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INDIKA

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/17 08:49 UTC 版)

INDIKA
ジャンル アドベンチャーゲーム
対応機種 Microsoft Windows
PlayStation 5
Xbox Series X/S
Nintendo Switch
開発元 Odd Meter
発売元 11 Bit Studios
ディレクター Dmitry Svetlow
シナリオ Dmitry Svetlow
Maxim Lebedev
プログラマー Alex Posedko
音楽 Mike Sabadash
Daniil Tsovin
Aleksey Stepanov
美術 Maxim Skobelev
人数 1人
発売日 Win
2024年5月2日
PS5, Xbox Seriex X/S
2024年5月17日
Switch
2025年11月17日
対象年齢 CEROD(17才以上対象)
ESRBM(17歳以上)
PEGI18
USK16(16歳未満提供禁止)
ACBR18+
コンテンツアイコン CERO:犯罪
ESRB:Blood and Gore, Partial Nudity, Sexual Themes, Strong Language, Violence
PEGI:Bad Language, Violence
USK:Düstere Atmosphäre, Belastende Themen
ACB:High impact references to sexual violence
エンジン Unreal Engine 4[1]
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INDIKA』(インディカ)は、カザフスタンインディーゲームスタジオOdd Meterが開発し11 Bit Studiosより2024年5月2日に発売された三人称視点のアドベンチャーゲーム

概要

19世紀の厳冬のロシアを舞台に、悪魔の声が聴こえる修道女のインディカの旅が描かれる。悪魔はインディカの信仰心を試すような言葉を繰り返し、時にブラックユーモアを含むやり取りも行われる。また道中では、片腕に病を抱える脱獄囚の男のイリヤと出会って行動を共にし、ロードムービーのように物語が展開していく[2]

本作の内容は、ロシア正教会ロシアの体制を暗に批判するものとなっている[3]。開発元のOdd Meterは、2022年に勃発したロシアのウクライナ侵攻をきっかけに母国ロシアを離れ、カザフスタンに拠点を移した[3]。一方、2023年10月に本作の情報を初公開した際には、収益の一部を、戦争被害を受けた子どもたちを支援するために寄付すると発表されており[3]、発売後の2024年7月には、ロシア軍ミサイル攻撃を受けたキーウのオーマトディト小児病院の支援のため、発売元の11 Bit Studiosはリバティ・ウクライナ財団を通じて5万ドルを寄付することを表明した[4]

システム

本作は基本的に三人称視点のウォーキングシミュレーター英語版のように進行し、要所では空間パズルを解く場面もある[5]。また、本作のグラフィックは通常は写実的だが回想シーンになるとドット絵の描画に変化し、この中でミニゲームが行われる[1]

ゲーム内で特定のイベントをこなすごとに「信仰ポイント」が加算され一定数が集まるとレベルアップするという要素があるが、ゲーム的には全くの無意味で、ゲーム内のテキストでは「ポイント集めに意味はない。単なる時間のムダである。」と表示される。ただし、インディカが教義に背く行動をとった時にポイントが減少するなど、その増減が物語上の演出として用いられる場面がある。

ストーリー

修道女のインディカは日常的に脳内に語りかけてくる悪魔の声に悩まされ、時に幻覚を見ることもあった。そうしたインディカのことを修道院の他の修道女たちは快く思っておらず、しばしば邪険に扱っていた。ある時、インディカは聖餐の最中に幻覚を見て驚き、司祭が差し出すスプーンを飛ばしてしまう。この後インディカは、ダニロフ修道院のヘルマン神父に手紙を届けるという任務を負い、修道院を出て旅立つことになる。

雪道を進む中で、インディカは事故で大破した囚人列車に遭遇し、そのそばにいた看守の男2人のうちの1人は、列車に乗っていた囚人が逃亡したと語る。その後に到着した集落でインディカは別の看守の男が女性を強姦しようとしている場面を目撃し、看守は次にインディカに襲いかかるが、そこへ逃亡中の囚人のイリヤが現れ、看守を撲殺する。インディカがイリヤに感謝の言葉を述べていると、その後方から、荷台を曳くバイクに乗った先程の看守2人が現れ、イリヤを発見する。するとイリヤは看守を銃撃してバイクを奪い、インディカにバイクを運転させて逃亡を図る。その途中にイリヤが負傷していると気づいたインディカはイリヤにモルヒネを注射する。その後もバイクの走行を続けているとバランスを崩して転倒し、インディカは意識を失う。

ここで場面はインディカの子供時代にさかのぼる。バイク店を営むインディカの父親は娘にバイクレースを挑む[注 1]が、レースの最中に父親のバイクが故障したため家から工具を持ってくるようインディカに頼む。インディカが家に戻ると玄関先にミルコという名の少年がおり、バイクに乗りたいとインディカに頼むと、バイクに乗って走り去り、そのまま盗まれてしまう。(なお、これ以降に同様の回想シーンが3回挿入され、その中でインディカとミルコの愛情が深まっていく。)

