【公式】STARBITES | 砂の星でメカを駆る少女ルキダと仲間たち… 戦術系SFディストピアRPG!
『STARBITES』のレビュー行くぜ!俺がプレイしたのはPS5版ね。
パブリッシャー:ハピネット
機種:PS5/Switch/XBOX/PC
ジャンル:戦術系SFディストピアRPG
発売日:2025/10/16
価格(税込):6380円
備考:PC版は2026年発売予定
韓国のIKINAGAMESが手掛けた完全新作のRPGだ。日本版はハピネットから発売され、パッケージ版に加えて日本語吹き替えもされている。
丸っこいメカに乗って砂の惑星を冒険するRPGで、グラフィックはチープだがPS2~PS3時代の面白いRPGっぽい雰囲気ある!これは絶対面白いぞ!
と、期待して買ったら、実態はPS2~PS3時代のイマイチなRPGど真ん中だった!悲しい!砂と涙を噛み締めてる!
- 砂の惑星を舞台にしたSFストーリー!ディストピアではない!
- ワクワクするメカデザイン。世界観やキャラの描写は良好!
- 手堅くまとまった敵の弱点を突くコマンドバトル。育成で強くなる喜びがある!
- 冗長なダンジョンの引き延ばしでプレイヤーの感情も引き延ばされ砂漠になっていく
- RPG作りにこなれていない各要素。低予算っぷりが直撃したシナリオ。
- セールでもオススメし辛い6380円の完全新作RPGだった!
砂の惑星を舞台にしたSFストーリー!ディストピアではない!

舞台となるのは大規模な宇宙戦争によって荒廃した惑星ビター。
唯一の都市であるディライトシティで暮らす主人公のルキダは、莫大な借金を踏み倒して密輸船で逃げる計画を立てるが、謎の巨大メカの襲撃でチケットを紛失してしまう。
ルキダは仲間と共に巨大メカを追うことになるが、その旅は惑星ビターと宇宙戦争に秘められた壮大な謎へと繋がっていく……というストーリーだ。
公式で「戦術系SFディストピアRPG」を名乗っているが、ポストアポカリプス(文明崩壊後の世界)であって別にディストピア(管理社会)では無いなぁ。
舞台になってるディライトシティ、単にあぶれ者が集まってるだけの場所なので。
ワクワクするメカデザイン。世界観やキャラの描写は良好!

謎の巨大メカに襲われる主人公!
というシチュエーションで、ゲーム開始直後にこの画を見せてくれるの痺れた。

初期パーティが背中に掴まって戦う軽装メカ、完全に内部に乗り込む重装メカ、バイクに乗って狙撃するヤツで三者三様なのも最高だぜ!

ゲームはメインストーリーを追うも良し、街で引き受けられるサブクエストをこなしても良しな作り。フィールドでザコ敵にぶつかったらコマンド式の戦闘に突入する。画面が固定カメラなのが一昔前のRPGっぽい作りだ。

荒くれ者やお尋ね者、貧乏人たちが逞しく生きる街の雰囲気は期待通り。
惑星ビターは宇宙戦争で荒廃しているが技術レベルは高く、人間とサイボーグがごっちゃに生活してるし、見た目も弄り放題なので年齢や性別が見た目通りとは限らない。
過酷な環境でロボットの技術が歪に発達してるので、他の星から見るととんでもなくハイレベルなロボットが日常的に使われてる……なんて設定がかなり面白い。

メインキャラも魅力的に描けていて、負けず嫌いで常に突っ走るルキダは主人公らしいし、無口で過去にワケアリな大男のバジャーは渋くて頼れる。

グヴェンドルさんはいつも酒の話してるアホみたいな酒豪だけど、戦闘ではバイクとスナイパーライフルぶん回して戦う。喋り方はふわふわしてるけど、ピンチになると声がシリアスになるのかっけぇぜ。

