出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/03/03 22:51 UTC 版)
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| ジャンル | アクションアドベンチャー |
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| 対応機種 | Nintendo Switch 2 Nintendo Switch PlayStation 5 Xbox Series X/S Xbox One PC(Steam) |
| 開発元 | Team Cherry |
| 発売元 | Team Cherry |
| 人数 | 1人 |
| 発売日 | 2025年9月4日 |
『Hollow Knight: Silksong』(ホロウナイト:シルクソング)は、オーストラリアのインディーデベロッパーTeam Cherryが開発し2025年9月4日に発売されたゲームソフト[1]。対応プラットフォームはNintendo Switch 2・Nintendo Switch・PlayStation 5・Xbox Series X/S・Xbox One・PC(Steam)。
2017年に発売されたアクションアドベンチャーゲーム『Hollow Knight』の正式な続編。
2019年2月にTeam Cherryは『Hollow Knight』の続編の制作を開始したことを発表した。もともとは追加DLCとして計画していたが、規模が大きくなりすぎたために個別タイトルにしたという[2]。 タイトルは『Hollow Knight: Silksong』として、2019年時点でWindows、macOS、Switch、PS4、X/Sのプラットフォームでリリースする予定だと報告しており[3]、2022年にはPS5版の予定も発表された[4]。しかし、2023年にリリース予定の延期が発表された[5]。
その後、初報から6年を経た2025年9月4日にWindows、macOS、Switch、PS4、X/Sのプラットフォームにて世界同時発売。またNintendo Switch 2にも対応した「Nintendo Switch 2 Edition」も発売された。発売日発表に際しては、同日または直近に発売を控えていたその他多くのゲームソフトが『Silksong』との競合を避けるため延期を決行する動きが見られたほか[6][7]、発売当日には、事前予約が行われていなかったこともあり、大勢の購入予定者が各ストアに殺到しサーバーがダウンするトラブルも発生した[8]。
ゲーム内容は、前作にも登場した女戦士「ホーネット」が、拉致されて連れてこられた新たなムシたちの世界「ファールーム」を探索するものである[9]。 本作は基本的にオリジナルと同じ戦闘システムが踏襲されているが、いくつかの変更点も見られる。例えば、ホーネットは前作の主人公よりも機動性に優れ、チャームの代わりに自らのスキルと道具(ツール)を用いて戦う[10]。
前述の通り、システム面で前作からいくつかの変更や追加が加えられている。
新たに「サイドミッション」と呼ばれるクエスト要素が追加され、ミッションを達成することで報酬を獲得できる。これらのミッションは、各地にいるNPCから提供されるか、特定のエリアにあるミッションボードで見つけることができる[11]。
前作にあった「チャーム」に変わり、プレイヤーが装備可能なアイテムとして「ツール」が追加された。ツールは赤、青、黄の3つのカテゴリーに分けられ、赤のツールは主に攻撃に使う武器であり、青と黄色のツールはパッシブ効果によるサポートができる。赤のツールは手動でいつでも使用できるが、使用回数に制限があり、ベンチでゲーム内通貨である「殻の破片」を使ってチャージする必要がある[12]。
装備できるツールの数には限りがあり、新たに追加された「クレスト」と呼ばれるツールを装備する器を切り替えることで最大装備数が変更される。ツールの構成に加えて、ホーネットの攻撃動作、速度、範囲等もクレストによって大きく異なる。また、それぞれのクレストには、連続で攻撃を当てた場合に与えるダメージが上昇したり、ベンチで休まなくてもツールを補充できるなどの独自の能力が備わっている[13]。
前作の「ソウル」に代わり、ホーネットは敵を攻撃したりすることで「シルク」をチャージする[14]。シルクは前作と同じく回復に使用でき、前作と異なり1回の回復動作で3ライフ回復できる。また、シルクは「シルクスキル」(前作の「魔法」に相当)と呼ばれる攻撃にも使用できまる。ツール、クレスト、シルクスキルは、ベンチに座っている間に変更できる[15]。
マップは前作よりも広大かつ緻密に設計されており、150種類以上の敵、40以上のボスが登場する。また、前作と同じように、ホーネットは冒険を通して戦闘を支援するさまざまな能力をアンロックできる。具体的には、グラップリングフックのような「シルクの銛」、風の流れを捉えて上昇気流を乗り越えたり、パラシュートのようにゆっくり落下したりできる「漂流者のクローク」、垂直に大きく飛び上がる「シルクの跳躍」などがある[16]。
前作と異なり、『Silksong』のストーリーは章仕立てになっている。
高度な絹を操る種族「紡ぐ者」の末裔である女戦士ホーネットは、ある日ベールに包まれた謎のムシたちに捕らえられ、新たな物語の舞台「ファールーム」へと連れ去られる。ファールームは荒廃した王国で、各地に呪われた糸が張り巡らされており、それにより生ける者は正気を失い、死んだ者は蘇り操られていた。彼女は各地を旅し、糸に操られ襲いかかってくるムシたちを退けつつ、他のムシたちを助けながら、彼らの願いを叶えて王国を復興させていく。
物語の中で、彼女は糸に捕らえられたムシたちが、ファールームの頂にある、多くの巡礼者を集めるシタデルの信奉者だったことを知る。ホーネットは自身が捕らわれた理由を突き止めるため、シタデルへと向かうことを決意する。旅の途中、彼女はシタデルへの巡礼者、ファールームの住人、異国からの旅人、そして彼女を嘲笑う謎の存在レースにも遭遇する。