意識を取り戻したインディカは、イリヤの左腕が凍傷敗血症にかかっているのを見て、切断が必要だとイリヤに伝える。するとイリヤは、自分は列車事故からただ一人生還したことで神に選ばれた存在になったと主張し始める。インディカは、あなたが神に選ばれたならば何故あなたをその場で治さなかったのかと問いかけるが、これに対しイリヤは、ダマスコのイオアンの修道院へ行き、そこにある聖遺物の神器(ロシア語:Кудецъ、英語:Kudets)[注 2]を見たいという願望を伝える。イリヤは、神器があれば腕が治ると信じているのだ。ここでインディカは、ヘルマン神父に手紙を届ける任務のことを思い出すが、自身の中の悪魔に唆されて手紙を開封してしまう。するとそこには、インディカを破門すると記されていた。インディカは、イリヤとともにダマスコのイオアンの修道院へ向かうことを決める。

道中で2人は水産品加工工場を訪れるが、敗血症が悪化したイリヤは気絶してしまう。これを見たインディカは覚悟を決め、イリヤの左腕を切断する。意識が戻り左腕を失ったことに気づいたイリヤは、インディカが神の奇跡を否定したと激怒して去っていくが、インディカが後を追い再び合流する。

2人はダマスコのイオアンの修道院に到着する。インディカは広間にいた司祭に神器を見せるよう頼むが、司祭が応じなかったため、神の奇跡に触れるために脱獄したというイリヤの身の上を話す。すると司祭はで武装した警備員を呼ぶが、混乱の中でインディカが司祭を突き飛ばしたことで、司祭が誤って射殺されてしまう。イリヤはこの隙をついて神器の前で祈りを捧げるが、何も起こらない。苛立ちを募らせたイリヤは神器を盗んで逃走する。

ここで最後の回想シーンが挿入される。インディカは親が決めた相手と結婚することになっていたが、この話を聞いたミルコは駆け落ちすることを持ち掛ける。そして、生活資金を得ようとするミルコがインディカの父親のバイク店から金を盗む計画を実行していると、インディカの父親に見つかってしまう[注 3]。そこにインディカが現れ、銃を構えた父親はインディカにミルコを知っているのかと尋ねるが、インディカは思わず他人のふりをしてしまい、父親はミルコを射殺する。

インディカは司祭を殺害した罪で投獄される。牢の外にいる看守の男に対してインディカは解放すればお礼をすると持ち掛け、牢を開けて近づく看守に身をゆだねる[注 4]。しかし、行為が済んだ後に看守は解放を拒む。すると、目の前に巨大な悪魔が現れて看守を押し潰し、この隙にインディカは牢獄から脱出する。外の町を歩いているとイリヤに出会い、イリヤは神器を質屋で売却して5ルーブルとトランペットを受け取ったと語る。インディカは質屋を訪れ、尋ねられた店員は先程買い取ったばかりの神器を見せる。ここでイリヤが店員の注意をそらし、その間にインディカは神器に祈りを捧げるが、やはり何も起こらない[注 5]。そして、神器の蓋を開けると、中身は空っぽだった。インディカは神器を投げ捨て、その拍子に、左手に握っていたチョトキの紐がちぎれて珠玉が飛び散る。

開発

本作は、2018年に発売されたOdd Meterのデビュー作『Sacralith: The Archer's Tale』に続く2作目として開発された[1]。物語の初期設定は、開発が始まる何年も前からディレクターのDmitry Svetlovの中で構想していた[1]。本作の作風についてSvetlovは、19世紀から20世紀のロシア小説家であるフョードル・ドストエフスキーレフ・トルストイボリス・パステルナークの作品に見られるような、思慮深く、時に冗長な考察を優先しているという作風の影響を挙げている[6]。また、Svetlovとアートディレクター、チーフコンセプトアーティストはいずれもモスクワ建築大学英語版の卒業生でゲーム開発に携わる前は建築業界で働いており、こうした経歴が本作のロケーションデザインに活かされている[6]

Svetlovは幼少期にロシア正教会に通い10代の時に信仰心を捨てたという経歴がある。ゲーム内でインディカとイリヤが自由意志の本質について議論する場面は、Svetlovが10代の時に信者の友人に対して自身の懐疑的な立場を伝えて説得しようとしたという出来事から着想を得ている[5]

前述のように、Odd Meterのメンバーは元々ロシアで活動していたが、2022年に大統領ウラジーミル・プーチンが決行したウクライナ侵攻により、徴兵されるリスクや国内で蔓延するプロパガンダの酷さを感じたメンバーの大半が隣国のカザフスタンに移住した[5]。2023年10月のトレーラー公開に際してSvetlovは、ロシア正教の教えがロシア人の「政治的幼児性」を産み、現在のウクライナ侵攻にもつながったと考えていると語っている[7]。また、発売日の2024年5月2日に公開されたガーディアンのインタビュー記事の中でSvetlovは、ロシア正教会がプーチン政権の「プロパガンダの武器」になっていると軽蔑を込めて主張し、「司祭たちはただ、祖国を守れ、祖国のために命を捨てれば天国に行けると説くだけだ。狂気の沙汰だ」と述べている[5]

