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【レビュー・あらすじ・感想】陛下、お味はいかがでしょう。「天皇の料理番」の絵日記 :工藤極

 

 

陛下、お味はいかがでしょう。:「天皇の料理番」の絵日記 :工藤極著のレビューです。

 

感想:料理を作る方も、召し上がる陛下も、どちらも気遣いが大変なんだなぁ。

第1章 宮内庁大膳課へようこそ
第2章 皇室のかたがたとの日々
第3章 僕の足跡、そしてこれから
第4章 天皇家の食卓

という構成です。

 

読み終わって思うのは、1章.2章をもっと厚めにお願いしたかったなぁと。大膳課の様子や皇室の方々のエピソードはやはり面白く、身近にいらした方しか知り得ない心温まる話が多い。

せっかく内容にエンジンがかかってきたころに出てくる第3章。ここはタイトル通り筆者の生い立ち絡みの話。もちろんお家柄もよろしいご出身なので、親御さんの代から皇室との接点もあるのだけれども、如何せんそれらの筆者話が長い。

気持ち的にはそこじゃなく、皇室の「食関係」に纏わる話に早く戻して欲しい~~という気持ちでいっぱいだった。結局、最終章はレシピ紹介と言う形で終わる。

ん~~~。なんだろう、この消化不良感は。もしかしたら、1.、2章と3章が入れ替わっていたらもう少し違った感想になったかもしれませんが、どうも3章のメイン感がぬぐえないのか、作者が前に出たという印象が強い。

筆者についてはあとがきでサラッと触れるくらいでいいのではないかな~と個人的には思いました。

あとこの方、大膳課にいらしたのは5年間とのこと。その後はフランス料理屋を開業されているので、「○○から聞いた話」的なものが多いのも残念。ずっと従事されている方が書いた本だと勝手に期待すると私のようになるかもです。

 

 


ということでちょっと愚痴っぽくなりましたが、一番心に残ったのは天皇は出された料理を残さないということ。いや、残せないと言った方がいいかな。

良い食材、一流シェフの作った料理を毎日食べられて羨まし~と凡人の私は思ってしまうのですが、これがどんな料理も「残せない」ってなると辛そうだ。

料理長が腕をふるって作った料理をを残すわけにはいかないというお考えがあるとのことで「残せない」のだ。だから陛下は出された料理は全て召し上がるそうです。

日本でも外国でも同じだという。そのお考えを知って侍従職がよそでのお食事は事前に「お料理は少なめにお願いします」と言っておくらしい。

「美味しいからもっと食べたい」とか、「これはちょっと・・・残そう」なんて出来る我々の方が、食に対して我儘でいられる環境なんだなぁと改めて感じました。

他にも秋篠宮家の子供たちがお寿司屋さんで召し上がった経験がないということで実店舗のような雰囲気を用意してお寿司を食べた話など微笑ましい。

手書きのカラフルなイラストとともに楽しく読める一冊ではあるのですが、内容的にはもう少し奥行が欲しかったなぁと、少々残念な気持ちが残った。

 




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