
矢沢永吉主催の音楽フェス『E.YAZAWA SPECIAL EVENT ONE NIGHT SHOW 2022 』のライブレポートとセットリストです。
全組素晴らしいライブでした。しかし「音楽フェス」として考えるとしたら、残念なことも目立ってしまうフェスでもありました。
打首獄門同好会
会場のほとんどが矢沢永吉のファンだったと思う。そんな中で音楽性もパフォーマンスの方向性も全く違う打首獄門同好会が出れば、アウェイになるのは当然だろう。
かといってバンドは矢沢ファンに媚びたり特別なな演出を取り入れるわけでもなく、いつも通りにライブを進めていく。というか「いつも通り」にやれば観客の心を掴めると確信しているのだろう。
1曲目は『新型コロナウイルスが憎い』。ステージ後方の巨大スクリーンに映像や歌詞が映し出され、バンドはゴリゴリの重低音を響かせる。スクリーンの大きさがいつもと違うぐらいで、他はいつも通りである。
それでも観客の心を掴んでいた。多少のアウェイ感はあるものの、客席のところどころから手拍子が鳴らされていたし、誰もが共感するであろう歌詞に感銘を受けているように感じた。
『きのこたけのこ戦争』では拳を上げて盛り上がる人も増えてきたし、『歯痛くて』では一体感のある大きな手拍子が巻き起こっていた。
多くは語りません。何曲が聴いてもらったんで、どんなバンドか理解できたかと思います。
そして我々もそうですが、皆さんも「なぜ矢沢さんがこのバンドを呼んだのか?」と疑問を持っていると思います。光栄ではありますが、我々も何故かはわかりません。
観客が思っていたことを、本人が見事に当ててしまったのだろう。客席からは失笑に感じる笑い声が漏れていた。
しかし同時に温かな拍手も鳴らされていた。イロモノ扱いされがちなライブをやるバンドだが、その本質はライブを少しでも観れば感じ取ることができるのだろう。
MCでは矢沢永吉との接点について語り、矢沢ファンの心を掴んでいく。
現在63歳のベースのjunkoは中学の頃にキャロルがデビューし、キャロルのデビューシングルを発売当時に購入していたという。
キャロルのデビュー時には生まれてもいなかった会長は、高校時代に矢沢永吉のライブスタッフをやったことがあるらしい。その時に背丈や体型が矢沢永吉と似ていたため、照明の調整をするためリハーサルで矢沢永吉の代役としてステージに立ち、ステージで照明を当てられた経験があるという。
20数年ぶりに矢沢さんと同じステージに立っていますが、今日は照明の調整役ではありません。バンドマンとして、矢沢さんに繋ぐためのバトンを渡されて、トップとしてしっかりともりあげ、トリの矢沢さんまでバトンを繋ぎます。
イロモノのコミックバンドに思われがちだが、音楽への熱い想いを持っているバンドだ。それを矢沢永吉に見込まれたから、今回のフェスに呼ばれたのかもしれない。
そこから『なつのうた』『はたらきたくない』と前半とは違う印象の楽曲を続けた。
ポップな映像とキャッチーなメロディと歌詞が、初めてライブを観た観客に好評なようだ。この2曲では歌詞に合わせて展開が変わる演奏で、ところどころから笑い声が漏れていた。この反応は邦ロックフェスでは有り得ない反応なので新鮮だ。
猫の可愛い映像に合わせて演奏された『猫の惑星』では、会場全体が多幸感に満ちたことを感じる。少し怖そうな雰囲気を醸し出している矢沢ファンも、猫の前では笑顔になってしまうのだろう。
この規模のイベントは去年や一昨年はできなかったでしょう。今日関わっているスタッフも2年半、苦しい経験をしたと思います。
微力ではありますが、我々も音楽業界が前に進むために貢献できたらと思います。
やはり打首獄門同好会は熱い想いを持っているバンドだ。きっと初めて彼らを観た人にも伝わったと思う。
そこから『島国DNA』を演奏し、いっきに会場の熱気を上昇させる。綺麗に揃った三三七拍子の手拍子が最高だ。前半がアウェイだったとは思えないほどに盛り上がっている。
ラストは『日本の米は世界一』。この曲は知っている人も多いのだろうか。それとも彼らを初めて観た人も完全に受け入れたのだろうか。ワンマンかと思うほどに、幕張メッセ全体で拳が上がっていた。
「なにこれ熱い!ただごとじゃない」と感じるような演奏をを見せ付けるライブだった。
