
今回は、1990年代の84式陸上自衛隊航空服(パイロットスーツ、フライトスーツ)を分析します。
以前分析した陸上自衛隊61式夏季用航空服(上衣)の迷彩改良版ですね。
でも今回は上下セットになります!
実際に隊員さんが使用していた中古品ですが程度は良好ですよ!
目次
スポンサーリンク
スポンサーリンク
1 陸上自衛隊84式迷彩航空服(1型迷彩・夏用・パイロットスーツ・フライトスーツ)とは?


いつの時代にもパイロットはエリートで、特別な装備を与えられる場合が多いですね。
ただし大戦中から朝鮮戦争期においては、見るからにパイロット用という装備が多かったです。
(当然ですが…。)
でも撃墜された軍用機のパイロットも、地上での逃走や戦闘に巻き込まれる場合が多々ありましたよ。
特にベトナム戦争ではヘリコプターの急速な発達にともない、攻撃・偵察・救難と多用されるようになると、必然的に撃墜されることも多かったですね。
そのため官給品のOGやセージグリーンのパイロットスーツでは、すぐに発見される恐れがあったことから、ベトナム戦争中のアメリカ軍パイロットは私費で迷彩パイロットスーツを購入したりしていましたよ!
その戦訓?を取り入れたのか、陸上自衛隊も迷彩生地製のパイロットスーツを開発・支給しました。
今回のモデルは、1984年に採用された「84式」航空服(パイロットスーツ)で、難燃繊維製の1型迷彩生地が用いられているのが特徴です。
前作の61式からは、いくつか変更点もありましたよ!
さてさて、それはどんな航空服なのでしょうか?
今回は、陸上自衛隊装備マニアのみならず、世界のパイロット装備コレクターのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
上衣
前面

背面

前面裏側
61式にあった左胸内ポケットは廃止されていますね。

背面裏側

襟周りレイアウト

襟はチンストラップで立てることができます。

襟裏にはチンストラップあり。

チンストラップは折り畳んで真ヒックテープで固定されています。
工夫されていますね。

前合わせはジッパーのみ。
ストームフラップ(ウインドシールド)があります。
61式にあったフラップ関連のボタンは廃止されていますね。

ストームフラップ(ウインドシールド)は数本の縦ステッチあり。
古いMA-1に似ていますね。

背面ヨーク部のライニングには不鮮明ですがサイズスタンプあり。

タグ
1991年度契約品です。

エポレットは僅かにテーパーのついたクサビ型。
ボタンで開閉。

胸ポケット
ジッパーで開閉。
ちゃんと胸ポケット内も迷彩記事ですね。


フロントのジッパー
高性能の「YKK」製。

胸ポケットのジッパー
こちらも「YKK」。

裾は迷彩服1型のようにシャツタイプ。

袖
強いテーパー付き。


袖口はマジックテープで開閉・調整。


袖ポケット

袖の補強生地
やはり裏側に縫い付けられていますね。

脇の通気孔
じつは…

裏側に防寒対策のフラップあり。
これは珍しいですね!


エポレットのボタン
迷彩服1型の袖ボタンと同じもの。

下衣
前面
裾はかなりのテーパー付き。

背面

前面裏側
背面の生地が前面まで回り込んでいるのが面白いですね。

背面裏側

前合わせはジッパーとボタンです。

ウエスト内側のサイズスタンプ
こちらも不鮮明ですね。

タグ
上衣と同じものですが品名がズボンになってますね。

左膝のクリップ
航空自衛隊のクリップと同じものですね。

膝のクリップには力布付きで縫い付けられています。

右側面レイアウト
ヒップポケットはありません。

腰スラントポケット

右ふくらはぎポケット
ジッパーで開閉。
こちら側にはペンポケット付。


足首のジッパー
かなり大きく開きます。


左ふくらはぎポケット
こちらもジッパーで開閉。

膝の補強生地は、裏側に縫い付けられています。
(少々解れています。)

股間の裏側はちゃんと補強されていますよ。

おまけ
専用のベルト
航空服と同じ生地で作られています。


バックルは専用の金属製
閉じた状態
機内火災によるバックルの溶解を防ぐための金属製ですね。

開けた状態
プレス加工で8個の小さな歯があります。

開けた状態裏側

端末
表側

端末
裏側
生地は裏側に回り込んで縫い付けられています。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
3 その特徴とは?
迷彩は、いわゆる熊笹迷彩(1型迷彩)で、ライトグレイグリーン(明灰緑色)の生地に、レッドブラウン、グリーン、ブラックに近いマホガニーブラウンを用いて、葉や雲のようなパターンを描いています。
迷彩パターン自体は官給品量産タイプですね。
生地はウールと難燃繊維の混紡で、通常の戦闘服(作業服)とは肌触りが大きく違っていますよ。
(コットン/ビニロンではないので、迷彩色調も僅かに違っています。)
迷彩色調及び生地質比較
以下、
左:今回のモデル
右:一般的な1型迷彩服

