WindowsとAIの融合が一段と進み、その力を最大限引き出すCopilot+ PCもより一層魅力を増しています。2026年3月2日、Windowsと最新AI技術に関する経営/経営企画/情報システム担当者向け展示会「Windows AI DAY」が東京国際フォーラムで開催。会場はメインステージ、サブステージ、各PCメーカーの展示ブースで構成され、どのエリアも多くの来場者で賑わいました。
※ 製品の情報や価格は2025年3月9日時点の情報となります。
- Windowsの40年はテクノロジー進化の歴史
- 生成AIからAIエージェントへ、そしてさらなる未来へ
- Copilot+ PCとAIが融合した最新Windowsの機能をデモ披露
- サブステージセッションと展示ブースでMouseProなどを紹介
- Windows AI Dayに展示されていた製品
Windowsの40年はテクノロジー進化の歴史
オープニングに登場したのは、日本マイクロソフト社長の津坂美樹氏です。津坂氏はまず、マイクロソフトが1985年にWindows 1.0を世界へ送り出してから40年を迎えたことを紹介します。「初めてパソコンを使ったときを覚えていますか? 私は前職でスプレッドシートを初めて使ったとき、ものすごく興奮したことを覚えています」と話し、この40年で国内法人の91%がWindowsを使うようになり、その割合はグローバルと比べても高いとして、日本のユーザーに対し感謝の意を表しました。
続いて、「Windowsの40年の歴史はまさしくテクノロジー業界の進化の歴史でもあります」と語る津坂氏。1985年にWindowsへGUIが搭載され、10年後の1995年にはInternet Explorerで世界中のコンピューターがつながり、さらに2008年にクラウドが登場して場所を構わず利用できるようになりました。
「そして2023年にマイクロソフトはMicrosoft 365 Copilot(以下、Copilot)を発表し、翌2024年にはMicrosoft Copilot+ PCも出しました。これによりクラウドからエッジ、エッジからクラウドとどこへでもAIが使えるようになりました」(津坂氏)
こうしてテクノロジーの歴史を時系列でたどった津坂氏は続けて、AIでビジネスも社会も変わる中、最大の懸念点はやはりセキュリティだと指摘します。その点、マイクロソフトはセキュリティを至上命題とし、設計としての安全性、初期設定での安全性、安全な運用の3つの観点から、あらゆる製品にセキュリティを組み込んでいると強調しました。
最後に津坂氏は「Windowsはこれからも最新テクノロジーの窓口であり続けたいと思います」と力強く表明し、ステージは続く基調講演へと移りました。
生成AIからAIエージェントへ、そしてさらなる未来へ
最初の基調講演として、Microsoft CorporationのGabe Gravning氏が登壇し、Windowsの製品戦略について説明を行いました。
Gravning氏はまず、ちょうど1年前のこのステージでパートナー企業と共にCopilot+ PCを発表し、多大な反響を得たことを回顧します。そして「Windowsを“AIのためのキャンバス”(Canvas for AI)にする取り組みについて紹介します」と語り、テーマとして「AIの進化と『エージェント』の導入:Microsoft 365(以下、M365)とWindowsのさらなる深化」「Copilot+ PCの革新:Windows史上最もパワフルなバージョン」「セキュリティの強化:量子コンピューター時代を見据えた対策」「開発者エコシステム:Microsoft Foundry on Windowsによるイノベーション」の4つを提示しました。
まずAIの進化とエージェントに関しては、AIがかつてないスピードで進化する中、企業は生成AIを活用するフェーズ1の段階から、人間が主体となりAIエージェントを活用するフェーズ2に進み始めていると指摘。
さらにその先のフェーズ3として「複数のエージェントがチームとして連携し、ビジネスプロセス全体を自動化する未来がやってきます。この道のりは直線的には進まないかもしれませんが、WindowsはAIエージェントがアプリのように振る舞い、アプリもエージェントとしての能力を備えるようになります」という将来展望を提起し、「Windowsはこの新しいフロンティアにおいて優位性を得るため、M365と統合した新たなアーキテクチャを構築しました」と説明しました。
ここで示されたのは、AIエージェントが安全に作業できるコンテナのような専用ワークスペースと、AIとデータを接続するプロトコルであるMCP(Model Context Protocol)を利用し、エージェントの機能やファイル操作等の柔軟性を高める「MCP on Windows」、そしてWindowsのタスクバーにCopilotを統合してファイル検索などをより直感的かつ迅速に行えるようにする「Ask Copilot(Copilotに質問)」などです。
