花びら姫とねこ魔女 :朽木祥著のレビューです。
- 作者: 朽木祥,こみねゆら
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2013/10/09
- メディア: 大型本
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感想:とくべつってなんだろう?「自分のとくべつ」が愛おしく感じられるお話
ある国の美しく、きまぐれなお姫さまの話です。
このお姫さま、自分が世界中のお姫さまのなかでも、“わたくしがいちばんきれい”で“とくべつ”と信じていたので“ありきたり”のものはふさわしくないと考えていました。
食べるものから、着るものまで、そのわがままっぷりがひどく、「そんな態度のままじゃ、今に何か起こるぞ!」と言う、意地悪な気持ちが私のなかでムクムクと湧き上がってきました。
お姫さまのパターンってある程度決まっていると思うのです。貧しいけど心のきれいな少女が見初められ・・・というパターンとはじめから裕福でちょっと曲者のお姫さまを一旦懲らしめるというパターン。
本書は後者で、やがて、このお姫さまはお城を守る妖精たちを怒らせてしまい、それはひどい魔法をかけられてしまうのです。(ほら・・・ね。)
その魔法を解くには、あるとくべつな「猫」が必要となります。
お姫さまはその猫を探しまくりますが・・・・。
一方、飼い猫を連れ去られた少年が勇気をもって猫を探しにいき、再会する場面があります。
そこからの一連の光景は心にポッと日が差し、雪どけの季節を感じさせられるとても印象的なラストへつながっていました。
「とくべつ」にこだわっていたお姫さま。「とくべつ」って誰かと比べて優越感に浸るようなものじゃないんですよね、きっと。
「とくべつ」はほんの小さなものであっても、たったひとつのかけがえのないもの。
他に代え難い唯一なものなのですね。
読み終えるとあらためて「自分のとくべつ」が愛おしくなります。さて、次はどんなお姫さまと出会えるか。私のお姫さま巡り?もまだまだ続くよ。