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EMにはチームを強くして欲しい

株式会社カミナシで VPoE を務めている pospome です。 (´・ω・`)

以下のEMの求人を書いたのですが、そこに自分が理想とするEM像について少しだけ記載しています。 せっかくなので、この求人に込めた考えをもう少し言語化してみようと思います。

https://herp.careers/v1/kaminashi/ec4XkpoPMmf-

上記の求人は常にオープンしているものではないので、将来的にはリンクが切れると思います。 ただ、本記事は求人の内容を言語化するというコンセプトなので、リンクが切れていても記事としては問題ないと思います。

EMの責務

自分はEMの責務は "チームを強くすること" だと思っています。

じゃあ "チームを強くする" ためにEMは何をするのかというと、まず "強いチーム" とはどういうチームなのか、その定義からチームメンバーと一緒に考えるところから始めます。 そして、そのチーム像を目指すために行動していくわけですね。 具体的には、チームのボトルネックを特定し、自分の作業時間をそのボトルネックの解消に当てるのが良いと思っています。 例えば、ボトルネック解消のために自分が手を動かしてコードを書いた方が良いのであればコードを書けばいいですし、Design Docを書いた方が良いのであればそれを書けばいいです(いわゆるプレイングマネージャーですね)。 ボトルネックが何かによってEMのアクションも変わるので、やることが固定されていないのがEMの面白いところでもあり、難しいところでもあるなと思っています。 EMによってチームが強くも弱くもなります。

半年後、1年後に「このチームなんか強くなりましたね」と言われ続けるのが理想ですかね。 そういった変化を積み重ねていけるかどうかが、EMとしての価値なんじゃないかなと思います。

マイナスをゼロにする

チームの状態が悪いときは課題が目に見えます。 メンバー間のコミュニケーションに問題があるとか、開発プロセスが回っていないとか、そういった分かりやすい課題が存在するので、それを一つずつ解決していけばいいわけです。 いわゆるマイナスをゼロにする行動ですね。 もちろん課題の複雑さ次第ではありますが、課題が目に見えている分、何をすべきかは比較的分かりやすいです。

ゼロをプラスにする

一方で、チームの状態が悪くないときに何をするかはEMの腕の見せ所です。 一見課題がないチームに対して「もっとこうしたら良くなるのでは?」というボトルネックを見つけ、それを解消していく。いわゆるゼロをプラスにする行動です。 目に見える課題がない状態でボトルネックを見つけるわけなので、これがなかなか難しいんですよね。

例えば最近だとAIを活用した開発作業があります。 今まではAIを使わない作業が普通だったので、AIを活用していなくても開発タスクが回らないわけではありません。別に困らないでしょう。 しかし、AIを活用することで開発スピードは格段に上がります。 こういった「困ってはいないけど、もっと良くできる余地がある」という部分に対して、EMとしてチームのAI活用を後押ししたり、旗を振ったり、何かしらのアクションを取ることでチームを強くすることができるわけです。

マイナスをゼロにできるだけでなく、ゼロになったチームをさらにプラスにできるEMこそ、強いチームを作ることができるのだと思います。

強いチームの定義

ここまで "チームを強くすること" が大事だという話をしてきましたが、じゃあそもそも "強いチーム" って何なんでしょうか。

正直なところ、これに正解はないと思っています。 離職率の低いチーム、開発スピードが早いチーム、優秀なエンジニアが多いチーム、どれも "強いチーム" と言えますよね。 どの方向を目指すかはチームによって異なるものです。

重要なのは、自身のスキルセットやチームメンバーの特性に合わせた定義になっていることです。 いくら理想的な定義を掲げても、自分やチームの現状とかけ離れていたら実現できません。 自分たちが実際に目指せるものでなければ意味がないですよね。 「うちのチームはこの方向で強くなろう」という合意がチーム内で取れている状態が望ましいと思っています。

EMのスキルセット

EMのスキルセットとしては大きく "プロジェクトマネジメント", "テクノロジーマネジメント", "プロダクトマネジメント", "ピープルマネジメント" の4つがあると考えています。 それぞれ簡単に説明しますね。

プロジェクトマネジメント は、スクラムをはじめとする開発プロセスを深く理解し、適切なスプリントゴールの設定や日々の改善サイクルを確立する能力です。 また、外部ステークホルダーからのコミュニケーションや依頼の流入を仕組みによってコントロールし、チームが開発に集中できる環境を整えることも含まれます。 エンジニアが開発に集中できる状態を作れるかどうかはチームのパフォーマンスに直結するので、とても大事だったりします。