■セットリスト
1.新型コロナウイルスが憎い
2.きのこたけのこ戦争
3.歯痛くて
4.なつのうた
5.はたらきたくない
6.猫の惑星
7.地味な生活
8.島国DNA
9.日本の米は世界一
サンボマスター
いつも通りにゴダイゴ『モンキーマジック』をSEに登場したサンボマスター。
しかしいつもと客席の様子が違う。彼らの登場に興奮していると言うよりも、『モンキーマジック』が流れたことに興奮している反応の観客がいるのだ。自分の前の方に居た矢沢ファンの2人組は、顔を見合わせて喜んでいるようだった。矢沢とごたは意外にもファンが被っているのだろうか。
サンボマスターを初めて観る観客が多かったと思う。しかしSEの時点で心を掴んでしまったようだ。
「一緒に踊りまくってくれる人!」と煽ってから始まった1曲目『輝きだして走ってく』の時点で、他のフェスと変わりない盛り上がりになっている。
「初めて会ったのに悪いけど、偉そうなことを言わせてくれ!」と叫んでから〈負けないで 負けないで 負けないで キミの心 輝いていて〉と歌った瞬間、会場が彼らの言葉をしっかりと受け止めていることがわかるような良い空気が流れていた。
「おはようございます!ラヴィット!」とまらで曲名のように紹介してから始まった『ヒューマニティ!』でもしっかり盛り上げる。良質な人気大喜利番組のテーマソングだからか、知っている人が多かったのだろう。
「もっと踊りまくってくれ?何で踊るかって?愛と平和で踊りまくるんだよ!」と煽ってから始まった『世界はそれを愛と呼ぶんだぜ』の盛り上がりは、ワンマンかと思うほどに凄まじかった。
曲中に「恥ずかしがってんのか!?サボってんじゃねえ!」と山口が煽った時に、自分の前方に居た腕組みしながら観ていた矢沢ファンが、「売られた喧嘩は買ってやる」と言っているかのように踊り出した瞬間にグッときた。
「おい!木内!この人たちを幸せに踊らせてやれ!」と言ってから始まった『孤独とランデブー』では、観客が腕を降って楽しそうに踊っている。サンボマスターが語りかければ、世代など関係なく誰もが受け入れてしまうのだ。
MCでは「今日はサインをもらおうと思って、家で日比谷野音のライブ盤か『ゴールドラッシュ』のどっちを持ってこようか悩んで、『ゴールドラッシュ』を持ってきました」と話す山口。
それは矢沢ファンに媚びているのではなく、彼らがロックを心から愛して矢沢永吉をリスペクトしているからだろう。そういえばアンプの上には矢沢永吉のタオルがかけられていた。この話をひている時は、3人がロックが好きな少年に見えた。
コロナがあって、戦争も起こって、落ち込むことばかりだったけど、あなた達の顔を見ていたら、あなた達にありがとうと言いたくなった。
来てくれてありがとうでもない。笑ってくれてありがとうでもない。そんなんじゃねえ!
落ち込むことばかりの世の中だけど、生きていてくれて、ありがとうございます。
優しく語りかけてから始まったのは『ラブソング』。先ほどまでは踊り狂っていた観客が、真剣に聴き入っている。美しい演奏とメロディに呼応するように、客席はスマホのライトを付けてステージを美しく彩る。『ラブソング』が演奏されているこの瞬間は、愛が溢れる空間だった。
『ボクだけのもの』でロックサウンドをしっかり聴かせた後は、再び観客を踊りまくらせる。
「そんなもんじゃねえ!悔い残すな!この夏のピークをここに持って来れる人!」と煽ってから演奏されたのは『できっこないをやらなくちゃ』。ひたすらに煽って盛り上げるバンド。観客も負けじと全力で飛び跳ねたり手拍子をしている。やはりワンマンのような盛り上がりだ。
ラストソングは『花束』。映像をバックに演奏するバンド。それに合わせて手拍子する観客。多幸感で満たされている。客席から声は出せないことは承知の上での、心の声で返すコールアンドレスポンスも最高だ。
曲中に山口が「誰が花束だって?お前が花束だって言ってんだよ!」と叫んでいたことが印象的だった。
普段のライブと比べるとアウェイだったと思う。それでも最終的には会場を巻き込んでホームにしていた。
世代など関係なく音楽によって1つになる瞬間のことを、世界はそれを愛と呼ぶのかもしれない。
■セットリスト
1.輝きだして走ってく
2.ヒューマニティ!