受賞

部門 結果 出典
2024 Golden Joystick Awards Best Indie Game ノミネート [8]
The Game Awards 2024英語版 Games for Impact ノミネート [9]
2025 第28回D.I.C.E. Awards英語版 Outstanding Achievement for an Independent Game ノミネート [10]
Outstanding Achievement in Character
(キャラクターのインディカが対象)
ノミネート
Game Audio Network Guild Awards英語版 Best Dialogue for An Indie Game 受賞 [11]
Independent Games Festival Seumas McNally Grand Prize ノミネート [12]
Excellence in Audio ノミネート
Excellence in Narrative ノミネート
第21回英国アカデミー賞ゲーム部門英語版 Performer in a Leading Role
(英語版でインディカの声を担当したイザベラ・インチボールドが対象)
ノミネート [13]
Games for Change英語版 Awards Best Narrative 受賞 [14]
Game of the year 受賞
日本ゲーム大賞 ゲームデザイナーズ大賞 受賞 [15]

脚注

注釈

  1. ^ この場面では、見下ろし視点で描画されたコースで、実際にレースゲームを行う。
  2. ^ 日本語版では普通名詞の「神器」だが、他言語版では固有名詞となっている。
  3. ^ この場面では、見下ろし視点で描画された店内でインディカの父親に追われながらコインを回収するというドットイートゲームのようなミニゲームが行われる。
  4. ^ この場面の直後には信仰ポイントが急激に減少して0になるという演出が入る。
  5. ^ この場面で神器を振ると信仰ポイントが大量に加算されるという演出が入る。

出典

  1. ^ a b c d Joel Couture (2025年3月13日). “Inside Indika's powerful, bleak exploration of religion” (英語). Game Developer. 2025年11月15日閲覧。
  2. ^ 各務都心 (2024年5月23日). “奇跡を信じ、求めることは罪なのか――悪魔が宿りし修道女の、不埒で一途な旅を描くインディーゲーム『INDIKA』レビュー”. Real Sound. 2025年11月15日閲覧。
  3. ^ a b c 19世紀のロシアがモチーフの修道女ADV『INDIKA』発表―作品を完成させるため、母国ロシアを離れた開発メンバーたち”. Game*Spark (2023年10月19日). 2025年11月15日閲覧。
  4. ^ Indika publisher, Frostpunk dev to donate $50,000 to 'support Ukrainian kids' in wake of Russian missile strike on the country's biggest children's hospital” (英語). PC Gamer (2024年7月13日). 2025年11月15日閲覧。
  5. ^ a b c d ‘Like taking a shovel to your brain’: dark fairytale game Indika takes aim at the Russian Orthodox church” (英語). The Guardian (2024年5月2日). 2025年11月15日閲覧。
  6. ^ a b Edwin Evans-Thirlwell (2023年10月18日). “How historical fantasy Indika channels its Russian creator's anger against Putin and the Orthodox Church” (英語). Rock Paper Shotgun. 2025年11月15日閲覧。
  7. ^ 求めよ,さらば欺かれん。宗教的信念の意義を問うアドベンチャーゲーム「INDIKA」が2024年第一四半期にリリース予定”. 4Gamer.net (2023年10月19日). 2025年11月15日閲覧。
  8. ^ GOTYは『黒神話:悟空』に決定!「Golden Joystick Awards 2024」受賞作品リスト”. Game*Spark (2024年11月22日). 2025年11月15日閲覧。
  9. ^ The Game Awards 2024発表内容まとめ|GOTYは『ASTRO BOT』”. ゲームウィズ (2024年12月13日). 2025年11月15日閲覧。
  10. ^ 『アストロボット』がGOTY含む5部門で受賞! 第28回「D.I.C.E. Awards」受賞作品発表”. Game*Spark (2025年2月15日). 2025年11月15日閲覧。
  11. ^ Coates, Lauren (2025年3月20日). “2025 G.A.N.G Awards: ‘Star Wars Outlaws,’ ‘Spider-Man 2’ and ‘The Outlast Trials’ Lead Winners” (英語). Variety. 2025年11月15日閲覧。
  12. ^ Colantonio, Giovanni (2025年1月15日). “The 2025 Independent Games Festival nominee list features some shockers” (英語). Digital Trends. 2025年1月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年11月15日閲覧。
  13. ^ 『アストロボット』がベストゲームに輝く! 英国アカデミー賞ゲーム部門「BAFTA Games Awards 2025」受賞作発表”. Game*Spark (2025年4月9日). 2025年11月15日閲覧。
  14. ^ Games for Change 2025 Awards winners unveiled” (英語). GamesIndustry.biz (2025年6月30日). 2025年11月15日閲覧。
  15. ^ 『INDIKA』(インディカ)が2025年の「ゲームデザイナーズ大賞」を受賞!”. 電ファミニコゲーマー (2025年9月23日). 2025年11月15日閲覧。

外部リンク






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