加えて、MetaのAIエージェント「Manus AI」でWebサイトを作るデモや、富士フイルムビジネスイノベーションとの協業でCopilotを活用したコンビニプリント支援機能の開発に着手したことを紹介。さらに、Copilot+ PCで利用可能な機能として、画面上の内容をAIが理解し最適なアクションを提案する「Click-to-Do(クリックして実行)」のデモも実施しました。
続いてGravning氏は、セキュリティ機能の解説に移ります。多数のセキュリティ機能の中から、将来の量子コンピューターによる解読を防ぐ先見的対策として「耐量子コンピューター暗号(PQC)」をサポートしたことなどを紹介。さらには開発者向けプラットフォーム「Microsoft Foundry on Windows」についても説明しました。
Copilot+ PCとAIが融合した最新Windowsの機能をデモ披露
2つ目の基調講演として、日本マイクロソフト シニアテクニカルアーキテクトの鈴木敦史氏がステージに上がり、Copilot+ PCで利用できるAI関連機能についてのデモを行いました。
鈴木氏は最初に、以前と今を比べてイメージしてほしいと呼びかけます。
「これまで私たちはコンピューターを使うために、コマンドやプログラムなど様々な専門知識を学んできました。そこにGUIが登場し、アイコンのクリックやメニュー選択で操作ができるようになりました。それでもまだ私たちが操作方法を覚えるという形は変わらず、ExcelやWordの使い方を勉強した方も多いと思います。
しかしここ数年、生成AIが出てきたことで、コンピューターが私たちの普段使う言葉や動きを理解できるようになり、あたかもコンピューター側が私たちに寄ってきてくれる、そんな時代になりました。生成AIの進化は、AIを専門知識を持った人だけのものではなく、より多くの人が使いこなせる方向に後押ししています」(鈴木氏)
鈴木氏自身も、プレゼンテーションに際して自分の考えをAIに話しかけ、思考を整理してもらったり、自分では出てこないアイデアを出してもらったりしているといいます。また、アプリケーションを開発するときも、アプリの目的やどのようなアプリを作りたいかをAIに話しかけ、要件定義してもらううえに、最近はその要件定義からコードも書いてもらっているとのことです。
「これまでの生成AIの多くは、クラウド上の大規模言語モデル(LLM)を利用しています。膨大なコンピューティングリソースとデータを活用できるのがメリットですが、クラウドであるためネットワーク接続が必須で、セキュリティの問題も考える必要があります。
一方、デバイス側に搭載された小規模言語モデル(SLM)なら、ネットワーク状態に依存せず、すぐその場でAIを活用することが可能になります。このように、“クラウドのAI”と“デバイスのAI”ではそれぞれ役割が異なるので、どちらが上とかどちらかのみを使おうといったものではなく、それぞれの得意分野を活かし、連携して活用していくことでさらなる価値を生み出せます」(鈴木氏)
とはいえ、クラウドとデバイスの双方でAIをフル活用するには、高性能なGPUを搭載した、高価で重く、バッテリーの持ちもよくないPCを使わなければならないのではないか……という懸念が出てくるだろうと鈴木氏は指摘。 その懸念点を払拭する方法として「この流れの中でマイクロソフトが各メーカーと共に提唱しているのが、Copilot+ PCです」と説明しました。
ポイントは、AI処理をクラウドのみに頼らず、手元のPCでも役割を分担して、快適に動かせるよう設計されているところにあります。デバイス側にAI処理を最適化するNPUを内蔵し、必要なセキュリティ機能も搭載しています」とCopilot+ PCの優位性を紹介しました。
続いて鈴木氏は、Copilot+ PCで利用できるWindowsのAI機能に話を進めました。ビジネスシーンで活用しやすい機能の中から、まずは自然言語によりファイルを検索する「Ask Copilot」のセマンティック検索を、デモで実演しながら紹介しました。従来のWindowsの機能はファイル名でインデックスを作成して検索を行う仕組みですが、新たな検索機能は自然言語や画像などからでもファイル、メール、Windows設定画面などを探し出せます。
また、過去に表示した画面上の情報をたどりやすくする「Recall」、Gravning氏の講演で登場した「Click-to-Do」、高度な音声認識と自然言語処理により話し言葉で対話できる「Copilot Voice」や「Copilot Vision」についても、手軽に実行できるところをデモで披露していきました。
面白いのは、AIを検索や資料作り、あるいはいわゆる壁打ちの相手としてのみ扱うのではなく、講演中にCopilotと実際に掛け合いをしながら進める場面もあったことです。さらにデモの一環として鈴木氏は、Copilotに対してパートナー各社のCopilot+ PCを紹介するよう依頼しました。
「これは事前にCopilotに何か入力しておいたり、あるいはレコーディングしたりしたものではありません」と鈴木氏が説明する通り、その場でAI自身が即答していく企画です。マウスコンピューターの「MousePro G4-I7U01BK-F」についてAIは、「約933gと非常に軽量。MIL規格準拠の堅牢性も持っています。さらにBTOでメモリやバッテリー容量を選べるのが特徴です。このPCは“牧羊犬”に例えられています。堅牢性と長時間バッテリー、最大5年保証など、信頼できるパートナーとして支えてくれる存在だからです」と紹介しました。
