ニュース
ドコモ・バイクシェア、「ノル」に刷新 料金は99円/10分に
2026年3月3日 12:11
ドコモ・バイクシェアは、サービスを全面的に刷新し、5月1日からサービスブランドを「NOLL(ノル)」へ変更する。新型の車両を導入するほか、料金プランも変更。新料金は、従来車両が99円/10分、新型車両が120円/10分。
現在のドコモ・バイクシェアアプリは5月1日にアップデートが行なわれ、アプリ名は「ノル」に変更。UIなども刷新する。新型車両は白ベースの車体カラーとし、従来の赤い車両デザインから変更される。新型車両は5月1日から、東京・横浜・大阪・広島で導入。
従来車両は引き続き使用されるが、今後、東京・神奈川・宮城などの直営エリアで、2030年までをめどにすべて新型車両への切り替えを目指す。また、広島市で実証実験を行なっていた特定小型原動機付自転車は、26年内の商用化を予定。
63エリアで異なっていたサービス名を統一
同社は2011年のサービス開始から、自治体との共同事業として日本全国で、シェアサイクルを展開してきた。利用回数は年々増加し、2025年も過去最高の利用数を更新する見込み。
現在国内63エリアでサービスを展開しているが、サービス名称が千代田区は「ちよくる」、中央区は「中央区コミュニティサイクル」、川崎市は「川崎バイクシェア」と、エリアごとに異なっている。
「サービスは同じだけれどエリアごとに名称が異なることから、違うサービスだと認識されるという課題がありました。この現状で懸念されるのがシステム障害が起きたときです。トラブルをユーザーが把握する際に、サービス名がわからないから必要な情報に辿り着けないということが起こる可能性があるため、今回のリブランディングと名称変更に至りました。リブランディングは約2年前から構想しており、車体・料金体系・操作UIの変更とともに、名称変更も決定しました」(ドコモ・バイクシェア 代表取締役社長 清水 貴司氏)
なぜ99円/10分? 利用データでわかるライド時間
利用料金は、これまで165円/30分(東京広域の場合)だったが、リニューアル後は従来車両では99円/10分、新型車両では120円/10分となる。
月額利用は月3,300円で据え置きだが、これまでの1カ月使い放題から、リニューアル後は月30回までとなる。1回30分を超える場合と、31回目以降の乗車は車両種別に問わず99円/10分で利用可能。
このほか、時間制パス(3時間/6時間/12時間)を用意。東京広域・八丈島・川崎・横浜・大阪・奈良・広島で開始し、順次全国に展開する。これまであった1日パスは廃止される(東京広域でスマホ連携1,650円/専用カード利用2,200円)。
3時間/6時間の時間制パスはアプリで購入可能。料金は、東京広域・横浜・大阪が3時間900円、6時間1,500円。広島が3時間600円、6時間1,000円。12時間の時間制パスはコンビニや窓口で購入でき、料金は共通で2,500円。
料金変更については、99円/10分(新型は120円/10分)に決定するまでに、さまざまな候補が挙がったという。
「新しい料金形態では1分単位の従量制なども候補に挙がりましたが、10分ごとに決定したのはユーザーの利用実態データが関係しています。データを見ると、1回利用の場合のライド時間最頻値は8分なのです。10分以内に返却する人が多く、現行の30分165円だと、10分以内の利用者と30分ギリギリまでの利用者で料金が同一というのは不公平感があるという声もあり、今回の決定に至りました。また、1日パスは0時から23時59分まで利用できますが、実際の利用開始時間は午後からという人が7割だったため、1日パスではなく12時間パスを新設しています」(清水氏)
ノーパンクタイヤ、100km航続の新仕様
新型車両のデザインは、街の景観に馴染む「白」と、これまでのサービスを象徴する「赤」を基調とした。25年に広島市で行なった実証実験でのユーザーの声を反映し、安全性はそのままに、利便性・快適性を向上させたとする。
具体的には、カゴに大きい荷物を入れるユーザーが多いことから、新型車両ではカゴとハンドルの独立構造を採用。ハンドルを操作する際に荷物の重さに左右されず、初めてでも安心して走行できる。
前輪・後輪はノーパンクタイヤを採用し、パンクのリスクを軽減。バッテリーは容量をアップし、航続距離は約100kmとなった。
サドルの調整は、従来のレバーを回すタイプは車両の老朽化で錆びて回しにくいという声があった。新型車両はワンタッチで調整できるようにし、目盛りを備えるため普段自分がどれくらいの高さにしているかを把握しやすくした。
アプリの操作性も見直し、会員登録導線を変更。初めてでも迷わずスムーズに登録・利用開始できる設計へ改善した。Webサイトは、サービスサイトをリニューアルし、必要な情報により早くたどり着ける構成に再設計した。
施錠・解錠はアプリからの操作となり、新型では車両のQRコードを読み込むだけで操作できる仕組みを導入。直感的で迷いのない利用体験を実現するとしている。
乗る人も乗らない人も安心できるモビリティ
25年に広島市で実証実験を行なった特定小型原動機付自転車については、同社では免許必須・交通ルールテスト実施・歩道走行禁止のステッカーを大きく車体に貼るといった取り組みを実施。実証実験終了時の9月30日時点で、ドコモ・バイクシェアへの交通違反報告件数は0件だったという。
26年内の商用化に向け、上記の取り組みに加えてAIを活用した走行場所の判別機能や、近日公開予定の安全ガイドなどでさらに安全対策を図っていく。
同社は「ノル」への全面リニューアルにおいて、乗る人だけでなく、歩行者や周囲の人など「乗らない」人も安心安全に過ごせるモビリティサービスをテーマに掲げている。
「『ノル』には、日本語の『乗る』という行為だけでなく、スウェーデン語で『ゼロ』を意味する言葉も含んでいます。乗る人も乗らない人も不安が『ゼロ』になるよう、こうした取り組みから安全性を強化していきます」(清水氏)




