テクノロジーマネジメント は、チームが適切な技術選定・方針決定を行えるよう支援する能力です。 意思決定におけるガードレールを設けたり、エンジニアの良き相談相手として機能したり、技術的負債や将来的なリスクを見据えた判断をサポートします。 技術のことが分からないと、エンジニアの相談相手にもなれないですし、適切な育成や評価もできないので、ここは最低限押さえておきたいところです。 EMはエンジニア/エンジニアリングのマネージメントをするわけなので、エンジニアリングの知識は最低限持っているべきかなと思います。 前述した "AIを活用した開発作業" の話もテクノロジーマネジメントが得意なEMであれば上手く進められる可能性が高くなります。

プロダクトマネジメント は、プロダクトの仕様や背景にあるユーザー価値・事業的価値を理解し、エンジニアリング観点での論点整理や仕様検討に貢献する能力です。 プロダクトのことを理解していないと、チームが何を作っているのか分からないまま管理だけしている状態になってしまうので、ここも大事ですね。

ピープルマネジメント は、採用・育成・メンタリングの3つの領域があります。 採用では、組織に必要な人物像を定義し、採用活動に主体的に関わることで、強いチームをつくる基盤を築きます。認知拡大のための社外アウトプット(ブログの執筆や登壇など)も自ら率先して行うことが求められます。 育成では、エンジニアのWill(やりたいこと)とチームの課題を理解し、それぞれが成長し活躍できるよう適切な育成計画を設計します。 メンタリングでは、メンバーがポジティブに働き続けられるよう、日常的なフィードバックを通じて心理的安全性とエンゲージメントを高めます。

理想としては、これらのスキル全部を最低限できることかなーと思います(EMは扱う課題が多岐にわたるので、どれか一つでもできないものがあると厳しいんですよね)。 さらに欲を言うと、その上でどこかに強みを持ってほしいです。その強みに応じたチームを作ってもらえればと思います。

ただ、"すべてのスキルを最低限持っていて、その上で強みを持つべき" って結構厳しいですよね。現実的にはプロダクトマネジメントは主にPdMが担当しますし、優秀なエンジニアがいるチームではテクノロジーマネジメントの必要性は低くなると思うので、何をどこまで求めるかはケースバイケースだと思います。

EMは野球の監督に似ている

自分はEMは野球の監督に似ているなと思っています(自分は野球詳しくないけど雰囲気で・・・)。

監督の目的はチームを優勝させることです。 これはEMにおける "強いチームを作ること" に相当します。

そして、監督によってスキルが異なり、チームによって所属選手が異なるので、目指すべきチームの形も異なってきます。 打撃が強いチームを作るべきか、守備が強いチームを作るべきか、それはケースバイケースです。 これは前述した "強いチームの定義はEMのスキルセットやチームメンバーの特性に合わせて決める" という話と同じですね。

また、コーチや補強の人選、キャンプの練習メニュー、対戦相手の分析などなど、監督は勝つために色々な仕事/意思決定/権限委譲をこなす必要があります。 全部を自分一人でこなすわけではないですが、幅広い領域に対する理解が必要になります。 EMにおける "4つのスキルセットを最低限できてほしい" という話と通じるものがあるなと思っています。

野球に限らず、みなさんは自分が好きなスポーツチームの監督になったら、どーゆーチームを作りたいですか? どーゆー選手を獲得したいですか? どーゆー戦術を使いたいですか?

多分色々と「あーしたい、こーしたい」と思うのではないでしょうか。 それと同じ気持ちを持って自チームを強くするイメージです。

補足:EMアンチパターン

最後に補足程度の内容ですが、"なんとなくスクラムイベントに参加し、なんとなく1on1をして、チームにポジティブな変化を与えるわけでもなく半年が終わる"。 これはEMのアンチパターンだと思っています(働き方としては楽でいいのですが・・・)。 自分の時間をどう使えばチームに対してポジティブな変化を与え、強いチームを作れるのかを考えた方が良いと思っています。

まとめ

今回は自分が求めるEM像みたいなものを言語化してみました。 自分がエンジニアだったときは「EMって管理職で面白くなさそう」と思っていましたが、 扱う課題の抽象度が高く、幅広いスキルセットが求められるので、これはこれで面白いなーと思っています。 エンジニア時代に培った技術的な知識と経験を活かすこともできますし、意外と技術に近い距離感で働くこともできます。 何事もやってみるもんだなーと改めて思いました(まとめになってない気がするけど・・・)。

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