【概要】 サイトメガロウイルスの治療薬の一般名。Trisodium phosphonoformate, PFA, 商品名は「点滴静注用ホスカビル」。発売はアストラジャパン社。
【用法】 初回は60mg/Kgを1時間以上かけて点滴。1日3回、2~3週間。維持療法は90~120mg/Kgを毎日点滴。腎障害が起こりやすいので十分な生理的食塩水を使って尿量を確保する。
【効果】 臨床効果はガンシクロビルと同等である。耐性化した単純ヘルペス、水痘帯状ヘルペスにも効く。
【副作用】 腎臓障害が有名で、水分摂取を十分にすること、頻繁に血液のクレアチニンや電解質の測定をして量を調節する必要がある。他に貧血、神経障害、嘔吐など。
【禁忌】 クレアチニンクリアランスが0.4mL/min/Kg未満の腎障害。ペンタミジンとの併用は副作用を増やす。
【URL】http://www.hrd.gr.jp/common/medicine/19hosukabiru/base.html
《参照》 サイトメガロウイルス、 ガンシクロビル、 クレアチニン、 ペンタミジン
(Foscarnet から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/20 06:46 UTC 版)
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| IUPAC命名法による物質名 | |
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| 臨床データ | |
| 胎児危険度分類 | |
| 法的規制 | |
| 投与方法 | 静脈注射 |
| 薬物動態データ | |
| 生物学的利用能 | NA |
| 血漿タンパク結合 | 14-17% |
| 半減期 | 3.3-6.8 hours |
| 識別 | |
| CAS番号 |
63585-09-1 (trisodium salt) |
| ATCコード | J05AD01 (WHO) |
| PubChem | CID: 3415 |
| DrugBank | APRD00669 |
| 別名 | phosphonomethanoic acid, dihydroxyphosphinecarboxylic acid oxide |
| 化学的データ | |
| 化学式 | CH3O5P |
| 分子量 | 126.005 g/mol 300.1 g/mol (foscarnet trisodium hexahydrate) |
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ホスカルネット(Foscarnet)とは、抗ウイルス薬の一つ。ギ酸にリン酸が置換した構造を持つ。サイトメガロウイルス(CMV)感染症の治療に用いられる。商品名はホスカビル、ノーベルファーマ製造販売。
海外ではCMVの治療のほか、単純ヘルペスウイルス(HSV-1、HSV-2)の治療に用いられる。また、既治療のHIVの救済療法にも用いられる[2][3][4]。
このホスホン酸の構造はピロリン酸に類似している[5]ので、ヒトのDNA合成酵素を阻害しない濃度で選択的にウイルスのDNAポリメラーゼのピロリン酸結合部位に結合して、ウイルスのDNA合成を阻害する[1]。
アシクロビルやガンシクロビル既治療のHSV、CMVは変異プロテインキナーゼ(チミジンキナーゼやUL97(キナーゼ活性がある))を持っていることがあり、その場合はこれらの抗ウイルス剤に耐性を示す。しかし、ホスカルネットはウイルス性プロテインキナーゼによる活性化が不要であり、アシクロビルやガンシクロビルに耐性のHSV、CMV感染症にも有用である。しかしながら、アシクロビル・ガンシクロビル耐性変異がホスカルネットに耐性を示す場合も見られる[6][7]。
添付文書に重大な副作用として記載されているものは、ショック、急性腎不全※、心不全*、心停止*、血栓性静脈炎※、痙攣発作※、テタニー*、呼吸抑制*、麻痺性イレウス*、失語症*、痴呆*、横紋筋融解症、敗血症※である。
※:発現率:1〜10%、*:1%未満、未記載:頻度不明
そのほか、10%以上に発現する副作用として、貧血、血中ヘモグロビン減少、顆粒球減少、腎機能異常、低マグネシウム血症、低カリウム血症、低カルシウム血症、悪心・嘔吐、知覚異常、頭痛、発熱が挙げられている。