3.世界はそれを愛と呼ぶんだぜ
4.孤独とランデブー
5.ラブソング
6.ボクだけのもの
7.できっこないをやらなくちゃ
8.花束
氣志團
この日の氣志團は、普段と少し様子が違う。
音楽フェスに出演する際の氣志團は、おふざけを大量に取り入れたエンタメ性の高いライブを繰り広げることが多い。それが彼らの個性であり魅力だともおもう。
しかし「ロックバンド」として真っ直ぐなサウンドをひたすらに鳴らしていた。それはロックミュージシャンとして50年間第一線を走る矢沢永吉への敬意から来るものだろうか。
1曲目に矢沢永吉『ROCKIN' MY HEART』のカバーを、おふざけ無しのロックな演奏で表現したのも、言葉でなく音楽で敬意を表したからだろう。それを矢沢ファンも感じ取ったからか、このカバーは喜ばれ会場全体が盛り上がっていた。
その次に演奏されたのが『房総魂』というのも良い。彼らの出身地は房総半島にある木更津。これは自らロックバンドとしてのアイデンティティを選曲で示したのかもしれない。曲中には『房総魂』と書かれた大きなタオルを広げていた。演奏やパフォーマンスや心意気にロックを感じる。
『Knight the Night』での衝動的な演奏にも痺れた。微熱DANJIが登場し綾小路翔と一緒に大きな旗を振るパフォーマンスをしてあたが、それも幕張メッセのような大会場だと映える。
氣志團、2019年と2022年と、唯一の2回連続出演です!
なんで俺たちが2回も呼ばれたのか考えました。これは恐らく、ボス、後継者探しをしていて、俺たちが最有力候補ということではないのか???
このビジョンはハイビジョンじゃない!?いや、よく見たらハイビジョンでした!
余計なことを言ったので、おそらく後継者候補から1歩下がりました......
ロックバンドとしてキレッキレな演奏を繰り広げていたのに、MCはいつも通りにふざけたことばかり言う。さらにはかつて矢沢永吉が出ていたCMを彷彿とさせるイジりまでする綾小路翔。やりたい放題である。
俺たちはトリの前の準備体操をさせる役割として呼ばれたと分かってます!
だから皆さん、準備体操をしましょう!
まずは首を回して、次は手首も回して!あと、乳首も回して!
……余計なことを言ったので、また後継者候補から1歩下がりました......
やはりMCはふざけたことしか言わない。しかし「最高の準備運動をしようぜ!」と煽ってから演奏に戻ると、再びロックバンドとしてキレッキレなライブを繰り広げる。
微熱DANJIと共にステージを動き回り、会場全体を煽るパフォーマンスが印象的な『男帝』では、パンクの衝動も感じるような演奏だった。そこから代表曲『One Night Canaval』を続ける時には、観客の誰もが彼らをロックバンドとして認め、魅了されていたように思う。
しかし、やはり、MCは、ふざけていた。
このパートはかつてはお客さんに一緒にアカペラで歌ってもらっていました。でも、コロナ禍になってからの2年半、みんなの声を聴けなくなってまいました。
会場によってはフルキャパで入れられないことも多いし、小さなライブハウスでは建物の構造的にコロナ禍以前の3分の1程度しか入れられない場合もあります。
俺にはこれしかなかったから、どうしようと思った。こんなバカな俺でも、すごく落ち込みました。とてもしんどくて苦しかったです。みんなもそうかもしれません。
それを乗り越えるためには、好きな物や好きな人や、音楽だったり、この日出演しているミュージシャンかもしれません。
でも、実際にどう時に本当に頼れるのは家族でも親友でもありません。自分でもありません。
では、誰にたよれば救ってくれるのか?
それは、先輩です。先輩が救ってくれます。
『One Night Canaval』の最後のサビ前に、熱い想いを語っていた綾小路翔。それを観客は真剣に聴き入っていた。
しかし「先輩が救ってくれます」という部分から、頭の中でハテナを浮かべている観客が多いようだった。自分も混乱した。
氣志團のライブでは、みーんな氣志團の後輩です!