マコボはカッコ良くて愛嬌もあるロボットと一緒に戦う発明家でメガネのちびっ子!主人公の事を隊長と呼んで慕ってくる!可愛いしこの手のキャラのご多分に漏れず有能!
こんなの絶対好きになっちゃうって!一番お気に入り。

ジェロムとマリーは後半加入するので『仮面ライダーセイバー』の神代兄妹くらい掘り下げが少ない。なのでジェロムのムードメーカーっぷりはあんまり実感できないんだが、マリーは見た目好きだし、ルキダに突っかかりつつ少しずつデレるところで存在感出せてる。
戦闘ではバフを掛けまくって刀で一撃喰らわすアタッカーなので使ってて楽しかった。
手堅くまとまった敵の弱点を突くコマンドバトル。育成で強くなる喜びがある!

戦闘は左上の行動順に沿ってキャラが行動するコマンド式だ。通常攻撃にスキル、アイテムを活用して戦う王道の作り。
敵の弱点属性で攻撃すると数字で表現されたバリアが減っていき、ゼロになるとブレイク状態に!数ターン行動不可能になり、防御力も下がるのでチャンス到来だ。
味方のスキルは複数回攻撃が基本なのでバリアをガンガン叩き割れるし、ブレイク状態にするとサポーター設定したキャラが援護攻撃する要素もある。
更に行動などで溜まる「DHゲージ」を消費することで、行動順に割り込んで強化したスキルをぶちかませる。
パーティが育てば育つほどガンガン攻められる爽快な作りだし、バフやデバフを調整しながら「いつバリアを割るか?」を考えるのが楽しい。

レベルアップして溜まるポイントを割り振ってアビリティを習得する要素もあり、スキルの強化やステータスの強化などだ。とりあえず全部埋めるやり方は不可能なので、プレイヤーが自分なりに伸ばす方向を考える必要がある。
主人公だったら敵の命中率を下げる範囲攻撃である「スモークグレネード」を強化して、命中率の下げ幅を増やすか。それとも回復スキルの「リビルディング」を強化するか……。
スキルを強化すると別の効果が乗るようになっていて、例えば攻撃力のバフスキルである「チアー」を強化すると、継続ターンの増加に加えて防御力まで上がるようになる。
強化する面白さがしっかりあるし、ポイントは気軽に振り直せるぞ。

各キャラは装備アイテムに加えて、ステータスアップや反撃といった能力を付与できるコアでカスタマイズが可能。
ロボRPGかと思ったら見た目が少し変わるくらいで自由なカラーリング変更も出来ず、多彩な武器が使えるわけでもない。そこはやや期待外れだったが、キャラ毎の個性付けはしっかりしているし、スキルに合わせた装備やアビリティのカスタマイズが出来る。
マリーの攻撃力を上げて反撃スキルも付けて、自分にバフ掛けるスキル強化して、バフ掛かってる数だけパワーアップするスキル強化して、ボスも両断する高火力を喰らえーーーーーッ!とか非常に爽快だったぜ。

戦闘システムは手堅くまとまっていて、育成すると目に見えて強くなる楽しさもある。
ボスもお供のザコを倒した後のスキを狙う必要があるとか、全体攻撃を凌ぎながらブレイク状態を狙うとか、しっかり歯応えあって良かったね。
まあ「ブレイク状態にすると即死ダメージの全体攻撃を撃ってくる」ってボスだけはつまんなかったけども……!基本システムを否定するボスの投入を戦略性と勘違いするな!
後半に入ると高火力スキルで消し飛ばすだけになるのでやや大味だが、これはこれで頑張って育成したご褒美的な作りで悪くない。
冗長なダンジョンの引き延ばしでプレイヤーの感情も引き延ばされ砂漠になっていく

そんなわけで雰囲気と戦闘バランスとキャラは見所あるが、そこ以外がかなり厳しい……!
低予算っぷりを誤魔化すために、すべてのダンジョンで複数のカードキーやスイッチ探し、エレベーターを動かすためのバッテリー探しによるプレイ時間の引き延ばしを行っており、終盤にかけてそれが悪化していくのがしんどい。殺風景で冗長なダンジョンをひたすら歩き回って何かを探すことになる。
周りをスキャンして隠れたアイテムを探す操作があるんだが、スキャンしないと重要アイテムが見つからない箇所が多いので、ひたすらスキャンを連打しながら走るのが不毛。

