出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/02/18 09:10 UTC 版)
ayuca(アユカ)は、岐阜乗合自動車(岐阜バス)が発売する非接触型ICカード乗車券である。岐阜バスグループのほか、岐阜市周辺の一部のコミュニティバスでも導入されている。発行枚数は約33万枚(2022年12月時点)[報道 1]。
長良川の清流をイメージしたデザインで、右下に3匹のアユが泳ぎ、左上に「ayuca」のロゴがある。グラフィックデザイナーの左合ひとみによるもので、カード裏面に「デザイン:左合ひとみ」の記載がある。
岐阜バスのmanaca導入に伴い、2026年12月31日にサービスを終了する予定[1]。
2002年12月20日、岐阜市は国土交通省(旧運輸省と旧建設省)及び警察庁が連携して創設したオムニバスタウンに指定された。岐阜市のオムニバスタウン事業「オムニバスタウンぎふ」ではバス交通基盤の整備・強化の一環としてバスレーンの導入のほか、料金支払いの簡便化のためにICカードの導入を検討した[2]。
2006年12月1日、岐阜乗合自動車(岐阜バス)がオムニバスタウン事業の一環として、国・岐阜県・岐阜市の協力を得て、ICカード乗車券「ayuca」を発売した[3]。取扱窓口は岐阜バスターミナル、JR岐阜案内所、岐阜バス各営業所のほか、岐阜バスグループの岐阜バスコミュニティ各務原営業所、岐阜バスコミュニティ八幡八幡営業所、岐阜バストラベル関旅行センター、岐阜バストラベル大垣旅行センターでも取り扱いを行った。2007年3月16日からayuca定期券が発売開始された[4]。
2022年12月、岐阜バスが2024年春を目途にmanacaを、2026年春を目途にmanaca定期券を導入し、その後ayucaを廃止する検討を行っていることが報道された[報道 2][報道 3][報道 1]。その後、2024年3月2日にmanacaなど全国10種類の交通系ICカードが導入された(manaca定期券はこの時点では未導入)[5]。
2026年1月7日、岐阜バスは同年2月16日から「manaca」を販売開始し、同年12月31日で「ayuca」を廃止する事を発表した[1]。ayucaの新規発券は2026年2月15日を以って終了し、同年12月31日にayucaのチャージ、紛失・破損登録など窓口での取扱い全般、及びバスでの利用が終了となる。ayuca定期券の新規・継続発券も2026年2月15日を以って終了し、翌2月16日以降はmanaca定期券で発行される[報道 4]。なお、2026年2月15日までに発行したayuca定期券は通用期間終了まで使用できる[1]。また、manaca定期券の発売に伴い、通勤定期券・通学定期券における2ヶ月定期券が廃止され、通学学期定期券も2ヶ月と端数を付与した定期券が廃止された[6]。
SF(ストアードフェア)機能のみの「ayuca」と、定期券機能が付加された「ayuca定期券」に大別される。それぞれ乗車対象者に応じて種類が異なる。
また、岐阜市に居住する70歳以上の高齢者を対象者とした、「ayuca」を元に作成している「高齢者おでかけバスカード」も存在する(交付申請必要。初回交付時に限り額面3,000円がチャージ済み。運賃は終日2割引)[7]。
| 種類 | 記名有無 | 対象 | SF有効期限 |
|---|---|---|---|
| 普通カード | 選択可 | 一般大人 | なし |
| 通学カード | 記名式 | 一般学生 | 卒業する年の3月31日 |
| こどもカード | 記名式 | 一般小児 | 卒業する年の4月5日 |
| 障がい者カード(大人) | 記名式 | 障がい者大人 | 誕生月末日[注 1] |
| 障がい者カード(小児) | 記名式 | 障がい者小児 | 誕生月末日または卒業する年の4月5日のどちらか早い方 |
| 種類 | 記名有無 | 対象 | 付加されるayuca | |
|---|---|---|---|---|
| 通勤 | 大人用 | 記名式 | 一般大人 | 普通カード |
| 小児用 | 記名式 | 小児 | こどもカード | |
| 障がい者(大人) | 記名式 | 障がい者大人 | 障がい者カード(大人) | |
| 通学 | 大人用 | 記名式 | 通学を目的とする一般大人 | 通学カード |
| 小児用 | 記名式 | 通学を目的とする小児 | こどもカード | |
| 障がい者(大人) | 記名式 | 通学を目的とする障がい者大人 | 障がい者カード(大人) |
ayucaの導入以前は磁気式バスカードを導入していた。
岐阜市が国土交通省・警察庁により指定されたオムニバスタウン事業の一環として、バス利用者の利便性を向上させる目的で導入した。東海3県(愛知・岐阜・三重)の交通系独自のICカードシステムの導入は東海旅客鉄道(JR東海)のTOICAに次いで2例目で、バス会社としては東海3県で初めてであった。
2021年11月30日まで、バス乗車の利用金額に応じてポイントが貯まっていた。貯まったポイントを還元することにより、カード残額(利用可能額)に加算されていた。
