歯車のこと。2本の各軸に取付け固定された各円盤の外周に設けられた等間隔の歯を噛み合わせて、回転運動を伝達することができるが、この歯の付いた円を歯車(ギヤ)という。2本の軸が平行なときに使われる歯車としては、スパーギヤ(平歯車)、ヘリカルギヤ(はす歯歯車)、ダブルヘリカルギヤ(やま歯歯車)などがある。また交差する2軸の場合には、ベベルギヤ(傘歯車)、スパイラルベベルギヤ(曲がり歯傘歯車)などがある。軸が空間上で交わらない(食い違い)場合はハイポイドギヤ、ウォームギヤが使われる。2個(1対)の歯車が噛み合うときに、大きいほうの歯車をギヤ、小さいほうをピニオンということもある。どれも自動車では多用されている。
円周上に配置した歯を相手の歯と噛み合わせ、回転やトルク伝達を確実に行う部品。回転比が一定で、耐久性がある。歯形はインボリュート歯形が主流で、サイクロイド歯形も少しある。その種類は、円筒歯車のなかに平歯車(スパーギヤ)、はす歯歯車(ヘリカルギヤ)、やま歯歯車などがあり、はす歯歯車が手動やATで多用されている。傘歯車のなかには、すぐ歯、はす歯、やま歯、曲がり歯(スパイラル)、ハイポイドがあり、差動ギヤにすぐ歯が、終減速機にハイポイドや一部スパイラルが使用されている。ねじ歯車は2つの軸が交差し(直交が多い)平行平面内にあり、ウォームはねじ歯車の一種であるが駆動系ではトルセンデフに使用されている。
参照 エレメントギヤ、終減速機、ディファレンシャルサイドギヤ、ディファレンシャルピニオンギヤ、はす歯歯車、ベベルギヤ、曲がり歯傘歯車、ギヤ(Gear から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/12/17 02:15 UTC 版)
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歯車(はぐるま、英: gear)とは、伝動車の周囲に歯形を付けて確実な動力伝達を可能にした機械要素である[1]。英語では「gear」で、日本語ではギア、ギアーと表記されることもあるが、JISでの表記はギヤである。減速や増速、回転軸の向きや回転方向を変えたり、動力の分割などに用いる。
歯車は平ベルトなどと異なり滑りが無いので、タイミング機構には不可欠である。軸と一体のものや軸受けを仕込んだもの、キー溝やスプラインを設けたものがある。
歯数の組み合わせは自由であるが、大きな力を伝達するときや、滑らかさを必要とするときは、いつも同じ歯同士が当たると、微小な傷が大きくなったり、特定の箇所で音が発生するため、無駄歯を設けて歯数が互いに素になるように設計される場合がある。互いに素である組み合わせでは全体が均一に磨耗し、歯当たりが滑らかになる。これを英語ではharmonic wearという。ほとんどの工業製品はこの組み合わせで作られるが、減速比の都合などによってそうできない場合もある。歯車の材質が同種の組み合わせは摩擦係数、耐摩耗性、焼付き耐性が劣るため異なる材質か表面処理を行った歯車の組み合わせが好ましい[注釈 1]。また、小歯車は硬い材料にしておかないと先に磨耗する。
代表的な歯車装置には以下のようなものがある。
平行して有る2本の軸上に2種類ずつ(計4枚)のギヤを接続しループを作った場合、2本の軸上にあるギヤの比率が一定である場合を除いて、軸は回転をしない。
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歯数のちがう歯車を組み合わせて減速や増速に用いる。ウォームギヤ以外の歯車2つがかみ合っている場合、回転角度および角速度の比は歯数の比の逆数になる。トルクの比は、摩擦力を除けば、てこの原理により、ピッチ円半径の比になる。歯数の比とピッチ円径の比は等しくなるため、駆動歯車をD、従動歯車をPとして式で表すと次のようになる。
