出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/11 05:30 UTC 版)
Advanced Communications Technology Satellite(ACTL)は、飛行1日目に放出された。この衛星は、実験的な通信衛星のコンセプトや技術を実証するためのテストベッドとなる。その上段であるTransfer Orbit Stage (TOS)は、放出の45分後に点火し、衛星を対地同期軌道まで押し上げた。 ACTS放出の最初の試みは、予定時間の約30分前に地上との双方向通信が途切れたことで、延期された。地上側では、ディスカバリーからのテレメトリーと音声を受け取ることができたが、乗組員の側では、地上からの通信を受け取れなかった。乗組員が"go"の声を受け取れなかったため、事前のプランに従って、14:43(CDT)の放出のタイミングは断念された。 この断念後、乗組員は、シャトルのS帯通信システムを低周波数に合わせ、地上との双方向通信を回復した。双方向通信の喪失は、約45分間に及んだ。通信の回復後、地上ですぐに次の放出の計画が作られ、最終的には成功した。 9月12日の放出作業中、衛星を切り離すように設計されたAirborne Support Equipment cradle (ASE)の予備を含む2本のSuper*Zip導爆線が同時に爆発した。これにより、ペイロードベイと3番目のAPU付近のAFTの間の隔壁に取り付けられた2ダースの耐熱ブランケットに小さな裂け目が生じた。また、TOSを保持するASEリングも破損しており、オービタから遠ざかると、放出された破片が見えた。ACTSは、ハイリスクで先進的な通信衛星技術の開発や飛行試験を可能とした。マルチスポットビームアンテナと先進的なスイッチング及びプロセシングシステムを用い、新しい通信衛星技術を切り開いた。NASAのグレン研究センターが実験用通信衛星の長い伝統の一環として、ACTSを開発、維持、運用した。 ACTSギガビット衛星ネットワークの重要な一部としての当初のミッションを達成して後も、機体はNASAと非営利コンソーシアムの共同で運用を続けられ、資金が枯渇した後の2004年4月28日に終了した。衛星は、太陽電池アレイの端が太陽に面した状態で平らに回転するようになり、これにより理論的には衛星の再起動が阻止されることとなった。2000年にNASAが、燃料の枯渇のためより高い墓場軌道まで運ぶことができないと判断した後、他の衛星に対するリスクが最も小さい西経105.2度の軌道に移動されることになった。グレン研究センターでACTSの運用マネージャを務めたRichard Krawczykによると、あと数千年は、ACTSは大気圏再突入しないと考えられる。
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