カードの種類・利用日・時間帯により、乗車1回ごとの利用金額に対して次表の割合でポイントが付与される。
| 種類 | 利用日・時間帯(降車時基準) | 付与率 |
|---|---|---|
| 普通カード 障がい者カード |
下記を除く | 14.5% |
| 平日10時から16時まで 土曜、日曜、祝日、8月13日 - 15日および12月29日 - 1月3日の終日 |
40.0% | |
| 通学カード こどもカード |
下記を除く | 35.0% |
| 平日10時から16時まで 土曜、日曜、祝日、8月13日 - 15日および12月29日 - 1月3日の終日 |
40.0% |
ポイントの還元は、次にチャージするときに自動的に行われる。100ポイント単位で還元され、100ポイント未満の端数は繰り越される。
乗車1回ごとの利用金額に対するポイントは「基本ポイント」となり、これに暦月1ヶ月間の累計利用金額に対する「ボーナスポイント」が加わる。
| 1ヶ月間累計利用金額 | 付与ポイント | 累計ポイント |
|---|---|---|
| 2,000円未満 | なし | なし |
| 2,000円到達時 | 50ポイント | 50ポイント |
| 5,000円到達時 | 100ポイント | 150ポイント |
| 10,000円到達時 | 150ポイント | 300ポイント[注 3] |
ポイントの還元は、基本ポイント・ボーナスポイントとも、翌月以降初めて降車するときに自動的に行われる。10ポイント単位で還元され、10ポイント未満の端数は繰り越される。
カード残額が少ない時は使用前に、バス車内、営業所・案内所などの取扱窓口または岐阜市役所・大学病院などにある自動入金機でチャージ(入金)しておく。カードには1,000円単位で最高20,000円までチャージできる。
2013年3月23日から交通系ICカード全国相互利用サービスが開始されたが、ayucaについては相互利用サービスが始まる前に導入されたため、当時設置した約320台の運賃箱はayuca専用で相互利用には対応しておらず、更新には億単位の投資が必要なため[報道 5]、TOICAやmanacaなどとの片利用扱いも含めて相互利用を見合わせており[報道 6]、ayuca以外の交通系ICカードは使用不可の状態となっていた[注 4]。
2024年3月2日よりmanacaとの片利用が開始され[5]、岐阜バスでも2026年2月16日からmanacaを完全導入すると同時に、岐阜バスでもmanacaの各種手続きやmanaca・TOICA・Suicaなど交通系ICカードの全国相互利用対応カードによるチャージが利用可能となった[1]。なお、2015年(平成27年)7月に国土交通省においては、地元利用・圏外利用・外国人利用の利便性も踏まえたayucaを含む地域独自カードエリアにおいて、manaca、TOICAなどの全国相互利用サービス対応の10カードを片利用可能にする新システムの開発、支援を検討していることを発表している[17]。
大野町においては、町独自の申請で一定額を支援する制度があるが、岐阜バス直接の発行分や重複利用は無効となる[18]。なお、岐阜バスのayuca廃止に伴い、アユカ助成(新規・積み増し)は、2025年度をもって終了することになり、アユカ新規交付助成の申請は2026年2月13日まで、アユカ積み増し助成の申請は同年3月31日をもって受付を終了する[18]。
2011年10月1日から、名鉄協商のカーシェアリング「カリテコ」の会員カードしての利用が可能になった。また、同日より提携店舗でayucaを提示すると割引・粗品進呈などの特典を受けられるサービスが開始されたが、電子マネーとしての利用はできない。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 16:12 UTC 版)
種類記名有無対象SF有効期限普通カード 選択可 一般大人 なし 通学カード 記名式 一般学生 卒業する年の3月31日 こどもカード 記名式 一般小児 卒業する年の4月5日 障がい者カード(大人) 記名式 障がい者大人 誕生月末日 障がい者カード(小児) 記名式 障がい者小児 誕生月末日または卒業する年の4月5日のどちらか早い方 普通カードのみ記名式・無記名の選択が可能。 普通カード以外は全て記名式カードであり、記名された本人以外は使用できない。 購入時に、こどもカードは年齢の確認できる物、通学カードは学生証等、障がい者カードは障害者手帳等の証明書が必要。 通学カードおよび障がい者カード(小児)は、複数人支払いができない。こどもカードは2011年10月1日から可能となった。 記名式カードの券面には氏名・性別・有効期限が印字され、カード紛失時には再発行が可能。 通学カードの発行は2011年9月30日限りで終了。既に所持している通学カードは同年10月1日以降、有効期限後もそのまま利用できるが、普通カードへの切り替えも可能。
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