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1072『魍魎の匣 下』

 まだ轟々と耳鳴りがする。
 いやはや全く恐ろしい作品だ。作品全体を包む異様に暗い幻想が、もう本当に堪らない。結末において関口巽が「あちら側」に呑み込まれそうになるのだが、その気持ちがとても分かるどころか、一緒になって匣を開けたいという気になってしまう。うう、頭が痛い。気持ちが悪い。作中に渦巻く邪悪な気配が、紙の世界から現実世界に再現され、読者に肉体的な痛みを訴えかけるようだ。辛い、しかし快くもある。毒だな、これは。猛毒だ。
 ミステリとして本書を読んだときはどうだろうか。「ミステリとしては噴飯ものだな」と作中の登場人物が口を滑らしてしまうぐらいに、犯人は予定調和的に指摘されるし、謎解きも意外性も何もなくとんとんと落ち着くべきところに落ち着いてしまう。関口巽と久保峻公がいなかったら本書はかなり弱い作品なのかもしれない……あ、木場修がいるからキャラクタ小説としても読めるか。




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