前回満員電車にはあまり良い思い出がないという話を書きました。
しかし電車というのは不思議な乗り物で、逆に尊敬できるような勇者とも出会える空間でもあるのです。
今日は私が今まで出会ってきた猛者を一部紹介したいと思います。ちなみに当然のように全員おっさんです。
かっこよく蕎麦をすするおじさん
私がまだ電車に慣れていない中学生の頃、1人で横浜線の電車に乗る用事がありました。当時の横浜線というのは名前に横浜がついているのに横浜駅に停車しないという嫌がらせのような電車でした。
横浜駅に行くには東神奈川という駅で乗り換える必要があり、そこはホームに『日栄軒』という大正七年創業の老舗も老舗の立ち食い蕎麦屋があるのです。今でもあるよ!
その日、私はそのホームから電車に乗り込みました。まあまあ人が乗ってる電車です。すると蕎麦を食べていたおじさんもそのまま電車に乗ってきたんです。
丼持ったまま。
そしてドアが閉まると、立ったまま蕎麦を食べ続けたのです。

「立ち食い蕎麦」っていうのは、その店の中で立って食べる物だと思っていたのです。
そのため私は電車の中で立って蕎麦をすするおじさんに釘付けでした。
おじさんはズルズルと蕎麦を食べて汁を飲み、空になった丼を持って目的地で颯爽と降りて行きました。
車内に出汁とネギの匂いだけ残して。
その姿があまりにもかっこよく見え、家に帰って興奮しながら親に話したら、「別に普通じゃん?」みたいな対応をされてもう一度ビックリしたのです。
昔は電車内で煙草が吸えたということは知ってましたが、蕎麦もすすってたんだって!
駅弁食べるみたいな感覚なんでしょうかね。かっこよかったですよ。
車内で渾身のイビキかく奴
私は今も電車通勤をしていて、できるだけ空いてる車両をチョイスして乗っています。
そこでかなりの頻度で会うおじさんがいて、その人のイビキがうるさ過ぎて笑ってしまうレベルなんです。
そのおじさんはかなり前の駅から乗るみたいで、私が乗る時点では既に熟睡の域に達しています。
グォ~グォ~
の典型的なイビキをメインとして、途中
プシュゥ~
を挟み、また
グォ~グォ~
に戻り、怒りに満ちた隣の人が肘で小突いたのを受けて
グッ
と止まって、ちょっと薄目を開けたものの再度
グォ~グォ~
に戻る。を、毎日繰り返しています。
誰かから「うるせえ!」と言われると、
グッ
と止まって、ちょっと薄目を開けたものの再度
グォ~グォ~
に戻ります。
うるさ過ぎるでしょ?
ちなみにルックスは空気階段の鈴木もぐらさんみたいな感じです。

画像引用:吉本興業
本当にうるさいのですが、彼の乗っている車両は空いているので、空いた電車に乗りたい人にとってはラッキーパーソンかなとも思います。
最後:正に真の勇者
コロナ以前の終電近くの電車って、よくゲロも一緒に乗車してましたよね。
今は感染防止のためすぐに清掃に入ると思いますが、昔は結構放置されていたのです。
ホームに電車が入ってきて「この車両ガラガラじゃ~ん」って乗ろうとしたら、床一面にゲロがあって「うゎ~!!」って言いながら隣の車両に移る。ていう恒例行事みたいのもありました。
当のゲロはむき出しの時もあれば、誰かが気を使ってそっと新聞をかけてくれているときもありました。

ゲロと同じ空間にいるのって、かなり嫌ですよね。
しかしそんなことに全然動じずに、普通に座ってるおじさんがけっこういるんですよ。
一人二人じゃなくてけっこういるの!
私は隣の車両に一目散に逃げながらこのおじさんたちを見つめ、不思議に思うのです。
「なぜこの車両にいられるのか」
考えられるのは以下の3つ。
- 他の車両だと混んでいて座れない、とにかく座りたい。ゲロなんてどうでもいい。
- 疲れていて立って移動したくない。ゲロなんてどうでもいい。
- 単純にゲロなんてどうでもいい。
カッコいいですよね。
ゲロをどうでもいいと思えるような、そんな人間に私もいつかなれるのでしょうか。
こんな感じ
電車通勤を長年やってると達人の域に達するんだなと思いました。
世の中いろんな人がいますが、電車はそのいろんな人を呼び寄せる魔法の空間でもあると思います。
電車通勤の人たち、私と一緒に明日からも頑張りましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。