そんなことは知っている
※一部ネタバレあり
フジファブリックは良いバンドだ。
日本のロックが好きな人ならば、そんなことは言われなくても知っている人ばかりだとは思う。
唯一無二の個性があるし、演奏力も高い。楽曲も作り込まれている。
自分もフジファブリックの楽曲は全て聴いてきたし、ライブも何度も観ている。だからフジファブリックの凄さも理解している。
しかし、自分の想像を超えてきた。今までもすごかったが、デビュー15年目にしてさらに進化している。その進化に鳥肌が立った。
それは今のフジファブリックのライブを観ると感じると思う。

フジファブリックは『F』という新しいアルバムをリリースし、アルバムを提げたライブツアーを開始した。
このライブが凄い。観ていて、何度も鳥肌がたった。
今回のツアーはアルバムのリリースツアーだ。今までもアルバムを出すごとにライブツアーは行なっていた。しかし、今回は少しだけ今までのリリースツアーとは違うのだ。
演奏
フジファブリックの演奏能力は高い。鳥肌が立つぐらいに。
複雑な演奏をしているし、全員凄腕でテクニックもある。しかも個性的。他では聴いたことがないような新しいフレーズを弾いたり、聴いたことがないような不思議な音を出すことと多い。
それでも難しい音楽に感じさせず、聴きやすいキャッチーな音楽に昇華する。しかも音源だけでなく、ライブでもそれをしっかりと再現している。
新作の『F』に収録されている『LET'S GET IT ON』では特にそれが顕著に表現されている。CDで完成されていたものが、ライブでさらに進化していた。
少し変わった演奏とメロディでプログレのような不思議な展開もある楽曲。複雑で演奏も難しい楽曲だ。しっかりとした演奏技術がなければライブでは再現できないように思う。
フジファブリックはライブでもしっかり再現できていた。演奏しているメンバーの手元や動きを見ると、かなり複雑なことをやっているとわかる。
ひとりひとりの技術的な部分が凄いだけではなく、バンドとして音を合わせる部分もピッタリでズレない。
これはただ演奏技術があるだけではなく、バンドとしての一体感もあるからできる演奏だ。
ライブでは音源を再現するだけではない。ライブアレンジもある。
『東京』という楽曲ではアウトロのセッションがアレンジされていた。その演奏は音源とは違う魅力もある。ライブに行かなければ聴くことができない。
ドラムの玉田豊夢はサポートメンバー。もともと技術も個性もある素晴らしいドラマーではあるが、去年からサポートする回数が増えたことにより、メンバーとの息もより合うようになったと思う。バンドの一体感をより高める演奏になっていた。
デビュー15年目でベテラン扱いされても良いポジションのバンド。それでもフジファブリックは進化をしている。
そんな演奏を聴かされれ、鳥肌が立った。
セットリスト
セットリストの曲順の流れに鳥肌が立った。
今回のツアーはアルバム『F』のリリースツアー。それと同時にデビュー15年目の年の最初のツアーでもある。
今回のライブは「セットリストをこれまでにリリースした全てのアルバムの収録曲から選んだ」と山内総一郎は話していた。
最新作の魅力を最大限ライブで伝えるだけでなく、これまでの集大成とも言えるセットリスト。最新曲だけでなく過去の楽曲もバランス良く入っている考えられたセットリスト。
最新曲と過去曲の並べ方が工夫されているのだ。
『LIFE』という過去の楽曲と『恋するパスタ』という最新アルバムの収録曲は続けて演奏された。この2曲はピアノの音が印象的なポップな曲。曲のテンポも近い。違うアルバムの曲だが近い雰囲気の曲が並ぶことで、流れるように演奏が耳に入ってくる。
意外性のある曲順もあった。
久々に続けて演奏された『花』と『Drop』はアコースティックの楽曲。丁寧な演奏に聴き入ってしまう。しかし、その次に演奏された曲は『徒然モノクローム』。
余韻を塗り替えるように4人が同時に音を鳴らす。ロックサウンドで不思議なメロディの曲。イントロが鳴った瞬間、空気が変わった。
その曲順の流れに鳥肌が立った。
フジファブリックは多くの楽曲を作ってきた。そして様々なタイプの楽曲を作ってきた。王道のロックやポップスも、カッコいい曲も沁み入るような曲も、個性的で変な曲も。
フジファブリックは様々な音を聴かせてくれる。毎回驚かされるし、ワクワクした感情にさせてくれる。
その都度、鳥肌が立つ。
MC
「志村くんもずっと一緒に連れてきているつもりだし、記念ライブの大阪城ホールにも志村くんと一緒に立つつもり」
真っ直ぐな目で、真剣な表情で語る山内総一郎の言葉に鳥肌が立った。
本気で音楽をやっているという想いや、フジファブリックや志村正彦への特別な想いを改めて感じた。
去年のツアーでは「アドベンチャーと言えば鬼退治じゃないですか?」と謎発言をして客を戦慄させ、鳥肌を立たせた山内総一郎。
2月のライブで「あけましておめでとうございます!」と言って客を混乱させ、鳥肌を立たせた山内総一郎。
この日のライブ中盤で「この15年間で1番面白かったことって何?」と気軽に壮大な問いかけを金澤ダイスケにすることで動揺させ、鳥肌を立たせた山内総一郎。
そんな山内総一郎が真剣な想いを伝えることに感動した。普段はポンコツなMCでも、真剣な想いを語る時は絶対にポンコツにならないんだ。
そんなMCに鳥肌が立った。
グッズ
今回のツアーグッズが下の画像だ。




グッズは鳥だった。
鳥肌を求めている
自分はなぜ音楽を聴くのか。なぜ安くない金額を払ってライブに行くのか。なぜ予定を調整してライブハウスへ行くのか。
それは、好きな音楽によって鳥肌が立つ瞬間を求めているからだ。
鳥肌が立った瞬間は忘れない。
その瞬間は心の底から感動した瞬間がほとんどだからだ。自分にとって大切な思い出にもなるし、アーティストや音楽から力を貰える。それは自分の生活や人生において、とても重要なことだ。
フジファブリックのライブに行く都度、鳥肌が立つ。何度もライブに行っているが、鳥肌が立った瞬間は全て覚えている。
今のフジファブリックもそうだし、志村のいた頃のライブも忘れていない。
もちろん、CDを聴いて鳥肌が立った瞬間も忘れていない。フジファブリックを初めて聴いた時も鳥肌が立った。
だからずっとフジファブリックのファンでいるんだ。
フジファブリックのファンに限らないとは思う。音楽が好きな人は、みんなこの瞬間を求めているから音楽を聴くし、音楽が自分にとって大切なものになっているのだと思う。
フジファブリックに限らず、たくさんのバンドやミュージシャンが鳥肌を立つ音楽を鳴らしてくれている。
ちなみに、山内さんの感動的なMCだけでなく、鳥肌が立ったポンコツMCもずっと忘れないとは思います。
