Boot Camp (ブート キャンプ)は、Apple により開発・配布されているソフトウェア 。Intel Mac においてWindows の利用を可能とする。
また、Intel Macは2025年6月に発表されたmacOS Tahoe 26 が最後の対応OSとなるため、macOS Tahoe 26の3年間のサポートが終了後、事実上のサポート終了となる。[ 2]
概要
2006年 に、インテル 製CPU 搭載のMacを発売開始したAppleは、Intel MacにおけるMicrosoft Windows の起動を、積極的に支援も妨害もしないと表明していた。
Boot Campは、2006年 4月5日 にEFI では起動出来ないOS をサポートする為のCSM (Compatibility Support Module) 搭載と思われるFirmware Updateと共に、Windows XP に対応するパブリックベータとして発表された[ 3] [ 4] 。Boot Campとはアメリカ軍 における新兵の基礎訓練 を意味するスラング であり、ここではコンピュータ の起動 (boot ) と掛けて使用されている。2007年 10月発売されたMac OS X v10.5 においてVersion 2.0が搭載された。
なお、Appleシリコン を搭載したモデルでは利用できない[ 5] 。
更には2021年10月5日にリリースされたWindows 11 に関しては、OSの仕様上 動作不可能とされている。
Boot Campは、Intel Macのハードディスク にmacOS を残したままWindowsをインストール するための任意のサイズのパーティション を作成する機能や、Windowsのインストール後にIntel Macで使われている無線LAN やビデオカード のドライバ をインストールするためのドライバCD-R を作成する機能を持つ[ 6] [ 7] 。また、Intel Mac上でWindowsを動かすために必要な一連の作業を、あまり専門知識を持たない人にでも簡易に行えるようにするため、シンプルなインタフェース を搭載している。従来、インターネット 等で発表されていたIntel MacにおけるWindows起動方法は、いずれも複雑かつWindowsの使用ライセンス に関して不明確な点が存在したため多くのMacユーザーは様子見状態で導入に踏み切れなかった。この機能がAppleによって発表されたことにより、これらの問題を解決する手段となり、高い互換性でWindowsを実行できる環境が整い、再起動のみでmacOSとのデュアルブート環境で使用できるようになった。
仮想化環境との違い
Boot Camp環境は、仮想化ソフトウェアであるParallels Desktop for MacやVMware Fusionとは異なり、単純に起動時に各OSを選択できるシンプルなOSローダー機能が特徴である。仮想化ソフトウェアと共存させるには、マイクロソフトのOSライセンスのポリシーに注意が必要である。Windows 8 からライセンスポリシーが変更になり、Windows 7 までは実質上ParallelsとVMware環境などでは、1つのパッケージから2つのWindowsのライセンス発行が許されていた。要するにWindows 7までは、Bootcamp環境と仮想化環境が1つのライセンスで、共存可能であった。しかし、Windows 8以降では、DSP版とOEM版ではBootcamp環境や仮想環境ごとに基本的に1ライセンスが必要となるような変更がされた。これにより、Bootcamp環境でライセンス認証したOSを、仮想環境から参照して起動するには、さらにもう1つライセンスが追加で必要となる。
バージョン
1.0.1 Beta(2006年 4月5日 )
最初に公開されたバージョン。ドライバ等の完成度も低く、動作はするものの問題が多かった。Windows XP SP2 のみに対応[ 4] [ 8]
1.0.2 Beta(2006年 7月12日 )
バグフィクス版
1.1 Beta(2006年 8月18日 )
最大の懸念事項であったMacBook における無線LANの解決、iSightの動作、キーボード問題の部分的解決など、ほぼ常用する部分においては動作するようになった[ 9] 。またインストールもより簡単になり、安定した。
1.1.2 Beta(2006年 10月30日 )
いくつかのドライバの追加と、安定化が行われた。
1.2 Beta(2007年 3月29日 )
Windows Vista をサポート[ 10] 。赤外線ポートドライバが提供され、Apple Remote が利用可能になった(ペアリングは不可)。タスクトレイ内にアイコンメニューが登場し、Windows側から参照できるメニューが搭載された(Boot Camp用ヘルプ、輝度調整、ブートローダー選択等)。
1.3 Beta(2007年 6月7日 )
バックライトキーボード対応(MacBook Pro のみ)。各言語キーボードサポート強化、Apple Remote のペアリングがWindows側から操作可能になった他、ドライバ類を多数アップデート。
