かわいいだけじゃなかった
「カワイイだけじゃダメなんですか!?」
これがキャッチフレーズの、夢みるアドレセンスというアイドルグループ。
なかなか挑発的なキャッチフレーズだ。
同性から反感食らいそうなキャッチフレーズだけど、意外と女性ファンも多いらしい。
このグループの何が面白くて特徴的なのかと言うと、かわいいだけで許されそうな感じの子を実際集めているのに、それ以外の部分に力をかなり入れているところ。
期待されているんだろうな思ったりする。
MVもきちんと撮ってるように見えるしそれなりにお金もかかってそう。
広告費もそれなりにかけてるんじゃないかなと思う。
個人的には特に力を入れているところは楽曲についてだと思う。
楽曲の提供者が豪華。
実力があるミュージシャン、個性的なバンドマンなど。
意外なところから提供されているし楽曲提供者の選任のセンスが良い。
でも夢アドはそういった有名ミュージシャンや旬のミュージシャンに楽曲提供された際の反応や対応が変わってると思う。
他のアイドルがそういったミュージシャンに楽曲提供された時と反応も対応も違う。
語弊があるかもしれないが、夢アドは贅沢に一流ミュージシャンや人気バンドマンを使ってるなと思う。
そして、「カワイイだけじゃダメなんですか!?」というキャッチコピーをつけているわりには、今のアイドルはかわいいだけでは駄目だということを運営側が十分すぎるほど理解しているのではとも感じる。
OKAMOTO'Sからの楽曲提供
自分が夢アドを知ったきっかけは『舞いジェネ!』という曲だった。
この曲はOKAMOTO'Sのギタリストであるオカモトショウが作詞作曲を担当しており、編曲と演奏にはOKAMOTO'Sのメンバー全員が参加している。
OKAMOTO'Sといえばロックバンドだ。
60年代のロックバンドを彷彿させるようなガレージロック。
演奏も20代のバンドとは思えないほど上手い。
ロックファンからは実力は認められているし、業界関係者からも一目置かれているバンドだ。
ギターとベースとドラムの編成のシンプルながらもかっこいいロックバンド。
そんなバンドが夢アドに提供した『舞いジェネ!』は下の動画だ。
👇画像をクリックで動画になります
ポップなメロディとキラキラした音が特徴のダンスチューンだ。
特にサビのメロディと歌詞はキャッチーで一度聴けば覚えてしまう。
「それそれそれそれ!」という掛け声もアイドルっぽくて良いよね。
・・・・・・・・・・・。
OKAMOTO'Sの要素が薄くないかい?
きっとメロディからはOKAMOTO'Sぽさも少し感じる部分もあるが、演奏にも参加しているはずなのにOKAMOTO'Sぽさはだいぶ抑えられた編曲になっている。
これは語弊があるかもしれないが、OKAMOTO'Sの個性や世間が持つイメージをあえて隠しているように感じる。
メロディメイカーとしての部分だけ必要だから作詞作曲を依頼し、スタジオミュージシャンの代わりOKAMOTO'Sを使っているような感じ。
かなり贅沢なOKAMOTO'Sの使い方だ。
しかも歌詞に「夢みるアドレセンス」とグループ名を登場させるほどOKAMOTO'Sは気を使っている。
志磨遼平にディスコチューンを書かせてしまう
元・毛皮のマリーズの志磨遼平のソロユニットであるドレスコーズもロックンロールバンドだ。
最新作は実験的な作品ではあったが、今の日本では珍しいほどのロックンロールをやっていてカッコいいバンド。
そんな志磨遼平が作詞作曲を担当した『おしえてシュレディンガー』
切ないメロディと歌詞が夢アドの魅力を引き立てている。
編曲は超有名音楽プロデューサーのCHOKKAKU。
彼の編曲によって気持ちよく踊れそうなディスコチューンになっている。
👇画像をクリックで動画になります
・・・・・・・・・・。
ドレスコーズのロックンロールな要素はどこに行った?
