刑務所良品―Made in PRISON : 都築響一著のレビューです。
- 作者: 都築響一
- 出版社/メーカー: アスペクト
- 発売日: 2008/06
- メディア: 単行本
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感想
刑務所内で作られる製品は本格的でその仕事も職人級と聞き、ニュースなどでも展示風景を何度か目にしていました。家具が多かったのですが、その他にどんなものが作られているのか大変興味を持っていました。そんな好奇心をたっぷり満たしてくれたのがこの本。
日本全国54刑務所の280点が、カタログのように掲載されています。家具、生活小物、衣服、アクセサリー、食器、台所用品、人形、そして極めつけの神輿まで!
値段もきっちり掲載されています。中には徳島刑務所のオ―ダ―メイドの紳士靴のように、オーダー価格なるものもあります。一枚革で仕上げる技術は相当なもので、市場価格からすると信じがたい安さとのことです。採寸やデザイン選びまで、入念な打ち合わせをするそうですよ。
全体的には、コレって安いの?高いの?と思ってしまう値段設定に感じました。目を引いたのは、函館少年刑務所の「マル獄グッズ」と呼ばれている製品。通販まであるという人気商品らしく、前掛けや腰袋、ブックカバーなんかもありました。
本書は商品の掲載だけではなく、各刑務所にどんな受刑者が入っているのかも分かり、その中での問題点や特徴が記載され、大変興味深く読めます。
例えば女子刑務所は男子刑務所より高齢化が進んでいて、針に糸を通すことすらできない年寄りはいるは、「逮捕時の8割は無職」ということで、仕事場に8時間座っていることがまず出来ないという、指導側にとって苦労の多い職場とのこと。そんな女子刑務所の7割近くが覚せい剤がらみだそうだ。(男子で多いのはは窃盗が5割)
そういった受刑者の指導をどうやってするのか?それは「まず誉める」。誉められることに慣れていない人々ばかりということで「誉めること」は効果的なのだそうだ。人間はやはり誉められ、認められることがいかに大事かってことですよね。
個人的に欲しいと感じたのは、川越少年刑務所の金属加工訓練の一環で作られたオブジェと水戸刑務所の救急箱A型、1800 円。これはクラシックの木箱で一生もの。ここでしか作られていないそうだ。
…という感じなのですが、書評でダラダラ言うより、やはり目で見てもらった方が早いかな(笑)
都築さんの本は好奇心をそそる本が多く、ついつい手が伸びてしまいます。
※常設展示場リストあり。