サブステージセッションと展示ブースでMouseProなどを紹介
サブステージでは、Copilot+ PCをリリースするパートナー各社のミニセッションが順次開かれました。マウスコンピューターのセッションでは、登壇した広報担当が、法人向けブランド「MousePro」は2026年2月でブランド創立15周年を迎えたことと、15周年記念フェアを実施していることを紹介します。15周年の節目として製品の強化だけでなくサポートも強化しており、2月から法人専用窓口を新設するなど、新サービス導入にも常に取り組んでいると説明しました。
続いて「MousePro G4」の解説に移ります。「長時間バッテリー」と「選べるカスタマイズ」の2点を挙げ、「動画再生で約13.5時間、アイドル状態では約23.5時間もバッテリーのみで動き続けることができます。さらに、通常のモデルと比較してアイドル時に約30時間まで動作可能なバッテリーも選べます。用途に合わせてカスタマイズできる点も大きなポイントで、作業速度に直結するメインメモリーは16GBと32GBから選択できます」と強みを紹介。加えて、LTE通信モジュールをカスタマイズでき、外出・出張時もWi-Fiに頼らず安心して業務を行えるとアピールしました。
安全性の点では、約933gという軽さと米国防総省のMIL規格に準拠した堅牢性、及び離席した場合などに画面を自動ロックし情報漏洩を防ぐ機能も紹介。またサポートについては、国内拠点での自社サポート、72時間以内の修理対応、24時間365日問い合わせ可能な体制、そして3年間の無償保証及び最大5年までの延長保証についても解説し、セッションを締めくくりました。
マウスコンピューターのブースでは、「MousePro G4」2機種と10周年を迎えた「DAIV」シリーズ1機種が展示され、興味を持って足を止めた来場者が、その特徴や強みについて熱心に質問するシーンも見られました。
Windows AI Dayに展示されていた製品
1.「MousePro G4-I5U01BK-E(Copilot+ PC)」
| OS | Windows 11 Pro 64ビット ( PKIDラベル貼付対応 ) |
| CPU | インテル® Core™ Ultra 5 プロセッサー 226V |
| グラフィックス | インテル® Arc™ グラフィックス 130V |
| メモリ標準容量 | 16GB (CPU内蔵16GB / デュアルチャネル) |
| M.2 SSD | 500GB (NVMe Gen4×4) |
| パネル | 14型 液晶パネル (ノングレア) |
| 通常価格 (税込) |
219,780円 |
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MousePro G4-I5U01BK-E(Copilot+ PC)
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2.「MousePro G4-I7U01BK-F(Copilot+ PC)」
| OS | Windows 11 Pro 64ビット ( PKIDラベル貼付対応 ) |
| CPU | インテル® Core™ Ultra 7 プロセッサー 355 |
| グラフィックス | インテル® グラフィックス |
| メモリ標準容量 | 16GB (オンボード16GB) |
| M.2 SSD | 500GB (NVMe Gen4×4) |
| パネル | 14型 広視野角液晶パネル (ノングレア / 60Hz対応 / アスペクト比16:10) |
| 通常価格 (税込) |
256,080円 |
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MousePro G4-I7U01BK-F(Copilot+ PC)
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3.「DAIV S5-A7G60SR-A(Copilot+ PC)」
| OS | Windows 11 Home 64ビット |
| CPU | AMD Ryzen™ AI 7 350 プロセッサ |
| グラフィックス | NVIDIA® GeForce RTX™ 5060 Laptop GPU |
| メモリ標準容量 | 32GB (16GB×2 / デュアルチャネル) |
| M.2 SSD | 1TB (NVMe Gen4×4) |
| パネル | 15.3型 液晶パネル (ノングレア / 180Hz対応 / アスペクト比16:10) |
| 通常価格 (税込) |
379,800円 |
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DAIV S5-A7G60SR-A(Copilot+ PC)
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