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アップルとグーグル、位置情報の不正追跡を防ぐ機能を共同開発

AppleとGoogleは、共同でBluetoothの追跡デバイス向けの業界規格「Detecting Unwanted Location Trackers(不要な位置情報トラッカーの検出)」を作成した。同規格により、iOSデバイスとAndroidデバイスが知らないうちにユーザーの追跡に使用されている場合、iOSとAndroidの両方でユーザーに警告できるようになる。

同規格では、持ち物を追跡できるように設計されたデバイスの悪用を減らことを目的としており、アップルは14日から同機能をiOS 17.5に実装した。GoogleもAndroid 6.0以降を搭載したデバイスでこの機能を導入していく。

Detecting Unwanted Location Trackersにより、時間が経過しても不明なBluetoothの追跡デバイスがユーザーと一緒に移動していると見られる場合に、ユーザーは「[追跡アイテム]はあなたと一緒に移動しています」という警告を自分のデバイスで受け取るようになる。この通知はiOSやAndroidなどのデバイスとペアリングしているプラットフォームを問わず受け取れる。

ユーザーが警告を自分のiOSデバイスで受け取った場合、別の人物のAirTag、「探す」に対応するアクセサリ、その他の業界規格に対応したBluetoothトラッカーがユーザーと一緒に移動していることを意味する。

ユーザーが借りている物にトラッカーが付けられている場合もあるが、そうではない場合は、iPhoneにトラッカーの識別子を表示したり、見つけやすくするためにトラッカーから音を再生したり、トラッカーを無効にする手順にアクセスできる。AirTag以外に、Chipolo、eufy、Jio、Motorola、Pebblebeeを含むBluetoothタグのメーカーは、今後のタグで対応する予定。

プラットフォームをまたいだ協力は業界初で、関連するコミュニティや業界からの意見を取り入れたもの。メーカーが不要な追跡の警告機能を自社製品に組み込む必要がある場合に、メーカー向けのガイドラインやベストプラクティスを提供する。AppleとGoogleは、Detecting Unwanted Location Trackersワーキンググループを通じてInternet Engineering Task Force(IETF)と協力し、このテクノロジーの公式規格を作成する。