーゼ阻害薬などでは、アルツハイマー病の進行を食い止めることは難しく、アルツハイマー病に即して開発された薬剤も治験では症状の進行抑制効果が得られないことがわかってきたことから、2005年からアメリカ合衆国において、軽度認知障害(MCI)や早期のアルツハイマー病を健常者と比較し、アルツハイマー病の進行を早期から把握できる検査指標を開発しようというプロジェクト「ANDI」(AD Neuroimaging Initiative)が開始され、欧州やオーストラリアでも同様なプロジェクトが始まったことから、日本でも開始されることとなった[1]。
2014年に朝日新聞が、内部告発に基づいた取材により「被験者に同意を得ずにデータを収集し、東京大学が内部調査を開始。内部告発メールを厚生労働省担当者が研究代表者・岩坪威に告発者名付きで転送、告発者である杉下守弘・元東大教授が実名会見。エーザイから出向したデータセンター長が改竄を指示、岩坪氏が口止めメールを送信」などといった不正疑義に関する報道を開始、調査のために設けられた第三者調査委員会は同年12月にデータ書き換えの事実は認めたものの、悪意のある改竄ではなかったと発表した[2]。