3つ以上の歯車が順にかみ合っているとき、最初と最後の歯車のそれらの比は、最初と最後の歯車が直接かみ合っている場合と同じで、間の歯車の歯数に関係ない(3つの平歯車で入力と出力の回転方向を同じにする場合など)。
の場合、減速となってトルクが増し、逆の場合増速となってトルクが減る。
となり、摩擦損失を除けば、エネルギーおよび仕事率は変わらない。
例えば、歯数90の大きい歯車と、歯数20の小さい歯車がかみ合っている場合、小さい歯車の角速度は大きい歯車の4.5倍、大きい歯車のトルクは小さい歯車の4.5倍となり、小さい歯車が3回転すると大きい歯車は240度回転する。
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動力の分割、分配、取り出しや、入力、統合に用いられている。例えば自動車[注釈 2]はデファレンシャルギヤによって、1つの原動機で左右両輪を回転させる。さらに、一部の四輪駆動車ではセンターデフで動力を前後輪に分割するものもある。また、オイルポンプなどの補機を回転させるために出力を取り出したり、逆にスターターモーターの回転力を入力している。
最初の歯車がいつ開発されたのか、はっきりしたことは言えない[2]。
ただし歯車の歴史はかなり古い、ということは言える。古代中国の指南車は歯車を使っており、年代が紀元前2700年にまで遡る可能性がある[2]。
古代ギリシアに書かれた『機械学』(古代ギリシア語 :
古代ギリシアのアルキメデスは、ウォームギヤと円筒歯車を用いた5段の歯車列で約200倍の出力を得るメカニズムの巻上機を考案し、紀元前250年頃に 少人数で4,200 トンの艦を進水させることに成功した、と記録が残っている[4]。
地中海に沈んでいた古代ギリシア時代の"アンティキティラの沈没船"から回収された[注釈 3]アンティキティラ島の機械は紀元前150年 - 100年に製作されたと考えられており、これは歯車を利用した天体運行計算機だった[5]。
「この機械と同様の複雑さを持った技術工芸品はその1000年後まで現れることはなかった[5]」と考えられている。
古代ギリシアの歯車の技術はイスラーム世界に継承され、1221年にイスファハン(現在のイラン)でムハンマド・イブン・アビ・バクル (Muhammad Ibn Abi Bakr) が作った歯車つきアストロラーベは現代まで残されている[6]。歯車によるカレンダー機能が搭載されたアストロラーベである[6]。
ウィトルウィウスは『建築について』の中で縦に回転する水車について論じたが、縦に回転する動力を横方向の回転に変換するランタン歯車と呼ばれる木製のピンを組み合わせる歯車が1世紀頃のローマ帝国で普及し、18世紀末まで日常的な歯車として利用され続けた[7]。全金属製の歯車は11 - 12世紀頃に登場したが、産業用ではなくもっぱら時計などの精密装置に用いられた[7]。
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歯すじの形状等で分類される。2つの歯車を組み合わせた際に、それぞれの軸の位置関係は平行となるもののほか、交差するものや食い違いとなるものがある。
歯を回転軸と平行に切った歯車[1]。製作が容易であるため動力伝達用(駆動列)に最も多く使われている。歯車同士が外接する外歯車と、小歯車が円筒の内面に歯筋を設けた大歯車に内接する内歯車がある[1]。
大小2つの平歯車を組み合わせる時に、大きい方をギヤといい、小さい方をピニオンという。ピニオンに組み合わされる大歯車は外歯車に限定されず、内歯車や、直径を無限大にしたラック(英語: rack)とも組み合わされる[1]。
回転運動を直線運動に変えるには、ラックと小歯車を組み合わせたラック・アンド・ピニオンが用いられる[1]。ラック・アンド・ピニオンは工作機械の位置送りや自動車のステアリング装置に用いられている。
