出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/01 22:49 UTC 版)
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| 概要 | |
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| 種類 | 擲弾発射器 |
| 製造国 | |
| 設計・製造 | KBP器械製造設計局 |
| 性能 | |
| 銃身長 | 420 mm[1] |
| 使用弾薬 | 43×30mm擲弾[2] |
| 装弾数 | 3+1発[2] |
| 作動方式 | ポンプアクション方式[2] |
| 全長 | 545 mm / 820 mm[2] |
| 重量 | 4.8 kg[2] |
| 発射速度 | 3 - 4発/分[2] |
| 銃口初速 | 85m/秒[2] |
| 有効射程 | 300 m[2] |
GM-94(ロシア語: ГМ-94)は、ロシア連邦のKBP器械製造設計局で開発された、ポンプアクション式の擲弾発射器[2]。GMは「マガジン給弾式擲弾発射器(Гранатомет Магазинный)」の意[3]。
ロシア内務省から市街地作戦用の擲弾発射器の設計依頼を受け、KBP器械製造設計局によって開発された[4]。
装填方法にポンプアクション式を採用した珍しい設計の擲弾発射器で、小銃装着型ではなく単体で使用する[1]。上部にあるチューブ式マガジンに3発の擲弾を装填し、下部にある銃身を前方にスライドさせて排莢した後、後方に引き戻すことで薬室に装填する仕組みである[1][5]。これは、設計のベースとなったRMB-93散弾銃から引き継いだ機構で、マガジンを銃身の上に配置することで射撃時の銃口の跳ね上がりを抑制できると宣伝されている[2][4]。給弾口は上部にあり、カバーを開けてマガジンに装填する[2][5]。構造は単純で、汚れや水にも強い[6]。固定ストックモデルと折り畳み式ストックモデルの2種類がある[2][6]。
使用する弾薬は独自規格の43×30mm VGM-93擲弾で、ロシア軍が制式採用している小銃装着型のGP-25擲弾発射器の40mm擲弾や、三脚搭載型のAGS-30自動擲弾発射器の30mm擲弾とは規格が異なる[1]。この43mm擲弾は市街地での近距離戦闘を想定して設計されており、一部の弾種ではあえて炸裂時の致死半径を3メートルまで限定し、数メートルの至近距離でも発射できるようになっている[4][5]。用途に応じた複数の弾種が用意されており、榴弾、破片榴弾、サーモバリック弾、成形炸薬弾、発煙弾、信号弾、音響閃光弾、催涙ガス弾、ゴム弾などがある[1][2][6]。
GM-94は1995年に国際市場に公開された[2]。2001年には政府試験に提出され、ロシア国防省がサーモバリック弾発射器としてLPO-97の名称で採用した[4][6][注釈 1]。さらに、2005年6月にロシア内務省、2008年にロシア連邦保安庁(FSB)、2011年にロシア連邦警護庁(FSO)、2017年にロシア国家親衛隊で採用されるなど、ロシア国内の軍・法執行機関に広く採用されている[4][6]。また、2013年からは携帯式の雪崩制御機材としても使用されている[4]。
2004年のベスラン学校占拠事件でFSBによって使用されたほか[4]、ロシアのウクライナ侵攻でも使用されている[3]。