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IBus

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/12/22 02:53 UTC 版)

IBus
gedit上でIBusとibus-anthyを使って日本語を入力している画面
作者 ホアン・ペン
初版 2008年8月 (17年前) (2008-08)
最新版
1.5.33[1]  / 2025年10月5日 (2か月前)
リポジトリ
プログラミング
言語
C言語Python
対応OS Unix系
種別 オープンソース、インプットメソッド
ライセンス LGPLv2+
公式サイト github.com/ibus/ibus/wiki
テンプレートを表示

IBus(アイバス、Intelligent Input Bus)はUnix系オペレーティングシステム (OS) におけるインプットメソッドフレームワークである。IBusのBusはバスのような構造を持つところから来ている。オープンソースソフトウェアである。

目標

IBusの主要な目標は以下のようなものである。

動機

Northeast Asia OSS Forum[2]のワーキンググループ3による草案「Specification of IM engine Service Provider Interface」[3]では、D-Busのようなバス実装を伴うバス中心のインプットメソッドフレームワークアーキテクチャを推奨している。この仕様によれば、SCIM-1.4はC++で開発されており、通常はABIの移行問題を引き起こすため、今後の開発には適していないと見なされている[4]

その後、ジェームズ・スーが主導するIM-BUSやジェン・フーが主導するSCIM-2のような後継プロジェクトが開始されたが、両プロジェクトともに中断された。そのため、レッドハットのホアン・ペンは、CJK OSSフォーラムによって推奨された機能を実装するのではなく、PythonD-BusおよびGLibを用いてIM-BUSのアイデアを実証するためにIBusプロジェクトを設立した。それにもかかわらず、IBusはすでにコミュニティによって受け入れられており、FedoraUbuntuなど多くのLinuxディストリビューションにおいて、IBusはパッケージリポジトリに含まれている。IBusはFedora 11で新たにデフォルトのインプットメソッドフレームワークとなり[5]、Ubuntu 9.10ではSCIMに代わって採用された[6]

アーキテクチャ

IBusはC言語Pythonで開発されている。これにより、SCIMバージョン1.4.14未満で発生するC++ABI移行問題を回避している[7]

IBusは、その機能の大部分をサービスを通じて提供している。サービスには以下の3種類がある。

  • インプットメソッドエンジン(IME):実際の入力メソッド。
  • 設定:IBusおよびIMEなどの他のサービスの設定を管理する。
  • パネル:言語バーや候補選択テーブルなどのユーザインタフェース。

IBusはD-Busを使用して、ibus-daemon、各サービス、ターミナルエミュレータやエディタ、ウェブブラウザなどのIMクライアント間で通信を行っている。ibus-daemonは、サービスからの登録を受け取り、対応するサービスやIMクライアントにD-Busメッセージを送信することで、すべてのクライアントとサービスを管理している。

IBusはXIMのプロトコル、GTKQtのインプットメソッドモジュールを実装している。

特徴

  • 要求に応じた変換エンジンのロード、アンロード
  • タスクトレイのサポート
  • X keyboard extension英語版との相互運用性
  • 設定変更の即時適用[8]
  • CおよびPythonバインディングの提供

利用可能な入力メソッドプラグインおよびエンジン

日本語

  • ibus-skk:SKKエンジン[9]
  • ibus-anthy:Anthyのプラグイン
  • ibus-mozc:Googleによって開発されたmozcのプラグイン[10]

他言語

  • ibus-avro:Avro Keyboardに基づいたベンガル語の表音キーボードレイアウト[11][12][13]
  • ibus-cangjie:倉頡入力法のエンジン[14]
  • ibus-chewing:注音符号に対応するインテリジェントな中国語音声IME。libChewingに基づいている。
  • ibus-hangul:韓国語IME
  • ibus-libpinyin:拼音対応の新しい中国語IME。 ホアン・ペンとペン・ウーによって設計された。
  • ibus-libthai:libthaiに基づいたタイ語IME
  • ibus-libzhuyin:注音符号対応のエンジン(ibus-chewingの代替)[15]
  • ibus-m17n:m17n-dbの入力メソッドを使用し、多言語入力を可能にするIME。詳細は#ibus-m17nを参照。
  • ibus-pinyin:拼音対応のインテリジェントな中国語音声IME。IBusの主要開発者であるホアン・ペンによって設計され、英語のスペルチェックなどの高度な機能を備えている。廃止され、上記のibus-libpinyinに置き換えられた。
  • ibus-table:テーブルベースの入力メソッドを利用可能にするIME。詳細は#ibus-tableを参照。
  • ibus-unikey:ベトナム語文字入力用のIME