みんなが何歳なのかは知らない。関係ない。氣志團の前ではみんな、俺たちの2歳年下という設定になります!
俺たちは永遠の16歳。だからみんなは14ちゃい♡。みんなの横の人は実年齢関係なく同級生だよ!あと、シンナーだけは吸っちゃダメだよ!
先輩の言うことを聞くんだよ。先輩の言うことは「イエスorはい」だからね!
先輩の氣志團に頼って言えるかい?「イエスorはい」で答えろよ!
やはり、ふざけたことを言う。でも、そのふざけた言葉に元気を貰っていることも確かだ。
そして「声は出せないせど、ハミングなら大丈夫!」と言って「むむむむむーむむー♪」とハミングをしながら歌う氣志團。ふざけているけれど、ユーモアを持ちつつも自分を貫く姿は、ロックだとも思う。
最高の盛り上がりを作ってから披露されたのは『落陽』。彼らの故郷につい歌った楽曲だ。
今年はコロナ禍になってから初めて有観客で氣志團万博を開催できることに触れてから「何も無いけれど、何でもありな街なので、遊びに来てください」と語ってから披露された。綾小路もエレキギターを弾き、感情的に歌う。夕日のようなオレンジの照明に包まれながら歌う姿にグッとくる。
ラストは『ファンキーモンキーベイビー』。キャロルのカバーだ。カラフルな照明の中で、お祭り騒ぎのように歌い演奏するメンバー。観客の一体感もどんどん高まっていく。
音楽と矢沢永吉へのリスペクトと、ロックバンドとしてのプライドを見せつけるような、この日だけのカーニバルだった。
■セットリスト
1.ROCKIN' MY HEART ※矢沢永吉のカバー
2.房総魂
3.Knight the Night
4.男帝
5.One Night Canaval
6.落陽
7.ファンキーモンキーベイビー ※キャロルのカバー
矢沢永吉
ライブが始まる前から熱気が凄い。セットチェンジ中から大きな音の手拍子が客席から鳴り響いていたし、矢沢永吉のライブを心から待ち望んでいる空気で満ちていた。
そんな熱気はライブが始まってすぐにピークになる。バンドメンバーと共に登場し「ロックンロール!」と矢沢が叫んだ瞬間に、彼にしか作れないロックンロールな空気が生まれていた。
1曲目は『YOU』。ミドルテンポの心地よいリズムに乗せて、観客は手拍子をしている。ロックのカッコ良さとともに、ロックだからこその温かさも感じる。マイクスタンドを持ったまま上手や下手へと移動し煽る姿も印象的だ。大きな会場でもできる限りファンの元に近づこうとしている。
会場の熱気を感じたからか、早くも黒いジャケットを脱いで白いTシャツ1枚になり、『傘』を続ける。イントロでは70代とは思えない声量でシャウトする姿に鳥肌が立つ。中盤でスタンドマイクを大きく振り回す姿は、他のバンド目当てで来た観客には衝撃的だったと思う。
さらに『Shake Me』をたたみかけるように披露する。ベテランの貫禄があるのに、ロックコンサートとしての衝動もある。バンドの演奏も良い。重厚で身体にまで響く音は最高だし、技術力も高い。一流のロックボーカリストには一流のロックバンドが必要なのだろう。
2日目ですが、3年ぶりのワンナイトショー。若手のビンビン来てるバンドやシンガーとのコラボ、いいよねえ♡
「矢沢と一緒にやろうぜ!」と若いやつらに声をかけて始めました。毎年やりたいと思っていましたが、コロナで3年ぶりになりました!
