2020年12月にリリースされた音楽アルバム(一部11月もある)で、自分が特に好きな作品10枚をまとめてみた。
基本的に鬼POP劇キャッチーなわかりやすい音楽が好きだ。もし鬼POP劇キャッチーな音楽が好きな人は、趣味が合うと思うので参考にしてもらえたらと思う。
紹介する順番はランキングではなくアーティスト名の五十音順です。
- 青葉市子『アダンの風』
- 嵐『This is 嵐』
- 瑛人『すっからかん』
- Cody・Lee(李)『生活のニュース』
- ストレイテナー『Applause』
- Taylor Swift『evermore』
- PassCode『STRIVE』
- 羊文学『POWERS』
- Paul McCartney『McCartneyⅢ』
- 眉村ちあき『日本元気女歌手』
- まとめ
青葉市子『アダンの風』
- アーティスト:青葉市子
- 発売日: 2020/12/02
- メディア: CD
「架空の映画のサウンドトラック」というコンセプトで製作されたという、青葉市子の2年ぶりのアルバム。
そのコンセプトに納得してしまうような、BGMとして心地よく、聴いていて頭の中に情景が映像になって浮かぶような感覚になってくる。そんな幻想的な曲が中心のアルバムだ。
J-POP的なキャチーさや親しみやすさはないかもしれないが、音の一つひとつが聴いていて心地いいので、ついつい最初から最後まで通して聴いてしまう。
しかし『Parfum d’étoiles』のように複雑な展開で刺激的な楽曲もあるし、『Sagu Palmʼs Song』のように演奏はシンプルながらメロディは凝っている実験的な曲もあったりと面白い。
BGMとしても優れているし、じっくり腰を据えて聴いても深く楽しめるアルバム。
嵐『This is 嵐』
- アーティスト:嵐
- 発売日: 2020/11/03
- メディア: CD
前作『untitled』は超絶名盤だと思っている。
国民的アイドルが実験要素を取り入れつつもポップスとして成立させる楽曲制作陣の手腕と、どんな曲を歌っても嵐のポップスとして成立させるメンバーに凄みを感じた。
それと比べると個人的には『This is 嵐』は手放しで絶賛はできない。
なぜなら自分は日本語を歌う嵐が好きで、声質に加工がされていないメンバーのユニゾンが素晴らしいと思っているからだ。嵐の歌声は言葉を伝える力がものすごく強いのだ。
だから英語詞メインの楽曲やオートチューンで加工された歌声に違和感を持ってしまう。
それは海外へ目線を向けたらトレンドを押さえた音で最先端かもしれない。しかし「JPOPとして日本語を伝える嵐」で勝負して欲しいと思っている。
それでも楽曲のクオリティはハイレベルだし、洋楽のトレンド要素とJPOPの良い部分がミックスされている楽曲群は素晴らしい。活動休止前では最後のアルバムなのに、新境地と言える挑戦をしてきた。
自分の理想とは違うけれど認めざるを得ない。次のアルバムを聴きたいと思ってしまうようなアルバム。いつかまた活動再開したら、『This is 嵐』を引っさげたライブを観たいし、そこの次のアルバムも聴きたい。
瑛人『すっからかん』
- アーティスト:瑛人
- 発売日: 2021/01/01
- メディア: CD
2020年の顔と言っても過言ではないバズを巻き起こした瑛人。『香水』の聴けば1発で覚えてしまうメロディと歌詞は大きなインパクトを残した。
しかし歌詞や本人のキャラクターがイジりやすいこともありネタにされることも多い。コアな音楽ファンにはバカにされたり叩かれることもあった。
そんな瑛人が1stアルバムをリリースしたわけだが、バカにはできないぐらいにクオリティが高い。
彼のメロディメーカーとしてのセンスが全曲で最大限に発揮されているし、良い意味で軽い印象を与える歌声や歌詞が聞いていて心地よい。
関口シンゴがプロデュースしたり、韻シストが『HIPHOPは歌えない』に参加したりと、音色や編曲のクオリティが以前よりも1段階レベルアップした感じ。
彗星の如く突然現れてヒットしたこともあり、一発屋扱いされがちなアーティストではある。しかし周囲のサポートによって今作のようなクオリティを保てるのならば、息の長いアーティストと愛され続ける予感もする。
アルバムタイトルの『すっからかん』やリードトラックの『僕はバカ』というタイトルも世間の瑛人に対する反応への皮肉が効いていて良い。
Cody・Lee(李)『生活のニュース』
- アーティスト:Cody・Lee(李)
- 発売日: 2020/12/16
- メディア: CD
詳細な感想は別の記事にもかいたので、そちらを読んで欲しい。
1stアルバムなのにバンドの個性が完成されているし、ルーツの音楽へのリスペクトも感じる名盤。
特にフジファブリックのファンは気に入ると思うので聴いて欲しい。
↓詳細な感想はこちら↓
ストレイテナー『Applause』
- アーティスト:ストレイテナー
- 発売日: 2020/12/02
- メディア: CD
衝動や勢いはそれほど無いものの、成熟したサウンドで貫禄を感じるような高いクオリティの楽曲が揃っている。
ミドルテンポの楽曲が多いけどロックのカッコよさもしっかりとあるし、バンドの演奏の魅力を感じる編曲なのに、メロディアスで聴きやすい。
日本のロックシーンで地に足を付け、長年第一線で活動してきたストレイテナーだからこそ作れる、貫禄を感じるロックアルバム。それでいてジャジーなアレンジや打ち込みも取り入れていて、音楽性の幅広さも感じるポップスアルバム。
『Death Game』や『Parody』で久々にホリエラップが聴けることも注目ポイント。
