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Copilotとは? MicrosoftのAIを「個人向け」「法人向け」で整理してわかりやすく解説

Microsoft Copilot(コパイロット)の活用法:基本知識や効果的な使い方と事例

 AIを日常的に使う人が急速に増えています。なかでもよく見聞きするのはChatGPTやGeminiですが、Microsoftが展開する「Copilot」に触れる機会も増えてきました。Windowsで何気なく起動したり、WordやExcelを使っていて見かけたり、あるいは会社で導入していたりする人もいるでしょう。

 ただ、いざ「Copilotとは何か」を理解しようとすると、少しややこしいのも事実です。というのも、Copilotという言葉は単一の製品名というより、複数の製品やAI体験を含むブランド名として使われているからです。個人向けのCopilotもあれば、会社で使うCopilotもあり、さらに開発者向けのGitHub Copilotや、AI機能に対応したPCカテゴリであるCopilot+ PCまで存在します。

 そこでこの記事では、Copilotをまず「個人向け」と「法人・教育向け」に分けたうえで、それぞれ何ができるのか、他のAIとどう違うのかについて解説します。

※ 監修者:大西可奈子
※ この記事に記載されている内容・情報は2026年3月27日時点の情報となります。

 

Copilotは一つの製品・サービスのことではない

 Copilotを理解するときに最初に押さえたいのは、これが単独の一製品ではないという点です。Microsoftは現在、個人向けの対話型AIとしての「Microsoft Copilot」、仕事や教育の現場で使う「Microsoft 365 Copilot Chat」、さらに組織データや業務アプリとより深く連携する「Microsoft 365 Copilot」などを展開しています。

 このため、「Copilotで何ができるのか」とひとまとめに語ると、話がややこしくなります。WebやWindows上で使う対話型AIの話をしているのか、WordやExcelの中で動くAI機能の話をしているのか、あるいは社内のメールやTeamsと連携する業務用AIの話をしているのかで、内容は大きく変わるからです。

区分 主な名称 誰向けか 主な利用場所 できることのイメージ
個人向けの対話AI Microsoft Copilot 個人ユーザー Web、アプリ、Edge、モバイルなど 質問、要約、文章作成、画像生成など
個人向けのアプリ内AI Microsoft 365のCopilot機能 Microsoft 365個人プラン利用者 Word、Excel、PowerPoint、Outlook、OneNote など アプリ内で文書作成、要約、整理、たたき台作成
法人・教育向けの業務AI Microsoft 365 Copilot Chat / Microsoft 365 Copilot 企業・学校の利用者 Microsoft 365 Copilotアプリ、各業務アプリ 業務向けチャット、文書作成支援、組織データ活用、業務アプリ連携
別カテゴリ Copilot+ PC / GitHub Copilot パソコン利用者 / 開発者 Windows PC / 開発環境 AI対応PCの区分、またはコード作成支援

個人向けMicrosoft Copilotは、汎用的な対話型AI

 まず、個人向けのCopilot製品から解説します。

 一般的に多くの人が「生成AI」と聞いてイメージするものに近いのが「Microsoft Copilot」です。これはWeb、Windows、Edge、モバイルなどで使える、汎用の対話型AIと考えるとわかりやすいでしょう。質問に答えてもらう、文章のたたき台を作る、要約する、比較する、画像を生成するといった使い方が基本です。

 一方で、個人向けには、Microsoft 365の個人プランで利用できるアプリ内Copilot機能もあります。

プラン 月額 利用人数 ストレージ Officeアプリ Copilot 向いている人
Microsoft 365 Personal ¥2,130 1人 1TB あり あり 1人でしっかり使いたい人
Microsoft 365 Family ¥2,740 1~6人 最大6TB あり あり 家族や複数人で使いたい人
Microsoft 365 Premium ¥3,200 1~6人相当 最大6TB あり あり(より拡充) AI機能をより重視したい人

※上記表の内容・情報は2026年3月27日時点の情報となります。
※実際の料金・内容はこちらよりご確認ください。

Microsoft 365の個人プランでは、Officeアプリ内でもCopilot機能が使える

 少しややこしいのですが、Microsoft 365の個人プランで使えるCopilot機能について、「WebやWindowsで使えるのと同じMicrosoft CopilotがそのままWordやExcelの中に入っている」というのは、やや語弊があります。

 正確には、Microsoft 365の個人向けプランを契約していると、Copilot搭載のWord、Excel、PowerPoint、Outlookなどのアプリ機能が使える、ということです。

 たとえばWordであれば、文章の下書きを作る、長文を要約する、言い回しを整えるといったサポートが受けられます。PowerPointでは、メモや文章をもとにプレゼンのたたき台を作ることができます。Excelではデータの読み取りや整理の補助、Outlookではメールの下書きや長いスレッドの要約が可能です。

 一方で、Windowsの画面やEdgeのページを見ながら使用する「Copilot Vision」のように、個人向けMicrosoft Copilotに固有の機能もあり、WordやExcel内のCopilotとは使える機能の範囲が異なります。