10代の頃、絶対にチャンスを掴もうと思って広島から東京に出てきました。でも、横浜で降りてしまいました。横浜にいた頃の矢沢についての歌です
久々にフェスが開催できる喜びと、自身が若手時代のことを思い返すMCをしてから『チャイナタウン』を演奏した。矢沢はアコースティックギターを弾きながら、繊細な表現の美しい歌声を響かせる。先程までの力強い声とは全く違う。彼はシンガーとして一流なのだろう。
『YES MY LOVE』の歌声には酔いしれてしまった。ハンドマイクでゆったりと動きなが歌う矢沢。切なくておしゃれな楽曲の雰囲気をパフォーマンスでも際立たせる。もしかしたら彼はバラードでこそボーカリストとしての凄みが際立つのではとも感じる。
観客を余韻に浸らせる暇を与えないうちに「続けていきます。ロッケンロール!」と叫んでから『BIG BEAT』を続ける。再びゴリゴリなロックサウンドが鳴らされて、熱気が上昇する客席。
中盤には矢沢がステージから去り、バンドだけのセッションになった。ソロシンガーとサポートという関係性ではあるが、矢沢永吉は年齢も立場も関係なく、バンドメンバーにも敬意を持っているのだろう。だからこそバンドにも見せ場を与えるのだと感じる。
バンドのセッションが繰り広げられると、赤い柄シャツを羽織って再登場した矢沢永吉。そして本日の出演者も登場し、一緒にサビを歌い盛り上げる。この日だけの特別なセッションだ。
最後の曲は『恋の列車はリバプール発』。赤い柄シャツを脱ぎ捨て、スタッフの持ってきた青いシャツに着替える矢沢永吉。アイドルのライブよりも衣装チェンジが多い。跳ねるようなリズムとピアノの音色が印象的な楽曲。聴いているだけで楽しくなってくる演奏だ。観客も手拍子をして盛り上がっている。
最後に「ロックンロールに感謝しようぜ!」と言って去っていった矢沢。その感謝は出演してくれた後輩ミュージシャンに対しても向けられた言葉にも思う。
すぐにアンコールの拍手が巻き起こり再登場すると、おそらくファン以外も知っているであろう代表曲『止まらないHa〜Ha』を披露した。矢沢ファンのタオルだけでなく、この日の出演バンドのタオルも宙を舞う。自分の横の席の人は打首獄門同好会のファンなのだろう。「はたらきたくない」と書かれたタオルを宙に投げていた。仕事も投げ出さないか心配である。
会場のほとんどは矢沢永吉のファンだった。しかし数少ない他のバンドのファンは、矢沢永吉のライブを初めて観た人も多いかとは思う。きっと日本のロックシーンを長年引っ張ってきたレジェンドのライブに感激し、矢沢永吉がなぜ今でも第一線を走っているのかを知ることができたかと思う。それを理解できるほどに圧倒的なパフォーマンスだった。
素晴らしい音楽フェスだったと思う。世代も方向性も全く違う4組が集まったが、会場の観客はどのアーティストも楽しんでいる人が多かった。偉大な先輩に呼ばれたバンドマンはいつも以上に気合が入っていたように見えたし、矢沢永吉も後輩に貫禄を見せつけるかのようなパフォーマンスをしていた。ライブ自体は最高だった。
しかし、最低なファンは多かった。
ライブ終了後の「規制退場があるのでお席でお待ちください」というアナウンスを無視して、勝手に帰ってしまう観客が多かったのだ。大袈裟ではなく会場の3分の2ほどの観客はルールを無視していたと感じる。そういえばライブ中にステージにスマホをかかげて写真撮影をしているように見えた観客もいたし、大声や歓声が禁止のライブなのに大声を出している観客もいた。自分は様々なジャンルやアーティストのライブに何度も行ったが、その中でも最も酷いと感じるほどにルール違反車が多かった。心の底から残念である。
そもそものファンが多かったこともあるが、ルール違反者の服装や世代を見ると矢沢永吉のファンが多かったように感じる。自分の周りで規制退場を守っていた人は、雰囲気的に打首獄門同好会やサンボマスターのファンだけだった。
矢沢永吉のファンは、自分の親世代の人たちが多い。人生の先輩としても、ロックファンの先輩としても、行動や態度で尊敬させて欲しかった。親世代が自分勝手な行動やバカなことをやっている姿を見るのは辛い。ライブは全組素晴らしかったのに、悪い余韻が残ってしまった。
矢沢永吉はめちゃくちゃロックでカッコよかった。でも矢沢永吉のファンは、ロックじゃないしダサい人が多いのだろうか。心の底から残念に思う。
■セットリスト
1.YOU
2.傘
3.Shake Me
4.チャイナタウン
5.YES MY LOVE ハンドマイク
6.BIG BEAT
7.恋の列車はリバプール発
EN1.止まらないHa〜Ha