2025年3月某日 「お金のことを考えるなんて下品なことだ」という呪い
仲間うちでの賭博がなぜ犯罪になるのかを考えた時に、「脅迫、贈収賄、脱税」などの温床になりやすいからなんじゃないか、とずっと思っていて(「ずっと思ってる」ってなんだよ。普通に調べろよ)。AさんからBさんに財産を移したいときに、普通にやると税金がかかるから、「お互いの合意によるギャンブルの勝敗の結果として金銭を授受する」を「アリ」にしたら、税金を払わずに済んじゃう。そうしたら社会が崩壊するから、私的なギャンブルは認めるわけにはいかない、というような理屈なんだろうと想像してるんだけど。
で、そんな想像をしてたら、「いや、ギャンブルなんていう回りくどい方法に頼らずとも、もっとシンプルな“ズル”があるんじゃね?」と思い始めた。例えば。会社で残業して帰ろうとすると、なぜか現金がロッカーに置いてある。そうすれば、税を払わずに済むから、会社はより少ない額で従業員の手取りを増やすことができる。悪魔的なアイデアじゃないか(シンプルに違法だろ)。
いや、そんな露骨なやり方じゃなくても、もっとスマートな方法なんていくらでもあるはず… 別の法人を立ち上げて、残業はその法人からの委託業務を個人事業主がやるという形を取る、とか?
でもダメだ。頭にモヤがかかったように、考えが進まなくなる。育ちが良すぎて、「お金のことを考えるなんて下品なことだ」という呪いがかかってるんだ。そんな自分に腹が立つ。「お金のことを考えたくない」なんて、裕福な家庭で育ったから言えることでしょ。つまりは甘えであり怠惰なんだよ。ボンヤリするな。自分は必死にならなくちゃいけない側だろう。もらえるポイントは全部もらい、申請できる手当は全部申請し、交通事故の被害に遭ったら家族全員で病院に通えよ、と。
そうやって自分を鼓舞して、モヤがかかった頭でもなんとか考えようとするんだけど、バカだから何から考え始めていいのか分からない。それでやっぱりだんだん腹が立ってきて。
高齢者の一人暮らしの家を強盗する闇バイト、もちろん許せないし許されるべきじゃないんだけど、もっとリスクの少ない方法でお金取れるでしょ、と想像した。不法侵入じゃなくても、堂々とインターホン鳴らして、笑顔で入っていく。それでおだてたり、おどしたりしながら、貴金属を安い値段で買えばいい。ああ、これって"押し買い”か。なんだ、もうあるじゃん。なんなら、わざわざ家に行かなくてもいい。電話して騙して、適当な理由をでっち上げ、自分から振り込ませるようにすればいい。ああそうか、これがオレオレ詐欺か。もうあるじゃないか。霊感商法とか、投資詐欺とか、「もうある」だろ。僕が考えようとするあらゆるエゲつない手段、誰かがすでに考えて実行してるでしょ。
で、手段を選ばない覚悟があり、ヘタを打たない知恵もあり、シノギを持続させる元手もある人は、もっと合法的な手段でカネを稼いでるんだろうな、と想像した。おいおい、そんなのズルいだろ。容赦なく、システマティックに、コンスタントに、サステナブルに、弱者からお金を吸い上げておいて、しかも「合法」なのかよ。なんなら、「社会貢献でござい」って顔をして平気で生きてる。いや、悪事を隠してる意識もなく、本心から“善”を遂行してると思ってるかもしれない。自分を騙してることを忘れるレベルまで、自分の内面を仕上げてるだろう。あんまりじゃないか。カンベンしてくれ。
僕が一番腹が立つのはさ、自分に有利なアンフェアなルールで戦ってるくせに、「いや、フェアなルールで戦って実力で勝った」と心の底から信じてる奴。自分に有利なルールで戦おうとするのは当然のことだし、それを建前上認めない、認められない、みたいなのは理解できる。そこまではいいよ。でもさ、「ズル」が常態化しすぎて、もう「なかったこと」になって、弱者や第三者だけでなく自分まで騙せちゃってる奴、お前は許せん。今は「頭にモヤ」だから、こんな雑なことしか言えずに、誰にも響かないだろうけど、覚えてろ。
…とか、こんなことをモンモンと考えてたのは、「ナニワ金融道」(青木雄二)を読んだからなんだろう。めっちゃ面白かった。カネと欲でグチャグチャにかき回されたスープを、関西弁と下ネタのスパイスでズズっと飲み込む感じ。クセになるよな。
(↑Amazonのリンクです)
(日記の続きはこちらです↓)
(1つ前の日記はこちらです↓)