平歯車の一種で、読んで字のごとく内側に歯がついている歯車。
内側に噛ませるため小径の歯車としか組み合わせられない。遊星歯車機構のようにこの歯車が無ければ成立しない構造のものも存在する。
平歯車の歯を軸線に対して斜め(はす)に切って、螺旋状とした歯車[8]。
同時にかみ合う歯数を増やし、歯当たりが分散されるので音が静かで、トルクの変動が少ない。トルクがかかると推力(スラスト)が発生するので、何らかの形のスラスト軸受が必要になる[8]。
減速機構では原動機側のトルクは小さいので傾きを大きく、最終段ではトルクが大きいので傾きを小さくする。
はすば歯車と同じ形の歯車を組み合わせて、2軸の間に平行以外の角度で動力の伝達を行う歯車である[8]。
同じ傾斜でねじれ方向が逆向きのはすば歯車を2つ組み合わせた形をしていて、はすば歯車の軸方向に発生する推力を互いに打ち消しあう構造とした歯車である[8]。
フランスの自動車メーカー、シトロエンのダブルシェブロンとも呼ばれるエンブレムは、この歯車をモチーフにしている。
円錐面上に歯を刻んだ歯車で、広げた傘のような形状をしていることからこのように呼ばれる[8]。平行ではなく角度がついた軸の間で動力を伝達する際に用いられる。
一般的には入出力の2軸を同一平面上とし、平歯車を円錐状に窄めた形のすぐばかさ歯車、はすば歯車を円錐状に窄めた形のはすばかさ歯車、歯形が曲線(円弧)状のまがりばかさ歯車がある[8]。
さらに、入出力の2軸を同一平面上ではなくねじれの位置としたハイポイドギヤ(英語: hypoid gears)があり[8]、自動車の駆動系、特に縦置きエンジン車の差動装置はかさ歯車の応用の1例である。
冠歯車はかさ歯車の一種で、歯が回転軸に対し垂直につけられたもの。歯車の形状は王冠に似る。
かさ歯車と組み合わせのほか、小径の平歯車(ピニオン)とも組み合わされる。
ウォームとウォームホイールを、互いの軸が直角で交わらない位置で組み合わせたもの[8]をウォームギヤと呼ぶ。1段で大きな減速比が得られ、他の歯車機構に比べて騒音が少ない[8]。
オルゴールの調速機(ガバナー)、自動車のステアリングギア(ウォームアンドローラー)、天体望遠鏡の赤道儀、鉄道模型の駆動などに採用されている。
球体の表面に、2軸が直交した歯を持つもの。
回転3自由度の運動を可能とする歯車機構の中でも小型、軽量、伝達効率の高さを特徴とする[9][10]。
円盤・円柱の直径方向に軸を持つモノポールギヤとの組み合わせで、ロボットアームの関節やドローン用カメラのジンバル制御などへの利用が期待されている。
1枚の歯車とローラーチェーンをかみ合わせて回転の伝達を行う機構、あるいはその歯車をスプロケットと呼ぶ。
2つ歯車による機構ではないので歯車機構という意味では歯車とは呼ばれない。
歯車の歯の形状は数学的な計算から求められる曲線となっていて、歯車を製造、利用する視点からは歯形曲線とよばれる。伝動用の歯車としてはインボリュート曲線とサイクロイド曲線の2種類が基本とされるが、一般にはインボリュート曲線が用いられる[11]。
ウンカの幼虫には後ろ足に正確な跳躍のため歯車を備えている種がある。この種の成虫は摩擦を用い跳躍する[12]。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 15:23 UTC 版)
1986年発売。若者向け男性化粧品。特徴的な製品としては男性用では珍しい剥がすパックやムースを体に塗布するとパチパチと弾けるソーダコロンなどをラインナップしていた。CMキャラクターに陣内孝則を起用し話題になった。サウンドロゴは「ガッガッガッとギア」。「男のギア」との表示もある。
※この「Gear(ギア)」の解説は、「資生堂」の解説の一部です。
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