クソ長い道とそれを裏で繋ぐトンネルと、一方通行の坂道による迷路ダンジョン「亡者のゆりかご」は気が狂いそうだったぜ!トンネル入って画面が切り替わる度にザコが復活するのが地味にしんどい。このゲーム、敵が強いほど逃走確率が下がるっぽいので戦うしかないのだ。
ここを乗り越えても、冗長なダンジョンを探索してカードキーを探してドア開けて、一度クリアしたダンジョンを流用した迷路を進んで一度倒したボスと再戦する……を、3回連続でやらせる流れが来てキレたよ!
いやもっと前の段階でキレてんだけどさ!!!!!
ラストダンジョンは3つのスイッチを探して扉空ける流れを2回連続でやらされた後に、ラスボスが目の前に見えてるのに動く床で右行って左行って右行って左行って下行って右行って上行って……みたいなギミックをやらされる。
「最終決戦の盛り上がり」という概念を脳から消去された人たちがゲームを作ってる。
RPG作りにこなれていない各要素。低予算っぷりが直撃したシナリオ。

右上のレーダーに細かい地形が表示されない仕様で、最初は
「チラッと見えてる宝箱をどう取るか考えさせられる。探索する楽しみを出すためにあえてやってるんだ。大体最近のゲームはなんでもかんでもミニマップとマーカーで風情が無さ過ぎる!古き良き不便さを見習いたまえ!」
くらいに思ったが、似たような風景とややこしい地形が延々続くダンジョンを歩いた後だと「秘孔を突かれたくなかったら見やすいマップを付けろ!」という気持ちになった。宝箱に強い武器が入ってることが多く、探す意味があるのは本当なら長所なんだが……。
敵が倒れるだけで爆発せず、味方の勝利ポーズも無いのはなんか味気ないな #スターバイツ pic.twitter.com/LGMWMB1Td3
— ゲームブロガー双葉ラー油 (@daikai6) October 17, 2025
戦闘で敵を倒した時に倒れるだけで爆発しないし、キャラの勝利演出もないから味気ないとか、ダッシュ移動中に急停止するとその場で1秒くらい動けなくなるロボゲー気取りの重量感がストレスとか、ファストトラベルで帰還出来るのが街だけな上に、長いダンジョンにショートカットが存在しないなど、分かりやすくこなれてない箇所が多い。

雰囲気作りは良いと書いたが、ゲーム自体は地元で物探しと野盗退治を繰り返す展開が中心で、街の数も少ないから世界が非常に狭く感じる。サブクエストもどうでもいいおつかいばかり。中盤以降は殺風景なダンジョンにテキストファイルをばら撒いて世界観の補完をするという、いかにも低予算ゲームな苦肉の策が取られている。大手のタイトルでもこういうのたまにあるけどさ……。
主人公の境遇の種明かしや仲間キャラの過去話、意外なキャラの活躍など話自体はコテコテのRPG的なシナリオなんだが、地元バトルを薄いダンジョンで引き延ばして設定のスケールだけどんどん大きくなり、最後は一応のボスを倒して打ち切りマンガみたいな終わり方するから印象悪いぜ!
セールでもオススメし辛い6380円の完全新作RPGだった!

好きなところも多いんだが、水増しみたいなダンジョンだらけなのに15時間でクリア&トロコン出来て、見事な「俺たちの戦いはこれからだ!」で終わる6380円のゲーム。これは厳しく評価するしかない……!日本一ソフトウェアの完全新作かよ!
ダンジョンの引き延ばしが酷過ぎるのでセールでもオススメはし辛い。時は金なりだ。
昔の(イマイチな)RPGっぽさ全開の完全新作で、これやるなら昔の名作を買った方が良いぜ!