長旅の末、ホーネットはシタデルに到達した。物語が進むにつれ、紡ぐ者の始祖はファールームの統治者であり神のような存在でもある大いなる母シルクによって昇天させられたクモのようなムシだったことが明らかになる。当初、彼らはシルクを母親だと信じて仕えていたが、真実を知ると反抗し、自らを隷属させていた彼女をシタデルの頂上にある「揺り籠」に封じ込めた。だが、時が経つにつれ、その力は次第に他のムシたちに影響を与え、糸による汚染を引き起こすようになった。また、これにより紡ぐ者の多くがファールームから逃亡したため、ムシたちがシタデルからの指令により、紡ぐ者にルーツを持つホーネットを王国へ連れ戻すために彼女を連れ去ったということも示唆される。
ホーネットはシタデルを巡り、揺り籠への道を開く鍵となる3つの「メロディ」を集め、ついに揺り籠への侵入に成功。そこで待ち構えていたレースと戦う。勝利後、彼女はシルクによる創造物であることが明らかになり、自身の存在が不自然なものだと話す。その後ホーネットはシルクと対峙し、その力を自身に封じ込める。
一定の目標を達成している場合、「歌の集落」にいる世話役から、シルクを退治できる罠を作成するというミッションを受注できる。ホーネットは各地を巡って必要な素材を集め、罠の作成・設置に成功。彼女は戦闘後にシルクを拘束し、罠を起動するが、それが虚空へと繋がるポータルであることに気づく。シルクはホーネットを道連れにしようとするが、直後、レースが母への恨みから彼女を救い、代わりに虚空へと引きずり込まれる。
目を覚ましたホーネットは、ファールームが壊滅的な状態に陥っているのを目の当たりにする。シルクとレースはファールームの最深部である「アビス」の底へと運ばれ、シルクの抵抗により、アビスの虚無に汚染された黒い糸が地面から生え、王国民たちに虚無を注入していた。ホーネットは、黒い糸がファールームを崩壊させるだろうと推測し、世話役の元を訪れる。世話役は前作に登場したカタツムリの霊媒師[注釈 1]の一族であることが判明し、シルクがレースを救うために虚無に抵抗していると話す。
ホーネットはアビスへと向かうべく、倒れた支配者たちの心臓を集め、霊媒師たちの力によって、彼女の古い記憶から虚無を封じる花「永年花」を実体化させる。 ホーネットは永年花を手にアビスの底へと到達し、虚無に汚染されたレースを倒して浄化する。シルクはホーネットに最後の力を与え、彼女はレースを抱えたままシルクの跳躍で脱出を図るが、永年花が散ってしまったため地上へは辿り着けなかった。しかしその直後、前作の主人公を思わせる存在が現れ、ホーネットとレースを救出。黒い糸は消え去り、ファールームは虚無から解放される。
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『Silksong』はリリース後、Steamにおいて「非常に好評」と評価され、プレイヤー数が急増した。発売後45分以内に同時接続数が10万人を超え、発売初日には50万人を超えた。また、Steamで最も同時接続されたゲームランキングで10位にランクインし、Steamとニンテンドーeショップの売上チャートでもトップを獲得した[35]。さらに2025年12月に発表されたSteam Awardsではゲームオブザイヤー賞を獲得した[36]。
多くの批評家が、本作のより大規模になったスケールを称賛し、高い評価を獲得した前作にふさわしい続編であると評価した。また、これほど大規模なタイトルとしては非常に低価格であることも評価された[30] [32] 。
アートデザインについては、多くの批評家が美しく仕上げられていると評した[37] 。Video Games ChronicleのAshley Schofieldは、美しいレイヤー構成と複雑に配置された背景のディテールが、強いスケール感と奥行きを与えていると述べた[33]。
音楽については、前作で高い評価を受けたChristopher Larkinが引き続き手がけたオーケストラ調のサウンドトラックが好評で、Push SquareのSimon Fitzgeraldは、様々な状況に適切な雰囲気を作り出す能力を評価した[32]。
ストーリーについては、IGNのTom Marksは、脚本が全体を通して一貫して力強いと称賛し、ホーネットを「前作の主人公とは明らかに異なるトーンを持つ優れたヒーロー」と評した。NMEのWill Bedingfieldは、ホーネットの「鋭く、面白くもよそよそしいセリフ」が、寡黙な前作の主人公よりもはるかに魅力的だと評価した[28] [30]。Video Games ChronicleのAshley Schofieldは、サイドミッションにおけるNPCのキャラクター描写とユーモアの要素が、ゲームのハイライトであると述べた[33]。
ゲームプレイ面については、ホーネットが前作の主人公よりも機敏で素早いことが注目された。 NMEのWill Bedingfieldはホーネットを「弾むような動きで針を振っている」と評している[30] 。
世界観については、多くの批評家が非常に詳細に描かれていると評価し、探索する価値が高いとされた。[38]。GamesRadar+のOscar Taylor-Kentは、ボス戦を好意的に評価し、様々な戦闘構造がよくデザインされていると評した[27]。
難易度面については、『Silksong』は前作よりもはるかに難しいゲームだとされた。具体的には、ボスに倒された後に戻って再挑戦するまでの長い道のり、前作に比べて敵のダメージが全体的に増加、通貨の希少性、下攻撃の使用の難しさなどが指摘された[39]。しかし、一部の批評家は、この難易度がゲームに個性を与え、課題を乗り越えた時に熟練度を実感させてくれるという点を高く評価している[40]。
2026年には無料拡張コンテンツ「Sea of Sorrow」が予定されており、新エリア、追加ボス、新ツールなどが実装される見込みである。