ギターの音もほとんど目立たないし、シンセの音が印象的な楽曲になっている。
ロックミュージシャンが作ったようには聴こえないディスコチューンで良質なポップスになっている。
メロディは志磨遼平が書きそうな泣きメロではあるけども。
こちらもOKAMOTO'S同様、あえて志磨遼平の個性のほとんどを隠しているように感じる。
実はキャッチーで泣けるメロディを書く志磨遼平のメロディメーカーとしての部分が欲しかったから、作詞作曲を依頼したのではと思ってしまう。
でも曲全体のイメージとしては踊れるディスコチューンが欲しかったから編曲をCHOKKAKUに依頼したような感じ。
こちらもかなり贅沢な志磨遼平の使い方だ。
しかもOKAMOTO'Sと同じように歌詞に「夢みるアドレセンス」とグループ名を登場させる気の使い方までさせている。
ヤバいTシャツ屋さんのクオリティを上げてしまう
最近人気のアパレルショップ、ヤバTことヤバいTシャツ屋さん。
実はバンドもやっていて夢アドに楽曲を提供している。
歌詞があるあるネタのようで共感してしまうけども音はロックでかっこいいと評判。
ギターとベースとドラムのシンプルな構成で演奏は凝ったとはしていないシンプルさだが、ライブでも盛り上がりそうなノリの良いロックを演奏している。
そしてヤバTが夢アドに提供した曲は『アイドルレース』という曲。
作詞作曲はヤバTのこやまたくやだが、編曲はももクロやベビメタの編曲も何度も担当したことがあるギタリストで音楽プロデューサーのNARASAKI。
👇画像をクリックで動画になります
・・・・・・・・・・。
なんかヤバTよりも編曲のクオリティが高い。
キャッチーなメロディやサビで転調したり中だるみしないように変化していく曲展開はヤバTぽさも感じるが、完成度が高すぎる。
ヤバTはシンプルな演奏だからこそ歌詞の面白さも際立っている部分があるが(一応褒めてる)『アイドルレース』は演奏が凝っている。
ギターやベースやドラムも凝ったテクニックを使っている部分はあるし、シンセサイザーの音も入って曲をさらに盛り立てている。
かっこいい曲ではあるがヤバTのこやまに依頼しなくても良かったんじゃないかと思えるほど。
NARASAKIにBPM早い激しめのロック曲を依頼すれば作ってくれそうな感じ。
でもメロディや曲展開はヤバTぽさも感じる。
ヤバTのキャッチーなメロディや曲の構成については取り入れたかったということかもしれない。
これも贅沢なヤバTの使い方だ。
ちなみに『アイドルレース』も歌詞に「夢みるアドレセンス」とグループ名を登場させる気の使い方をしている。
グループ名を歌詞に入れるように発注されてるのだろうか?
KEYTALKも提供している
今の日本の若手バンドで女性人気が高い大人気のバンドと言えばKEYTALKじゃないかと思う。
キャッチーな曲調とツインボーカルが印象的なバンド。
代表曲はMONSTER DANCE。
聴いていて楽しくなるようなノリの良さ。
意外と演奏も上手いんですよね。
ギターリフも個性的。
そんなKEYTALKが提供している曲が『ファンタスティックパレード』
👇画像をクリックで動画になります
・・・・・・・・・・。
これはKEYTALKだ。
そのままモンスターダンス踊れそうだね。
KEYTALKはここまで紹介した他のバンドと違って「夢みるアドレセンス」というグループ名を歌詞に登場させていない。
気が利かない。
他にも贅沢に使われるバンドマン
他にも川谷絵音や元シンバルズの矢野博康や真心ブラザーズなど多くの著名バンドマンが夢アドに楽曲提供をしている。
そして、それらはほとんど彼らのイメージや個性とは違うイメージの楽曲に仕上がっている。
川谷絵音が提供した『大人やらせてよ』は編曲は富田ラボが行っているため、ゲスの極み乙女ともindigo la Endとも違う雰囲気になっている。
真心ブラザーズが提供した『サマーヌード・アドレセンス』は真心ブラザーズの代表曲であるサマーヌードをサンプリングし歌詞も再構築して新しい曲を作った実験作。
編曲はクラムボンのミトが行っているという豪華さ。
他人への提供曲で実験的でありながらシングルにするようなキャッチーなポップスを作ったのだ。
このように夢アドの曲は”あえて”楽曲提供者のイメージや個性とは違う部分を際立たせてるような作品に仕上げているのだ。
夢みるアドレセンスの楽曲の面白さとは
夢アドはシングル曲は特に有名バンドマンや実力派ミュージシャンが提供している。
それもただ話題だったり人気なだけではなく、しっかりと個性や実力があるミュージシャンだ。
にも関わらず楽曲提供者の世間のイメージや個性をあえてフィーチャーしない作品に仕上げていることは、夢アドにとっても楽曲提供者にとってもプラスになることではと思う。
歌詞に夢アドのグループ名を登場させたりと、楽曲提供者は普段の自分の作品を作るときとは違う作り方をしているのではと思う。
自分が演奏したり歌うための作品ではなく、夢アドの魅力を引き立てることを重視して作品を提供しているように感じる。
これは楽曲提供する際には夢アドに限ることではないとは思うが、夢アドは他のアイドルグループと比べると特にその傾向が強いのかなとは思う。
しかし、それによって楽曲提供者の新しい個性が産まれたり、新しい魅力が発見できるのではないだろうか。
OKAMOTO'Sのオカモトショウがこんなにキラキラしていてキャッチーなポップスを書くとは気づかなかったファンもいるかもしれない。
志磨遼平の切ないメロディが女性アイドルとこれほど相性が良く、ロック以外の曲にも合うメロディを書ける人だと知った人もいるだろう。
なにかとネタバンド扱いされるヤバTも曲はかっこいいのだと気づいた人もいると思う。
「KEYTALKは他人に提供してもKEYTALKなんだな」と引き出しは広くないかもしれないが、他にはない個性を持っているのだと改めて実感した人も多いと思う。
そして夢アドに楽曲提供をしたからこそ、個性的なバンドマンと実力のある編曲家の組み合わさった曲を聴くことができたはずだ。
これはバンドマンが自分のバンドだけで活動していたら実現しなかったことだと思う。
夢みるアドレセンスのバンドマンとの関わり方は贅沢な関わり方かもしれない。
しかし、それによって夢アドのメンバーも楽曲提供したバンドマンも編曲者もみんながプラスになるような、意外な一面を知れる贅沢な作品が作られているのではないだろうか。
というわけで夢アドに関わらず、他の女性アイドルも他の男性アイドルもバンドマンやミュージシャンを贅沢に使ってみてはどうかな?