法人・教育向けの入口となるのはMicrosoft 365 Copilot Chat

 一方、法人・教育向けのCopilotで入口となるのが、「Microsoft 365 Copilot Chat」です。これは職場や学校のアカウントで使う、セキュリティと管理を前提にした業務向けの対話型AIです。対象となる Microsoft 365 サブスクリプションや一部の Office 365 プランがあれば、追加料金なしで基本的なチャット機能を利用できます。

 見た目や使い方、立ち位置的には、個人向けの対話型AI「Microsoft Copilot」とかなり近い部分があります。質問に答える、文章を整える、アイデアを出す、要点を整理するといった基本的な利用法は共通しています。ただし、Microsoft 365 Copilot Chatは個人向けではなく、あくまでも職場や学校のアカウントで使うことを前提に、データ保護やIT管理を重視している点が異なります。

 ここで誤解しやすいのは、Microsoft 365 Copilot Chatがそのまま「社内のあらゆるデータを自動で横断してくれるAI」ではないという点です。基本はWebベースの安全な業務チャットであり、メール、会議、ファイル、チャット全体を横断して使えるわけではありません。

Microsoft 365 Copilotは、業務アプリと組織データまで含む本格版

 法人向けで、Microsoft 365 Copilot Chatの上位にあるのが「Microsoft 365 Copilot」です。これはMicrosoft 365 Copilot Chatの機能に加え、組織のメール、チャット、会議、ファイルといった業務データを踏まえたチャットが可能な本格版です。さらに、Word、Excel、PowerPoint、Outlook、Teamsなどのアプリ内支援にも対応しています。

 たとえばOutlookでは、長いメールのやり取りを要約したり、返信文のたたき台を作ったりすることができます。Teamsでは会議内容の整理や要点抽出に対応しており、WordやPowerPoint、Excelでも、それぞれのアプリに応じたサポート機能を備えています。

 つまり、Microsoft 365 Copilotは、個人向けMicrosoft 365のアプリ内Copilot機能と似た役割を持ちつつ、組織データとの連携や業務コラボレーションツールとの統合といった法人向けならではの機能が搭載されているといえます。

 これらを踏まえると、法人・教育向けの世界は、まず安全な対話型AIとしてのMicrosoft 365 Copilot Chatがあり、その上に組織データ連携や業務アプリ統合まで含むMicrosoft 365 Copilotがある、と理解するとわかりやすいでしょう。

ChatGPTやGeminiとの違いは、Microsoftサービスとの連携とマルチAIモデルであること

 一見すると、Microsoft Copilotとその他の生成AIはよく似た存在に見えるかもしれません。実際、個人向けMicrosoft Copilotは、質問に答える、文章を整える、考えを広げるといった用途ではChatGPTやGeminiにかなり近い存在です。

 一方で、ここまでにも説明したように、Microsoftのサービスやアプリと強力に連携できる点は、Copilotの大きな特徴です。単独のAIチャットとして使うだけでなく、実際の作業や業務と結びついてユーザーを支えてくれる点が強みなのです。

 さらに、Copilotは採用しているAIモデルの面でも変化が続いています。現時点の公式情報では、Microsoft 365 Copilot ChatやMicrosoft 365 CopilotはGPT-5系のモデルを基盤としています。さらに、Microsoftは2026年3月の「Microsoft 365 Copilot Wave 3」で、Anthropicの技術を取り込んだマルチモデルの方向性も打ち出しました。

 もっとも、実際にCopilotを使ううえでは、モデル名そのものより、どこで使うのか、何のサービスやアプリと連携できるのかを押さえる方が重要です。

 

 

 

 

Copilot+ PCやGitHub Copilotは対話型AIとは別物

 なお、Copilotという名を冠した製品やサービスには、このほかにも「Copilot+ PC」や「GitHub Copilot」があります。ただし、これらは本稿で整理してきた個人向け・法人向けの対話型AIとは少し文脈が異なります。

 Copilot+ PCは、Copilotというソフトそのものではなく、AI機能に強いWindows PCのカテゴリです。Copilotを使うためにこのカテゴリのPCが必須なわけではありませんが、RecallやClick to Doなど、NPU(AI処理用プロセッサ)を活用したオンデバイスAI体験に対応するPCとして位置づけられています。

 GitHub Copilotは、WordやOutlookではなく、VS CodeやGitHub上でコードを書く開発者向けAIです。文章や会議ではなく、コード補完やレビュー、バグ修正の支援が中心になります。

個人向けと法人向けに分けて考えるとCopilotを理解しやすくなる

 Copilotがわかりにくく感じられるのは、1つの名前の下に複数のサービスや体験が含まれているためです。そこで、まずは「個人向け」と「法人・教育向け」に分けて考えると、かなりわかりやすくなります。

 個人向けでは、Microsoft Copilotという対話型AIがあり、Microsoft 365の個人プランを契約していれば、WordやExcel、PowerPoint、OutlookでもCopilot機能が使えます。

 法人・教育向けでは、まず安全な業務チャットとしてのMicrosoft 365 Copilot Chatがあり、その上位に、組織データ連携や業務アプリ統合まで含むMicrosoft 365 Copilotがあるという構造です。

 誰向けのCopilotなのか、どこで使うCopilotなのかを見分けることで、Copilotの全体像を理解しやすくなるでしょう。

 

 

 

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