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眠り姫

 貴子潤一郎という作者は、あるいは乙一と同じような道を歩むのではないだろうか――。本書は大きな可能性を感じさせる短編集である。
「眠り姫」とても短い。もっと長くても読むのに値すると思うが、この青春を目を瞑って駆け抜けるような疾走感、あるいは目眩めく酩酊感が読者に涙を誘うのではないだろうか。荒削りだが、紛うことなき傑作の原石。素晴らしい。――また、読了後に表紙を見ると、しっかりと刻まれたものを認識し、それが意味するものを連想し、涙が止まらない。
「汝、信心深き者なれば」個人的に本書の中でベスト。現実を蝕む悪夢と狂喜、「眠り姫」同様、荒削りではあるけれど否めない説明不足が生み出す不足感が耐えようのない衝撃を読者に与えている。
「さよなら、アーカイブこれは面白くない。が、それはこの異色さに塗れた本書の中にあるからこそ。けしてレベルが低いわけではない、きれいにまとまっている。あるいはだからこそ、期待しすぎてしまい肩透かしを食らったのかもしれない。
「水たちがあばれる」これは世界観が異様。「さよなら、アーカイブ」と同じく、解答が与えられているがゆえに、余韻を十全に楽しめないのだが、それなりに面白いしミステリもしている。
「探偵真木1 ヘルター・スケルター」「探偵真木2 カム・トゥギャザー」「探偵真木3 孤独のRunaway」貴子潤一郎の持つ幅の広さを見せに見せた連作。こいつはハードボイルドまで書けるのか! と愕然とした。この才能、凄まじい。特に二作目。犯人を見抜くために麻雀で勝負するのだが、その描写が、その駆け引きが絶妙。素晴らしかった。




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