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【感想・あらすじ・レビュー】虚の伽藍:月村了衛

 

 

虚の伽藍:月村了衛著のレビューです。

☞読書ポイント 

坊主版「アウトレイジ」ということで、坊主が裏社会と繋がっていく怖さをまざまざと見せつけられる作品。誰が善人か、誰を信じればいいのか....二転三転、翻弄されながら辿り着いた先に見えるものは.....。

 

虚の伽藍

虚の伽藍

感想・あらすじ 

普段、全く読まないジャンルだったのですが、ラジオで聴いた感想があまりに面白そうだったので読むことにした1冊です。時代はバブル期、舞台は京都、そして坊主版「アウトレイジ」とのこと。アウトレイジも観ていないんですけどね(笑)それでも読みたいなと思ったのです。

 

ということで、坊主がものすごいことになっていました。もちろんこれは小説ですが、なんだか本当にあってもおかしくない裏社会って感じで、かなり生々しかったです。

 

何が怖いって、坊主が裏社会と繋がったことによって、どんどん悪に染まっていく感じが凄まじいわけだけど、そこに宗教観が入ってくる。宗教という名の「正義」を振りかざしてくるので、人としてこれは正しい道なのか?と戸惑うことしばしば。何かを、誰かを救うためにこんなことって許されちゃうの?なんてドキドキしながら読み進めました。

 

坊主たちの権力争い、それに伴う人間関係が複雑に絡み合うものだから、読んでいるうちに本当に誰が誰の味方か敵か分からなくなってくるのです。いわばもう誰も信じられないってくらい、各々の思惑や企みが渦巻いている。

 

 

 

主人公の若き僧侶・志方凌玄が、そうしたヤクザや警察、政界や役所など、人脈を広げながら京都仏教界最大宗派のトップに君臨するまでの話なのですが、とにかくそこに辿り着くまでの心理戦などが巧みです。凌玄も最初は不正を正そう、腐りきった内部組織を何とかしようという正義感に満ちていたんだけどなぁ....。それがあれよあれよと、極道の世界へって感じがもうなんというか.....。人との出会いって良くも悪くも人生を変えてしまうんですよね。

後半にいくほど凌玄の周りの環境もどんどん変化していく。味方だった人が敵になったり、消えてしまったり。それでも頂点を目指す凌玄。彼にとってこの着地点は本望だったのか?

 

ということで、ずっとハラハラしっぱなしでしたけど、とにかく曲者たちがたくさん出てきます。恋愛や結婚などの話も出てきますが、ここに登場する女性たちも一癖あるものだから、結婚生活までも波乱に満ちている。もう四方八方、どこを見ても気が抜けない人たちばかりでした。いやぁ~疲れました(笑)

 

多分、映画やドラマ化がされんじゃないでしょうか。配役を考えるの、ちょっと楽しそうだなぁ。

月村了衛プロフィール

1963(昭和38)年、大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部卒。2010(平成22)年、『機龍警察』で小説家としてデビュー。冒険小説の新たな旗手として高く評価される。2012年『機龍警察 自爆条項』で日本SF大賞を受賞。2013年に『機龍警察 暗黒市場』で吉川英治文学新人賞を受賞。2015年、『コルトM1851残月』で大藪春彦賞を、『土漠の花』で日本推理作家協会賞を受賞。2019(令和元)年、『欺す衆生』で山田風太郎賞を受賞している。2023年、『香港警察東京分室』が第169回直木賞候補となる。他の著書に『機龍警察 白骨街道』『脱北航路』『十三夜の焔』『半暮刻』、『対決』などがある。(新潮社・著者プロフィールより)

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