Taylor Swift『evermore』
- アーティスト:Taylor Swift
- 発売日: 2020/12/25
- メディア: CD
前作『folklore』の続編で姉妹的なポジションのアルバムという『evermore』。まさかの1年の間に2枚アルバムを出すというサプライズ。
前作の続きとも感じるようなフォーキーなサウンドだが、前作よりもキャッチーで明るい曲が多い。
似た方向性の曲が多いこともあり全体的に統一感がある。それでいて1曲ごとに聴いてみると、細かな音色やリズムの違いを感じて魅了される。
似ているようで全曲違う。同じような曲ばかりとは言わせないけれどまとまりがあるという、絶妙なバランスが取れている。
HAIMとのコラボレーションも相性がバッチリで良い。
そしてなによりもテイラーのメロディメーカーとしての魅力が最大限に発揮されていると感じる。やはりポップソングを作る天才だ。
PassCode『STRIVE』
- アーティスト:PassCode
- 発売日: 2020/12/23
- メディア: CD
今までのアルバムで最も聴きやすいように感じる。メロディアスでキャッチーな明るい曲が多い。それでいてラウドロックやピコリーモの激しいバンドサウンドであることが面白い。
それは今までの集大成的な音楽かもしれない。重低音響くサウンドで転調を繰り返す複雑な楽曲。今田夢菜のシャウトもキレッキレ。いつもよりもピコピコしたサウンドにも感じる。
そんな今まで積み重ねたグループの個性をさらに磨きクオリティを上げ、さらに多くの人に聴いてもらうためにより開かれた音楽になった感じ。
メロディアスだけど激しくてカッコいい。PassCodeを聴き始める入門盤としてはベストな選択に思うし、ラウドロックを聴き慣れていない人へのラウドロックへの入り口としてもベストなアルバム。
羊文学『POWERS』
- アーティスト:羊文学
- メディア: CD
インディーズ時代と比べると、音色が変わったと思った。良くも悪くも。
以前のようなオルタナティブなサウンドやシューゲイザー的なサウンドは控えめ。邦ロック的なアプローチのサウンドが多い。今までは「わかる人にだけわかる」というようなマニアックな音楽という感じだった。それが開いた表現になってキャッチーさが加わったように思う。
以前と比べるとアップテンポの曲も増えたし、歌が前面に出ている曲も増えた。
かといってセルアウトした音楽になったかというと、そういうわけでもない。今までの魅力もしっかり残したままメジャーで勝負できる音楽を作ったという感じ。玄人ウケする要素と取っ付きやすい要素が絶妙なバランスで両立しているのだ。
それでも『ghost』のようにインディーズ時代を彷彿とさせる尖ったサウンドも鳴らすから侮れない。このアルバムが羊文学が飛躍するきっかけになる予感がする。
Paul McCartney『McCartneyⅢ』
- アーティスト:ポール・マッカートニー
- 発売日: 2020/12/18
- メディア: CD
78歳のめちゃくちゃキャリアのある超有名ベテランアーティストが作ったアルバムとは思えない。
全ての楽器をポール自身が演奏している作品。専門外の楽器も演奏しているので、演奏自体のクオリティは高くないかもしれない。それでも音楽を鳴らすことの喜びや、音楽を作ることを楽しんでいる空気が音から伝わってくるのだ。
ベテランなのに初期衝動を感じるようなロックサウンド。そして楽器や歌声が生々しく感じる音色も心地よい。1曲目のインスト曲『LONG TAILED WINTER BIRD』からしてもアコースティックギターの音が生々しくて、まるでスタジオで鳴らされている音をそのまま聴いているような気持ちになる。
ビートルズを彷彿とさせるような曲も有れば『DEEP DEEP FEELING』のように8分を超える壮大で実験的な楽曲もある。ベテランなのに手癖で作品を作らずに、新しい方向性の音楽を模索して制作している。しかも生々しいサウンドで。
ポールマッカートニーはまだまだ現役どころか、まだまだ進化していると感じるアルバム。
眉村ちあき『日本元気女歌手』
- アーティスト:眉村ちあき
- 発売日: 2020/12/09
- メディア: CD
今年2枚目となる眉村ちあきのアルバム。
本人のキャラクターやシンガーソングトラックメイカーアイドルという肩書きから、イロモノ扱いされがちなアーティストではある。
しかしメロディメーカーとしてはピカイチのセンスを持っているし、ユーモアを音楽に取り入れる方法は個性的で唯一無二。特にメロディメーカーとしての部分に磨きがかかったように思う。
また今までほぼ1人で楽曲制作をしてきた彼女が、コラボレーションという形で、人と一緒に音楽を作る方法を選んだことも興味深い。
Creepy Nutsとコラボレーションした『二ーゼロ二ーゼロ』や玉屋2060%と一緒に制作した『偏差値2ダンス』では、お互いの個性を尊重し合いながら、あ新しい価値観のおんかを作っているような感じ。
眉村ちあきの今までの魅力に磨きがかかったと同時に、新しい魅力も手に入れた作品。
まとめ
・青葉市子『アダンの風』
・嵐『This is 嵐』
・瑛人『すっからかん』
・Cody・Lee(李)『生活のニュース』
・ストレイテナー『Applause』
・Taylor Swift『evermore』
・PassCode『STRIVE』
・羊文学『POWERS』
・Paul McCartney『McCartneyⅢ』
・眉村ちあき『日本元気女歌手』
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