出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/06 23:12 UTC 版)
| G1TOWER (G1 Tower) |
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| 情報 | |
| 用途 | エレベーターの研究・開発 |
| 設計者 | 日立建設設計・清水建設 |
| 事業主体 | 日立製作所 |
| 管理運営 | 日立製作所 |
| 構造形式 | 鉄筋コンクリート造、一部鉄骨鉄筋コンクリート構造、鉄骨構造 |
| 敷地面積 | 388 m² |
| 延床面積 | 2,248.20 m² |
| 階数 | 地上9階、地下1階 |
| 高さ | 地上高 213.5 m 地下深度 15 m |
| 着工 | 2008年 |
| 竣工 | 2010年 |
| 所在地 | 〒312-8506 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 水戸統括本部敷地内 |
| 座標 | 北緯36度24分08.08秒 東経140度30分49.99秒 / 北緯36.4022444度 東経140.5138861度座標: 北緯36度24分08.08秒 東経140度30分49.99秒 / 北緯36.4022444度 東経140.5138861度 |
| 備考 | [1] |
G1TOWER(ジーワンタワー、国際的表記: G1 Tower [2])は、日本の茨城県ひたちなか市市毛に所在する、日立製作所のエレベーター試験塔である。2010年(平成22年)竣工。地上高213.5 メートル、地下深度15メートル。
日立製作所は「G1(グローバルナンバーワン)のエレベーター技術および製品を生み出していく」ことを目的に建設した。2011年(平成23年)第24回茨城建築文化賞県知事賞受賞[3]。
完成時から2015年までは史上最も背の高いエレベーター試験塔であった[4]。現在(2021年時点)は、世界第7位、日本企業が建てたものとしては第2位、日立グループ内では第2位、日本国内では第1位という位置付けである(cf. エレベーター試験塔#世界のエレベーター試験塔)。
1960年代、日立は霞が関ビルディング向け高速エレベーターを開発するべく、水戸工場(現・水戸事業所)に地上高 90 mのエレベーター研究塔を建設し、毎分 300 mという従来の2倍の定格速度のエレベーターを完成させた[4]。その後も研究・開発を続け、1993年(平成5年)には定格速度にして毎分 810 mのエレベーターの開発に成功している[4]。2000年代になるとアジア・中国の急成長に伴い、世界中のエレベーターメーカーが厳しい競争を繰り広げるようになり、超高層化・大容量化する建築物に対応する超高速・大容量エレベーターの必要性が高まっていた[4]。日本有数のエレベーターメーカーとして、その地位を守り続けていた日立もまた、世界市場で厳しい競争にさらされており、既存技術を基に安全性・効率性・快適性の向上を図って競争力を高めるべく、日立のエレベーター研究・開発・製造の拠点となっている水戸事業所に新たなるエレベーター研究塔を建設することとした[4]。その地上高は 213.5 mで、エレベーター研究塔としては(当時)世界一の高さである[4]。設計は日立グループの建設コンサルタント・日立建設設計と、日本のゼネコン・清水建設[5]。工事は2008年(平成20年)3月に着工し、2010年(平成22年)4月に竣工した[6]。投資額は関連設備を含めた総額で約60億円[7]。なお、旧塔についてはG1TOWER完成後も引き続き活用され、新旧合わせて地域のシンボルタワーとして社会に貢献する方針が示されている[8]。
鉄筋コンクリート造(一部鉄骨鉄筋コンクリート (SRC) 構造・鉄骨 (S) 構造)で[3]、最高高さは地上 213.5 m、うち躯体の高さは 203 m、地上9階建てである[9]。平面が矩形をしたメインコアウォールが地上 203 mある躯体の中心となっており、地上 110 mまでの低層部には塔両側にエレベーター試験用シャフトを配置し、これにアウトリガー(安定脚)としての機能も持たせているため、その平面は高層部では矩形、低層部では十字形となっている[9]。地上 110 mから 140 mの間には風孔を設け、500年に1度の暴風に耐える設計とした[6]。なお、風洞実験においては1,000年に1度の暴風にさらされても、致命的な結果には至らないことが確認されている[10]。
地下は 15 m(地下1階)で、直径 43 mの円筒形をしたコンクリート製の基礎が堅固な岩盤に直接載せられている[6]。さらに地震・強風による転倒を防止するため、基礎外周の地中連続壁(壁の厚さ 1 m)を岩盤に挿入している[6]。こうした地上・地下部分の構造により、耐用年数中に遭遇する可能性の低い、極まれに発生する地震動にあっても、主要構造部材は弾性限耐力以下に収まることが確認されている[11]。
こうした対策を講じても、暴風にさらされた際は塔が2秒ないし3秒の長周期で揺れ、塔内の居住性が悪化してしまう[12]。これを抑える装置として、塔上部にアクティブマスダンパが設置された[12]。塔の上部・中間・地上の3か所に加速度センサーを配置し、揺れを感知した際には重しをモーターで動かし、揺れを収めるというものである[12]。これとは逆に、揺れを人為的に生じさせることも可能であり、地震や強風による建物の揺れを再現し、エレベーターの耐震実験を行うこともできる[12]。
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この節の加筆が望まれています。
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日立による、G1TOWER以前のエレベーター研究塔について触れる。
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