出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/03/09 03:48 UTC 版)
| GBU-57/B MOP | |
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| 種類 | 地中貫通爆弾 |
| 原開発国 | |
| 運用史 | |
| 配備期間 | 2011年[1] - |
| 配備先 | アメリカ空軍 |
| 開発史 | |
| 製造業者 | ボーイング[2] |
| 製造数 | 20[3] |
| 諸元 | |
| 重量 | 27,125 lb (12,304 kg)[4] |
| 全長 | 20.5 ft (6.2 m)[5] |
| 直径 | 31.5 in (0.80 m)[5] |
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| 弾頭 | AFX-757/PBXN-114 |
| 炸薬量 | 4,590 / 752 lb (2,082 / 341 kg)[4] |
GBU-57/B MOPは、アメリカ合衆国の大型貫通爆弾(英語: Massive Ordnance Penetrator、略称:MOP)[6]。大型地中貫通爆弾の一種である。
アメリカ空軍によって開発された30,000ポンド(約13,600kg)、全長6メートルにおよぶ「バンカーバスター」精密誘導爆弾[7]。この爆弾はこれまで最大の重量を持ち、貫通力は61mのスペックを持つ[7]。これはGBU-28(重量5,000ポンド(約2,270kg)、貫通力30m)よりも、総重量、威力ともに大きなものとなる。
MOPの開発は、フロリダ州のエグリン空軍基地内の軍需品理事会、アメリカ空軍研究所で進められ、設計と試験作業はボーイングによっても行われた。主に強固な地下要塞・地下弾道ミサイル・地下指令所の精密破壊用として必要な場合に使用される。
搭載機は、B-2[8]とB-52Hに統合されており、GPSを使用して誘導される[9]。爆弾本体には推進装置がついておらず、高高度からの自由落下による加速と、莫大な自重により、大規模な運動エネルギーを生み出すことで地中への貫通を実現する。人工衛星からの信号を元に、尾翼を動かすことで軌道を調整し、目的の地点を目指す[10]。
2014年度以降、ETR-IIIおよびETR-IV型とよばれる改善型がリリースされている。また空軍では妨害防止コードM GPS信号をMOPに統合するよう努めている[9] 。
2002年にノースロップ・グラマンとロッキード・マーティンは、「ビッグブルー」(Big Blue)として知られた30,000ポンドの地中貫通兵器の開発を行っていたが、財政的な理由と技術的な理由によって開発は中断されていた。
2003年のイラク戦争の後に、バンカーバスター爆弾によって目標とされた攻撃跡地を分析したところ、不十分な貫通力と不満足な破壊力が明らかとなった[要出典]。そこで非常に巨大なバンカーバスターの開発への関心が再燃し、MOPプロジェクトが開始された。アメリカ空軍には、超巨大爆弾に対する軍としての特段の要求はなかったが、大きなサイズの貫通および爆風型の兵器を収集する構想は存在し、それは大規模爆風爆弾(Massive Ordnance Air Blast bomb、MOAB)を含む「ビッグブルー」(Big BLU)コレクションと呼ばれた。
2007年7月19日に、ノースロップ・グラマンは250万米ドルでステルス爆撃機を改修する契約を明らかにした。機数は公表されていないが、各機が2基ずつのMOPを運搬可能なよう改修された[11][12]。
2007年3月14日に、ニューメキシコ州のホワイトサンズ・ミサイル実験場でアメリカ国防脅威削減局(Defense Threat Reduction Agency, DTRA)の保有するトンネル内でMOPの最初の爆発試験が行われた。
2018年1月、ブルームバーグはGBU-57の4回目のアップグレードが完了し、既存の在庫分も改装されていると空軍のスポークスマンであるエミリー・グラボウスキ大尉は電子メールを引用して報じた。この改装により、地中深く埋められた固い目標に対する性能が改善される[13]。
2023年5月、空軍が発表したフェイスブックの写真に新型のGBU-57が写っていたことが明らかにされている[14]。
2025年6月、イランの核施設へのアメリカの攻撃でミズーリ州ホワイトマン空軍基地を飛び立った6機のB-2ステルス戦略爆撃機により計12発のGBU-57A/B MOPがフォルドウの核施設へ向けて投下されたほか、別動機の1機から2発のMOPがナタンズの核施設攻撃のために投下され、少なくとも計14発の当該弾が初の実戦において使用されたと報じられた[15] [16]。
2007年12月、実物大模型の公表とともに、本爆弾が既にミズーリ州ホワイトマン空軍基地の第509爆撃航空団のB-2搭載用に実戦配備されたと発表された。この模型は中央側面に巨大な4枚のフィンを持ち、GPSによって誘導され、正確に目標地点に命中した後、直径80cmの弾体が地中に70m以上貫通、爆発するとされた[17]。
2011年11月、アメリカ空軍地球規模攻撃軍団にMOPの納入が開始され、「現状必要とされる性能要求を満たす」とされた。2012年3月時点で、16個のMOPがホワイトマン空軍基地に配備されている[6][18]。
2018年2月8日、新しいバッジのMOP調達のための2,100万ドルの契約をボーイングと結んだ。アメリカ空軍は、2020年7月31日より前倒しでの出荷開始を期待している[9]。