ibus-m17n

ibus-m17nは、多言語化データベース(m17n)に含まれる入力メソッドおよび対応するアイコンを使用するIMEである。単純なテーブルをサポートするibus-tableとは異なり、m17n入力メソッドは状態もサポートし、そのラベルはIBusパネル(言語バー)に表示される。m17n入力メソッドは周囲のテキストもサポートするため、タイ語やプレーンな注音符号のようなこの機能を必要とする言語および入力メソッドもibus-m17nでサポートされる。また、声調付きの拼音もサポートされる。

ibus-table

ibus-tableはユー・ウェイ・ユーによって開発されたIMEであり、語の選択に複雑なロジックを必要としない入力メソッドのテーブルを読み込む[16]。この方式では倉頡輸入法五筆字型入力方法など、構造ベースの中国語入力メソッドが多数サポートされている。

公式にリリースされているIMEテーブル:[17]

  • latex:LaTeX構文を用いて特殊文字を入力。ibus-tableパッケージに含まれる。
  • compose:合成文字およびダイアクリティカルマークにより特殊文字を入力。ibus-tableパッケージに含まれる。
  • Array30:Array30中国語IMEテーブル
  • Cangjie:倉頡3および5中国語IMEテーブル
  • Erbi:エルビ中国語IMEテーブル
  • Wubi:五筆中国語IMEテーブル
  • Yong:ヨンマ中国語IMEテーブル
  • ZhengMa:鄭碼中国語IMEテーブル

関連項目

脚注

  1. ^ Release 1.5.33” (2025年10月5日). 2025年11月12日閲覧。
  2. ^ WG3 (Activities and Result)”. NEA OSS Forum. 2012年3月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月26日閲覧。
  3. ^ Draft recommendation of Information Technology - the Specification of IM engine Service Provider Interface”. NEA OSS PF Org. (2007年9月12日). 2018年8月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月26日閲覧。
  4. ^ PHua, Ming (13 August 2004). “[Pkg-ime-devel] SCIM ABI transition in sid”. Pkg-ime-devel (Mailing list).
  5. ^ Releases/11/FeatureList”. The Fedora Project (2009年4月8日). 2009年4月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月26日閲覧。 “A new default input method framework under active development which is designed to overcome the limitations of SCIM.”
  6. ^ KarmicKoala/TechnicalOverview - Ubuntu Wiki”. Ubuntu (2009年10月28日). 2011年11月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月26日閲覧。 “Ubuntu has switched to IBus as preferred input method framework. Unlike the previously used SCIM, IBus is under active development and fixes a number of SCIM's design limitations.”
  7. ^ SCIM ABI transition reference
  8. ^ About IBus - International Language Environments Guide for Oracle Solaris 11.2”. Oracle Corporation. 2017年5月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月26日閲覧。
  9. ^ Ueno, Daiki. “GitHub - ueno/ibus-skk: Japanese SKK engine for IBus”. GitHub. GitHub, Inc.. 2024年1月1日閲覧。
  10. ^ Mozc - a Japanese Input Method Editor designed for multi-platform”. GitHub (2018年2月25日). 2019年9月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月26日閲覧。 “Mozc is a Japanese Input Method Editor (IME) designed for multi-platform such as Android OS, Apple OS X, Chromium OS, GNU/Linux and Microsoft Windows. This OpenSource project originates from Google Japanese Input.”
  11. ^ Khan, Sarim (2021-01-06), ibus-avro, https://github.com/sarim/ibus-avro 2021年1月12日閲覧。 
  12. ^ Details of Package ibus-avro in Sid”. packages.debian.org. 2020年11月9日閲覧。
  13. ^ Avro Keyboard - Unicode and ANSI compliant Free Bangla Typing Software and Bangla Spell Checker” (英語). www.omicronlab.com. 2020年11月9日閲覧。
  14. ^ Debian -- Details of package ibus-cangjie in sid”. Debian. 2019年10月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月26日閲覧。
  15. ^ libzhuyin/ibus-libzhuyin: New Zhuyin engine based on libzhuyin for IBus”. GitHub (2019年5月7日). 2019年10月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月26日閲覧。
  16. ^ ibus - TableReadme.wiki (in Chinese and English)”. Google Code. 2017年9月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月26日閲覧。 “IBus-Table is the IM Engine framework for table-based input methods, such as ZhengMa, WuBi, ErBi, CangJie and so on.”
  17. ^ ibus Google Code Archive - Long-term storage for Google Code Project Hosting”. Google Code (2014年1月16日). 2017年1月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月26日閲覧。