1.4 Beta(2007年 8月8日 )
iMac (Mid 2007) への対応と、各種グラフィックドライバがアップデートされた。
2.0(2007年 10月26日 )
Mac OS X v10.5 に付属する正式版[ 11] [ 12] 。
2.1(2008年 4月25日 )
Windows XP Service Pack 3 (SP3) への対応、およびバグフィクス。
3.0(2009年 8月28日 )
Mac OS X v10.6 に付属する正式版。ドライバのアップデートに加え、Windows側からMac OS X側のHFS フォーマットのハードディスク内を閲覧可能になった。他にもトラックパッドのタッチクリック対応、Apple Cinema Display の拡張機能のサポートなどが加えられ、Windows 7 のインストールにも対応。(正式対応ではない)
3.1(2010年 1月20日 )
Windows 7 (Home Premium、Professional、および Ultimate)への正式対応[ 13] とApple製トラックパッド使用時に起こる問題の解決、Apple Wireless KeyboardおよびApple Magic Mouseのサポート。
3.2(2010年 11月19日 )
ATI-Radeon HD 5870 graphics card, Apple USB Ethernet Adapter, MacBook Air SuperDrive のサポート。
重要なバグフィックス。
3.3(2011年 8月24日 )
新しいハードウェアのサポート。
重要なバグフィックス。
Windows XP 、Windows Vista のサポートを終了。
4.0(2012年 6月20日 )
すべてのバージョンのWindows XP 、Windows Vista のサポートを終了。
Mac OS X 10.6 "Snow Leopard"、Mac OS X 10.7 "Lion" およびOS X 10.8 "Mountain Lion" でのみ対応。
USBメディア内のISOイメージからのインストールをサポートを追加。
5.0(2013年 3月14日 )
Windows 8 (64ビット )のサポート[ 14] 。
3TBのHDDを搭載したMacのサポート。
32ビット 版Windows 7 のサポートを終了。
Mountain Lion version 10.8.3以降のOS Xでのみ対応。
5.1(2014年 2月11日 )
Windows 8.1 (64ビット )およびWindows 8.1 Pro(64ビット )のサポート。
5.1.2(2014年 10月16日 )
6.0(2015年 8月13日 )
Windows 10 (64ビット )のサポートを追加[ 15] 。
Windows 10 は64ビット 版のみ対応で、公式対応は、下記の機種である。
MacBook Pro: MacBook Pro (Retina, 15-inch Mid 2015), MacBook Pro (Retina 13-inch Early 2015), MacBook Pro (Retina, 15-inch Mid 2014), MacBook Pro (Retina 13-inch Mid 2014), MacBook Pro (Retina 15-inch Late 2013), MacBook Pro (Retina 13-inch Late 2013), MacBook Pro(Retina, 15-inch Early 2013), MacBook Pro (Retina 13-inch Early 2013), MacBook Pro (Retina 13-inch Late 2012), MacBook Pro (Retina Mid 2012), MacBook Pro (13-inch Mid 2012), MacBook Pro (15-inch Mid 2012)
MacBook Air: MacBook Air (13-inch Early 2015), MacBook Air (11-inch Early 2015), MacBook Air (13-inch Early 2014), MacBook Air (11-inch Early 2014), MacBook Air (13-inch Mid 2013), MacBook Air (11-inch Mid 2013), MacBook Air (13-inch Mid 2012), MacBook Air (11-inch Mid 2012)
MacBook: MacBook (Retina, 12-inch, Early 2015)
