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961『愚行録』

 本書は、環境を作るのは自分自身である、という妄執にも似た信念を現在進行形で貫いている、この秋山に対する挑戦状に他ならない!
 途中までは出身大学であるとか年収であるとか、くだらないけれど現実感を、心が痛いなあと思いながら読んでいたが、中盤を過ぎてそれに拍車がかかり、吹っ切れた。著者が貫井徳郎であることは忘れ、ミステリであることも忘れ、本書を秋山は決して相容れることのできない理論を描いた文学作品に挑むかのように読んだ。そして読みきった!
『プリズム』もそうだったが、本書もまた人間や社会を描いた文学作品! そう言えば『慟哭』もそういう読み方をした方が正しかったのかもしれない。貫井徳郎は社会派ということで、ファイナルアンサー。




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