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映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』 旧作未視聴の映画好きの率直な感想

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どうも、たきじです。

 

今回は、映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』の感想です。

 

私はエヴァンゲリオンの世代ではあるのですが、テレビアニメも劇場版も観る機会がないままでした。今回はあえて旧作の知識は入れないまま新劇場版4作を鑑賞したので、旧作未視聴の一映画好きとしての率直な感想を綴りたいと思います。

 

 

作品情報

タイトル:ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

製作年 :2007年

製作国 :日本

監督  :庵野秀明(総監督)

声の出演:緒方恵美
     林原めぐみ
     三石琴乃
     山口由里子
     石田彰
     立木文彦
     清川元夢
     長沢美樹
     子安武人
     優希比呂
     関智一
     岩永哲哉
     岩男潤子
     麦人

上映時間:98分

旧作未視聴の映画好きの率直な感想

旧作未視聴の観客を楽しませる気は感じられない

まず感じたのは、物語の進行が非常に早く、全体がダイジェストのように見えることでした。映画単体として考えると、明らかにドラマの積み重ねが不足しており、キャラクターの背景や感情の流れを追う前に物語が進んでしまいます。

 

旧作を知っていれば、本作の描写不足を背景知識が補うでしょうし、旧作との差分を楽しむという見方もできるでしょう。しかし、初見の観客には、単に「描写が足りない映画」として映ります。新劇場版だけでドラマを味わうことは、正直かなり難しいと感じました。

 

なぜエヴァに乗らねばならないのか

観ていて終始モヤモヤするのは、なぜシンジはエヴァに乗らなくてはならないのかが理解できない点です。この前提が分からないので、シンジがなんとなく流れでエヴァに乗ることにも共感できないのです。

 

「なぜ大人たちは、何の説明もなく子供にここまでの責任を負わせるのか」、「そりゃ嫌がるでしょ」としか思えませんでした。結果として、作中でシンジが追い詰められていく場面でも、「頑張れ」とは感じず、「もう逃げてしまえよ」と思ってしまいました。つまり、主人公への共感形成がうまく機能していないということです。

 

当たり前ですが、主人公への共感がなければ映画には入り込めません。旧作ではこのあたりがどれほど描かれているかは知りません。ただ、少なくとも本作では、ダイジェスト感も相まって、この点が大きな弱点に感じられました。

 

キャラクターが象徴としてしか機能していない

主要キャラクターであるゲンドウや綾波レイは、かなり極端な性格を持ったキャラクターですが、その背景は十分に説明されません。そのため、人物が象徴としてのみ働いてしまい、人間的な厚みが感じられないまま物語が進みます。

 

キャラクターを理解するための土台がないので、観客としてはどうしても一歩引いて眺めることになってしまいます。

 

クライマックスに感情のピークがない

ここまで述べてきたように、本作にはドラマが積み上がっていく感覚があまりありません。結果として、クライマックスの感情のピークとしても、「シンジが逃げずに頑張った」という一点だけで押し切っているように感じられました。

 

レイの零号機が盾となって使徒の攻撃を防ぐという展開はあるものの、これもシンジとレイの関係性の描写が甘いので、盛り上がりに欠けます。

 

レイ:こういう時どんな顔すればいいのか分からないの

シンジ:笑えばいいと思うよ

 

というやりとりを通してレイが微笑むシーンは、いかにも名シーン風ですが、そこに至るまでの物語が十分に描かれていないため、こちらの心はまったく動きませんでした。

 

結論:本作を楽しむにはやはり旧作の知識が必要

美しい作画やスケール感など、作品としての魅力は確かにあります。しかし、映画単体として見ると、物語の背景やキャラクターの描き込み、ドラマの積み重ねは明らかに不足しています。

 

そのため、旧作の知識で補完できない観客が楽しむ余地は限定的に感じられました。少なくとも、旧作未視聴者が本作だけを観てエヴァンゲリオンにハマるというのはあまり想像できませんでした。

 

思えば庵野秀明監督が手がけた『シン・ウルトラマン』(企画・脚本)や『シン・仮面ライダー』(監督・脚本)を私が好意的に受け止められたのは、旧作に対して予備知識や愛着があったからかもしれません。

 

もしかするとこれらの作品も旧作を知らない人にはあまり刺さらなかったのでは…。本作を観てそんなことを改めて考えさせられました。

 

個人的な満足度:5/10

 

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