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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/11 09:58 UTC 版)
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この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。 (2019年4月)
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EC番号(酵素番号、Enzyme Commission numbers)は酵素を整理すべく反応形式に従ってECに続く4組の数で表したもの。
国際生化学連合(現在の国際生化学分子生物学連合)の酵素委員会によって1961年に作られた。
2019年に国際⽣化学分⼦⽣物学連合の命名法委員会(NC-IUBMB)がEC7を新設した。
EC番号は酵素の系統的分類と関係が深い。また分類基準に共通項が存在するため、系統的命名法とEC番号とは少なからず対応関係を見出すことができる。
EC番号の分類基準は酵素の特性である反応特異性と基質特異性の違いにより区分されている。言い換えると、酵素反応の種類(反応特異性の違いを意味する)と基質の種類(基質特異性の違いを意味する)とで分類した番号である。
最初の数字が1であれば酸化還元酵素(オキシドレダクターゼ)で、2であれば転移酵素(トランスフェラーゼ)、3であれば、加水分解酵素(ヒドロラーゼ)、4であれば除去付加酵素(リアーゼ)、5であれば異性化酵素(イソメラーゼ)、6であれば合成酵素(リガーゼ、エピメラーゼ、ムターゼ、ラセマーゼ)、7であれば輸送酵素 (トランスロカーゼ)となる。
さらに細かい反応特異性の違いや基質の違いにより番号が割り振られてゆく。分類は階層的でありECの接頭辞にピリオドで区切った続けた4個の番号 "EC X.X.X.X"(Xは数字)による表記がなされる。反応物質が二つ以上あるときはコロンで結ぶ場合もある。
全ての酵素についてこの番号が割り振られており、現在約 8,000 種類ほどの反応が見つかっている[1]。またある活性を担う酵素が他の活性を有することも多く、LonなどのATP依存性プロテアーゼはATP加水分解反応のほかにタンパク質の加水分解反応への活性も持っている。
またEC番号は酵素を特定するのではなく、同じ基質に同じ反応で作用する酵素グループに対してEC番号が割り当てられることになる。つまりアイソザイムは同じEC番号を持つ。
酵素の名前は国際生化学連合の酵素委員会によって命名される際に、同時にEC番号が与えられる。酵素の名称には「常用名」と「系統名」が付される。常用名と系統名の違いについて例をあげながら説明する:
(例)次の酵素は全く同じ酵素(EC番号=EC 1.1.1.1)
系統名は、基質分子の名称(複数の場合は併記)と反応の名称を連結して命名される。系統名における反応の名称には規制があり、原則とし下記のいずれかが使用される:
常用名も、基本的には系統名と同じ規則で命名されるが、基質の一部を省略して短縮されたりしている。また、命名規則に従わない酵素も多く、DNAポリメラーゼなどはそのひとつである。
古くに発見され命名された酵素については、上述の規則ではなく当時の名称がそのまま使用されている。
などがこれにあたる。
以下に、EC番号と区分の対応を示す。
これまでEC1やEC3に分類されていたような酸化還元反応や加水分解反応を利用してイオンや分子などの局在を生体膜を超えて移動させる膜輸送体の一部(ABC輸送体など)が分類されている。濃度勾配や電位差を利用する二次性能動輸送体や、受動輸送を行うイオンチャネルやポリンなどは含まれていない。 日本生化学会は新設されたEC7の和名として「輸送酵素」を提案した[2]。