ラストインタビュー藤島ジュリー景子との47時間:早見和真著のレビューを掲載。

☞読書ポイント
感想・あらすじ
わたし自身、ジャニーズの特定のメンバーやグループのファンになったことはないけれど、ジャニーズの音楽はどこにいても流れていたし、テレビをつければ必ずジャニーズの誰かが映っていた。なので今回のジャニーズの一連の騒動は気になったし、見過ごせない出来事であった。多くのみなさんもきっとそうであろう。
そんなわたしが今回興味を持ったのは、本作のインタビュアーが作家の早見さんであったこと。作家がインタビューすること自体とても珍しく感じたのもあるけど、おそらく内容もしっかり構成され、まとまった文章が読めるのではないかと。そういう意味でもゴシップ記事と一線を引く内容が期待できるのではと手に取った。
内容はジャニーズという会社がどんな会社であったか。ジャニー、メリーの姉弟の関係性から、メリーの娘ジュリーさん、そしてジュリーさんの娘との関係など。これまで噂ばかりで実態が見えなかったこの家族。これだけ巨大化した会社を牛耳っていたのは、ほんとうにごく一部の家族によって営まれてきたことが分かる。
そしてたくさんのジャニーズのメンバーたちのエピソードも出て来る。ジャニーさんとメリーさんのお気に入りは「踊れる人」であり、それ以外は興味がなかったな....なんてことから、ジャニーさんに近かった人、あまり接触なのかった人なんかも明確に見えて来る。
気になったのはSMAPの解散、そして嵐のこと。このあたりの出来事は真実がなかなか見えなかったわけだけど、本書を読むとなにか「点と線」がつながった気がします。SMAPはなんだかんだ結局のところジャニーさんたちに巻き込まれてしまったんだなぁと非常に残念な気持ちが残る。嵐とジュリーさんの関係性にも注目して欲しい。こちらは嵐のラストコンサートが開催されている時に読めて本当に良かったなぁと思った。大野君、本当にお疲れさまでした。
今回この本を読んで、いろいろなことを考えた。正直、会見を見た時は彼女のことを疑いのまなざしで見ていた。しかし本作を読むと見え方が全く変わった。ジュリーさんの言っていることが100%だとは思わないけれども、それでも彼女の語るおいたちから気質などを鑑みると、作り話とはとても思えないし、むしろ大変な人たちのなかに生まれてしまったんだなぁと。
人は大きな情報やある一面だけでその人を見てしまうということを今回身をもって体験した気がします。それはジュリーさんだけではなく、ここに出て来たジャニーズアイドル達の意外な一面を見てそう思いました。私はいままで何を見てきたんだろう。というか、芸能ニュースは鵜呑みにしない!と思ってはいたけど、やはり翻弄されていた。
早見さんの容赦ない質問に淀みなく淡々と受け答えするジュリーさん。これから先は、少しこの世界から離れ、娘さんと自由にお暮しになって欲しいなと個人的に思いました。この大きな宿命としか言いようのない縛りから少しでも解放されますようにと今は思います。
本作を読んでわたしの中でジャニーズ騒動はようやく幕を閉じた気がします。これまでモヤモヤした部分がたくさんあったけど、これで一区切り。わたしと同じように思っている方は是非読んでみるといいと思います。色々なことが繋がり、見えてきますよ。
最後にビックリしたのは、いつもいろいろ本の紹介をしてくれる新潮社の中瀬ゆかりさんが冒頭に出てきたこと。中瀬さん、本当に顔広すぎ!ってことで、本書は文春からではなく、新潮社から出ているのです。
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早見さんは通常は小説を執筆。これらの作品をご存じの方も多いですよね。