外部リンク


iBus

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/14 15:21 UTC 版)

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iBus
gedit上でiBusとibus-anthyを使って日本語を入力している画面
開発元 Shawn. P. Huangなど
最新版 1.5.21 - 2019年8月23日(9か月前) (2019-08-23[±]
リポジトリ github.com/ibus/ibus
対応OS Unix系
種別 インプットメソッド
ライセンス GNU Lesser General Public License
公式サイト https://github.com/ibus/ibus
テンプレートを表示

iBus(アイバス、Intelligent Input Bus)はUnix系OSにおけるインプットメソッドフレームワークである。iBusのbusはバスのような構造を持つところから来ている。

目標

iBusの主要な目標は以下のようなものである。

動機

Northeast Asia OSS Forum[1]の第3ワークグループによるSpecification of IM engine Service Provider Interface[2]のドラフトは、D-Busのようなバス (コンピュータ)の実装を伴うバス中心のインプットメソッド構造を推奨した。その仕様書によれば、SCIM-1.4はC++で開発されている点で開発にあまりに適さないと考えられる。それはApplication Binary Interfaceの変遷による問題でよく引き起こされる[3]

そのため、IM-BUSやSCIM-2のような後継のプロジェクトがスタートした。しかしどちらのプロジェクトも休止してしまった。そのためレッドハットのHuang PengはIM-Busの考え方をCJK OSSフォーラムが推奨する機能の実装の代わりに、PythonやD-BusそしてgLibを用いて提供するためにiBusプロジェクトを創設した。それにも関わらず、iBusはすでにコミュニティの承認を得ており、FedoraUbuntuのようなLinuxディストリビューションユーザーが追加しなくてもiBusが標準のレポジトリに含まれている。iBusはFedora 11から新しい標準インプットメソッド[4]になり、Ubuntu では9.10でSCIMから置き換えられた。

構造

iBusはC言語Pythonで開発されている。これはSCIM 1.4.14以降でのC++ABI変更に伴う問題を防ぐためである。

iBusの大部分の機能はサービスを通して提供される。"サービス"の例は以下の通りである。

  • Input method engine: 変換エンジン。IMEと省略することもできるが、MS IME(Input Method Editor)とは語源が異なる。
  • Configuration: 設定。iBusや変換エンジンのような"サービス"の設定を扱う。
  • Panel: パネル。言語バーや候補選択画面のユーザーインターフェース。

iBusはibus-daemon、service、テキストエディタ、ウェブブラウザ、端末エミュレータのようなインプットメソッドクライアントと連携(通信)するためにD-Busを採用している。ibus-daemonマネージャーはサービスからの登録を受け取り、D-Busのメッセージを対応するサービスやインプットメソッドクライアントに送信することで、すべてのクライアント、サービス、クライアントを処理している。

iBusはXIMのプロトコル、GTK+Qtのインプットメソッドモジュールを実装している。

特徴

  • 変換エンジンのロード、アンロードが要求された時点で行える。
  • X keyboard extensionが動作する
  • 設定変更が即座に反映される
  • C言語とPythonによるバインディングが提供される

対応するインプットメソッドプラグインと変換エンジン

  • ibus-anthy: A plugin for Anthy, a Japanese IME.
  • ibus-cangjie: An engine for the Cangjie input method.
  • ibus-canna:[1] Canna of the NEC company (now SourceForge). Only for distributions of Debian and openSUSE compatibles.
  • ibus-chewing: An intelligent Chinese Phonetic IME for Zhuyin users. It is based on libChewing.
  • ibus-hangul: A Korean IME.
  • ibus-m17n: A m17n IME which allows input of many languages using the input methods from m17n-db. See more details in #ibus-m17n.
  • ibus-mozc: A plugin to the Japanese IME "mozc" developed by Google.
  • ibus-pinyin: An intelligent Chinese Phonetic IME for Hanyu pinyin users. Designed by IBus main author and has many advanced features such as English spell checking.
  • ibus-table: An IME that accommodates table-based IMs. See more details in #ibus-table.
  • ibus-unikey: An IME for typing Vietnamese characters.