iMac: iMac (Retina 5K 27-inch, Late 2015), iMac (Retina 4K 21.5-inch Late 2015), iMac (21.5-inch Late 2015), iMac (Retina 5k 27-inch Mid 2015), iMac (Retina 5K 27-inch Late 2014), iMac (21.5-inch Mid 2014), iMac (27-inch Late 2013), iMac (21.5-inch Late 2013), iMac (27-inch Late 2012), iMac (21.5-inch Late 2012)
Mac mini: Mac mini (Late 2014), Mac mini Server (Late 2012), Mac mini (Late 2012)
Mac Pro: Mac Pro (Late 2013)
6.0.1 (2015年 12月8日 )
機能の詳細
未対応問題
Windows XPからMac側ハードディスクを利用できない(3.0から対応)。
1.1 Betaで対応した機能
日本語版のMacBookおよびMacBook ProでもAirMac による無線LAN接続利用が可能となった。
(インターナショナル版MacBook + 英語版Windows XPでは動作可だった)
キーボードの一部機能(「ー」「ろ」「_」「\」「|」「Fn」)が利用可能となった。
「Fn」キー等と組み合わせて実現する機能(ディスプレイの光度調整、音量調整など)がほぼ使用可能になった。
ヘッドフォン端子を挿入した時に本体のスピーカーがoffになるようになった
Mac Pro 、Intel Core 2 Duo 搭載のiMac に対応。
iSight (内蔵カメラ)が動作するようになった。
Windows XPで日時の同期が可能になった。
「DEL」、「全角/半角」キー及び、タッチパッドの右ボタンが(そもそも存在しないため)選択できなかった。キーボード上「DELETE」キーは、「BackSpace」キーとして機能する。
(Appleキーボードの右Appleキーで右クリック等、他のキーで代用対応)
インストール時のパーティション作成ユーティリティが強化され、一般的なサイズがプリセットで用意され、パーティションの作成が容易になり、Windowsを任意のドライブにインストールすることができるようになった。
Delete、PrintScreen、NumLock、ScrollLockキーなど、Appleキーボードのサポートが強化された。
1.1.2 Betaで対応した機能
Intel Core 2 Duo搭載のMacBook Proに対応。
タッチパッドの各種拡張機能が利用できるようになった。
(二本指でタッチすることによりスクロールする等。しかしやや不安定)
Apple USBモデムに対応した。
Apple国際キーボードのサポートが強化された。
1.2 Betaで対応した機能
Windows Vista(32ビット版)に対応
トラックパッド、AppleTime(シンク)、オーディオデバイス、グラフィックス、モデム、iSightカメラなどのドライバを更新
Apple Remoteに対応
(iTunesやWindows Media Playerの操作がリモコン で操作可能になった。)
WindowsのシステムトレイアイコンからBoot Campの情報の表示、アクションの実行が可能になった。
マニュアル、WindowsのBoot Campオンラインヘルプの内容を更新
1.3 Betaで対応した機能
バックライトキーボード対応(MacBook Proのみ)。
様々な言語キーボードサポート強化など、ローカライズ強化
Apple Remote のベアリングに対応
グラフィックドライバをアップデート
Boot Campドライバインストーラをアップデート
2.0で対応した機能
F11キーによるスクリーンショット機能の削除
タスクバーにおける画面輝度スライダーの削除
2.1で対応した機能
Windows XP SP3対応
Windows Vista SP1対応
Windows Vista 64ビット版対応
Battery.sysがクラッシュするバグの修正
3.0で対応した機能
WindowsからMac OS Xの領域の読み込みが可能。
Windows 7へのドライバのインストールに対応(正式対応ではない)
3.1で対応した機能
Windows 7(32ビット、64ビット)に正式対応
Apple製トラックパッド使用時に起こる問題の解決
Apple Wireless KeyboardおよびApple Magic Mouseのサポート
3.2で対応した機能
ATI-Radeon HD 5870 graphics card, Apple USB Ethernet Adapter, MacBook Air SuperDrive のサポートを追加。
重大なバグの修正。
各種未対応機能への対応策
キーボードについては、AppleK やKbdApple などMac系キーボードをWindowsで利用するためのドライバにより上記未対応をほぼ解決できる。
脚注
関連項目
外部リンク
バージョン
アプリケーション
ユーティリティ
テクノロジーおよび インタフェース
開発ツール
その他