ベースのライトグレイグリーン、グリーンそしてレッドブラウンの色調が少々違っていますね。
(よく見るとパターンも僅かに違っています。)
生地質(織り方)としては…

今回のモデルは一般的なツイルとは違った織り方ですね。
デザインは、アメリカ軍がベトナム戦争中に開発した難燃ヘルクルーユニフォームを参考にしたという説がありますが、少々疑問もありますね。
(これとは別に、65式作業服+他自衛隊のパイロットスーツ説というのもあります。)
デザイン比較
上衣
今回のモデル

アメリカ軍ヘルクルーシャツ

下衣
今回のモデル

アメリカ軍ヘリクルートラウザーズ

比較してみと、上衣はともかく、下衣のデザインはアメリカ軍ヘルクルートラウザーズとは全く違っているのがわかりますね。
構成は、上衣がエポレット付き、胸ポケット×2、袖ポケットで、裾が65式作業服と同じ裁断です。
面白いのは61式夏季用航空服上衣にあった内ポケットが省略されているところですね。
一方、下衣は腰スラントポケット×2、ふくらはぎポケット×2でとてもシンプル。
裾はジッパーで開放できるところなどは、やはり他自衛隊のパイロットスーツが原型なのでしょうか?
全体的な縫製は、丁寧かつ正確で上質な仕立てですが、現時点では経年変化にともなう解れがあります。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1991年
製造場所 日本
契約会社 日本
製造会社 〃
材 質 ウール
難燃繊維
表記サイズ 2
(日本人のM〜L)
各部のサイズ(平置)
上衣
肩幅 約41cm
身幅 約54cm
着丈 約76cm
袖丈 約56cm
下衣
ウエスト 約43cm
着丈 約104cm
股上 約33cm
股下 約74cm
裾幅 約18cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 関東のイベント
入手難易度 4(極めて困難)
スポンサーリンク
![]()
【ふるさと納税】防衛省陸上自衛隊規格 戦闘飯ごう2型 アウトドアで炊く・焼く・蒸す・煮るができる便利調理器具【1417185】
スポンサーリンク
5 まとめ
前回の61式航空服では、下衣がなくて中途半端な分析で終始しましたが、今回は上下セットのなので、より陸上自衛隊パイロットスーツの全容に迫ることができました。
デザインに関しては、
- 上衣のエポレット及び裾
- 下衣の左足クリップ及び足首のジッパー
をみると、アメリカ軍ヘリクルーユニフォームを参考…というよりも、やはり65式作業服+他自衛隊パイロットスーツ説がより真実味がありそうですね。
(特に膝を曲げると使用しずらい膝ポケットを省略しているのは画期的だと言えます。)
それはともかく、すでに廃止されている1型迷彩の、それも空挺隊員よりはるかに少ないパイロット(空中勤務員を含む)スーツですので、とても希少です。
(2型迷彩版は今後も入手できる可能性が高い?…と思われますが。)
これからも入手は極めて困難でしょう。
それでも一定数製造された量産品であり、廃止された当時の官給品取り扱いは、現在に比べるとはるかに緩かったことを考えると、今後入手できるチャンスはありそうですね。
探しているあなたは、オークションやイベントを覗いてみましょう!
私は、前作61式航空服のフルセット入手を狙ってみたいと思います。
今回は、超希少な陸上自衛隊84式迷彩航空服(パイロットスーツ)を分析しました。
いやー自衛隊装備品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20260107更新)
スポンサーリンク
スポンサーリンク
参考:他の陸上自衛隊航空服(パイロットスーツ)の官給品に関する記事はこちらです。⬇︎
陸上自衛隊パイロットスーツのPX品に関する記事はこちらです。⬇︎
他の自衛隊装備品に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍のパイロットスーツに関する記事はこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
スポンサーリンク
![]()
【ふるさと納税】陸上自衛隊 海田市駐屯地セットA【1474648】
![]()
【ふるさと納税】陸上自衛隊 海田市駐屯地セットB-1(OD)【1473347】
![]()
【ふるさと納税】 【自衛隊装備品モデル】(衛生隊員用)メディバッグ 「MIシリーズ」Made in MIZUSAWA&ISAWA 鞄 ミリタリー [AP001]
![]()
【ふるさと納税】 【自衛隊装備品モデル】(偵察オートバイ隊員用)マップケース 「MIシリーズ」Made in MIZUSAWA&ISAWA 鞄 ミリタリー [AP004]
![]()
【ふるさと納税】D20-06 陸上自衛隊規格 戦闘シャベル ~ソロキャンプで活躍するスコップ~
スポンサーリンク