ibus-m17n

ibus-m17nはm17nデータベースよりインプットメソッドとそれに対応するアイコンを使う変換エンジン(IME)。ibus-tableが純粋なテーブル(表、辞書)をサポートするのに対し、m17nのインプットメソッドは入力モードに対応しており、そのラベルはiBus panel(言語バー)に表示される。m17n入力方法は周辺のテキストにも対応しているので、タイ語のような言語や純粋なピンイン入力が必要なインプットメソッドなどがibus-m17nを利用してサポートされている。

ibus-table

ibus-tableは用意されたテーブルを読み込むだけの単語を選択するための複雑なロジックを必要としないインプットメソッドで、Yu Wei Yuによって開発された[5] 倉頡輸入法(Caangjie)や五筆字型輸入法(Wubi)のような中国語向けの多くのインプットメソッドはこの方法でサポートされている。

公式にリリースされているインプットメソッドテーブル:[6]

  • latex: Input special characters using latex syntax. Included in ibus-table package.
  • compose: input special letter by compose letter and diacritical mark. Included in ibus-table package.
  • Array30: Array30 Chinese IM tables.
  • Cangjie: Cangjie 3 and 5 Chinese IM tables.
  • Erbi: Er-bi Chinese IM table.
  • Wubi: Wubi Chinese IM table.
  • Yong: YongMa Chinese IM Table.
  • ZhengMa: 鄭碼輸入法(ZhengMa) Chinese IM Table.

関連項目

脚注

外部リンク


アイバス

(IBus から転送)

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アイバス (I Bus, I-Bus, Ai Bus)

交通機関

その他

  • IBus - UNIXOSにおけるインプットメソッドフレームワーク。

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iBus

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 06:50 UTC 版)

ロンドンバス」の記事における「iBus」の解説

市内総合バスロケーションシステム2006年から試験的に導入され2008年にはロンドン交通局管理する全ての車両導入された。バス運営近代化運行管理IT化一役買っている。 アナウンス ルートマスターを除くロンドン交通局管理する全てのバス行き先と次駅案内自動アナウンスが、このiBusシステムよる。およそ19000あるバス停600近いバス路線30000通りアナウンス存在し、運転上の支障誘導案内乗務員によって操作される場合もあるも、市内バス自動アナウンスの声はすべて同じ声である。まれに迂回運行する場合があるが、その迂回区間に入る手前でこれもまた自動アナウンスが入るが、システム正常に作動していないバスは、次駅表示アナウンスがなく、運転士アナウンスすることはほとんどないので注意が必要である。この自動アナウンスシステムとロケーションシステムは完全に情報共有されており、バスのトラッキングシステムがGPS機能管理され精度上の試験幾度も重ねられた。現在は車両位置スピード道路状況などが30秒毎に情報送信され中央管制計算されロケーション案内される。そのためロケーションシステムカウントダウン精度は高い。 CCTV ルートマスターを除く全てのバス監視カメラCCTV)が設置されている。バスによっては10台前後の設置があるが、これは2005年ロンドン同時爆破事件以降バス車内テロ脅威さらされている事を再認識したTfLや中央政府防犯意識高まったためと言える犯罪者追跡はもちろん、バス車内防犯貢献している。また、この監視カメラの目は運転士にも向けられ乗務員不正防止危険運転監視する意味でと安全運行役立っている。 アプリケーション 2011年からweb上でロケーションカウントダウン閲覧可能となるなど、大幅に利便性向上したスマートフォンでもアプリケーション一つとして複数存在する以前バス停固有番号テキストショートメール)で送信し中央管制から返信されるというシステムであったが、精度が悪いうえに料金掛ることから普及するには至らなかったが、現在でもバス停固有番号から発着案内検索することが可能である。

※この「iBus」の解説は、「ロンドンバス」の解説の一部です。
「iBus」を含む「ロンドンバス」の記事については、「ロンドンバス」の概要を参照ください。

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