どうも、たきじです。
前回に引き続き、エヴァンゲリオン旧作未視聴の映画好きによる、新劇場版の感想第2弾。今回は第2作『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』の感想です。
前作は、映画単体として見ると、物語の背景やキャラクターの描き込み、ドラマの積み重ねは明らかに不足しており、旧作の知識で補完できない観客が楽しむ余地は限定的に感じられました。
第2作はどうでしょうか。今回も、旧作を知らない立場での率直な感想をまとめていきます。
↓ 前作の感想はこちら
作品情報
タイトル:ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
製作年 :2009年
製作国 :日本
監督 :庵野秀明(総監督)
声の出演:緒方恵美
林原めぐみ
宮村優子
坂本真綾
三石琴乃
山口由里子
山寺宏一
石田彰
立木文彦
清川元夢
長沢美樹
子安武人
優希比呂
関智一
岩永哲哉
岩男潤子
麦人
上映時間:108分
旧作未視聴の映画好きの率直な感想
前作よりも“ドラマ的な厚み”を感じられた
本作は、前作に比べると登場人物の感情描写が深まり、ドラマ的な厚みがいくらか増して感じられました。
シンジの内面はより掘り下げられ、父親との関係も一歩踏み込んで描かれます。象徴的なのがシンジが手放さずに持っているカセットテープの音楽プレイヤー。かつて父親が使っていたもので、いらなくなって置いていったものだと語られます(「僕と同じ」とシンジは言います)。
「耳を塞ぐと心も塞がる」、「嫌な世界と触れ合わなくて済む」。音楽プレイヤーを通じて、シンジは心情を語ります。それは単なる小道具以上の存在感を帯びていて、シンジの内面、孤独、現実逃避の象徴として機能しています。
また、ミサトの過去(父親との関係)に言及されることで、彼女の原動力や人格形成が見えてきます。これはミサトのキャラクターとしての理解を深めるだけでなく、シンジの親子関係にも相乗効果として深みを与えています。
さらに、前作では感情の描写がなく人間的な厚みが一切感じられなかった綾波レイですが、本作ではゲンドウとシンジを食事の場に招こうとするなど、彼女の意志を感じられる描写がされています。アスカを含めて三角関係のような描写もあり、それぞれの距離の詰まり方に映画らしい物語性を感じられました。
このように、前作では単なる象徴としてしか機能していないように感じられたキャラクター配置が、今回はしっかりドラマとして動いています。初めて彼らが生身の存在として見えてきた印象です。
初めて強い感情移入が生まれた
侵食された三号機にアスカが乗ってしまい、それをシンジが倒さざるを得なくなる展開。この場面では、観客に本気で理不尽さを体感させることに成功しています。
前作でも、エヴァに乗ることを半ば強要されているシンジの置かれた状況は理不尽ではありました。しかし、理由も背景もよくわからないので、どうしても作品との間に距離がありました。今回はドラマの積み重ねがあった上での悲劇なので、ようやく胸に迫るものがありました。初めて強い感情移入が生まれた瞬間です。
依然としてダイジェスト感は強い
ドラマが深まったとはいえ、テンポが異常に早く、エピソード過多な印象は前作と同様です。物語を通じて説明すべきことが抜けていたり、展開が強引に感じられたりというのも、ダイジェスト感を強めています。
特に、本作で初めて登場するマリの扱いです。唐突に登場し、背景が十分に描写されず、つかみどころのないまま、まるで主要キャラの一角のように物語の中枢に入り込んでくることには違和感がありました。
今後もう少し深掘りされるのかもしれませんが、それならばこの段階での物語への関わり方はやや多すぎると感じます。
彼女の乗る二号機が、シェルターのいるシンジのもとへ突っ込んでくるのはご都合主義ですよね(笑)。ストーリーテリングはスマートとは言えず、「勢いで乗り切る」印象が残ります。
結論:ドラマの厚みが増し、少しずつ入り込めてきた
本作は、前作よりもドラマの厚みが増し、キャラクターの感情も掴みやすくなっています。ただし、依然としてダイジェスト感は強く、ストーリーテリングはスマートとは言えないものでした。
とはいえ、2作目ということで、前作より作品との距離は縮まったというか、作品の世界にいくらか入り込めてきた印象はあります。4部作を最後まで見れば、この作品への愛着はもっと深まるのではという期待も少し芽生えてきました。
まだ完全には乗り切れていないものの、次作を鑑賞することは実はちょっと楽しみになっています。
個人的な満足度:6/10
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