
今回は、1980年代の旧ソ連軍の戦車兵用迷彩服を分析します。
「ブタン」と呼ばれる有名な迷彩ですね。
でも今回のモデルは迷彩色調が少々違っていました。
実際に使用されていた中古品ですが、程度は極上ですよ!
目次
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1 旧ソ連陸軍戦車兵用迷彩ユニフォーム(ブタン迷彩・セパレート・アフガン侵攻ロット)とは?


1979年からソ連軍のアフガン侵攻始まったアフガン紛争。
当初ソ連軍はカーキ単色のアフガンカと呼ばれる戦闘服(4ポケットのアメリカ軍BDUタイプ)を着用していました。
乾燥した地域であったため、その程度で必要十分と考えられていたんですね。
(それまでのソ連軍は迷彩服の支給に消極的で、開発はしていましたが、使用は極端に限定されていました。)
しかし戦闘が激化するにつれ、単に目立たない色調の戦闘服を着ているだけでは、全く不十分な事に気付きます。
(軍事顧問としてベトナム戦争で北ベトナムを支援し、各種迷彩装備のアメリカ軍とさんざん対峙していたのに、いったい何を観ていたのでしょうね?)
各種戦闘で手痛い被害を受け、個人用迷彩服の必要性をも痛感したソ連軍は、急遽連邦内の国で開発されていた迷彩服を導入しました。
それが一蓮の「ブタン迷彩」でしす。
一説によると、部隊や使用する地域で色調が違っていたそうですよ。
そんなブタン迷彩の、今回は戦車兵用の衣類になります。
多くの西側戦車兵のように、カバーオールではなく、セパレートなのが多白いですね。
さてさて、それはどんな戦車兵用ユニフォームなのでしょうか?
今回は、旧ソ連軍マニアのみならず、世界の戦車装備コレクターのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
ジャケット
前面
全体的に赤みが強い迷彩ですね。
背面
前面裏側
左胸の白い三角生地は、ホルスター(拳銃入れ)も兼用しています。
背面裏側
背面には何もありません。
エポレット
テーパー無しの太短いクサビ型です。
右胸スラッシュポケット
ダットファスナーで開閉

ダットファスナー凸部はニップルタイプ。

左胸スラッシュポケット
こちらはダットファスナーとジッパーで開閉

ジッパープルタブの刻印
ポケット内部の生地は、マホガニーブラウンのゴムで内側がコーティングされていました。
水に濡れると不都合のあるものを入れる?
袖口
マチはなくボタンで開閉


裾は左右にスリットがあります。
部隊マーク(?)黒のフェルトに硬質ゴムで盾と鹿をモールド
襟にあった金属製の記章(盾の後ろで交差するAK47)
裏側のコッターピンを曲げて固定

サイズ及びデータスタンプ
1983年度契約品でしょうか?
左胸のポケット内側生地は三角形。
これはピストル(マカロフか?)のホルスター(拳銃入れ)も兼ねています。
重量を支えるためストラップが増設されていますね。
ゴムのコーティングは正解かも?

右ポケットの内生地
何故かソ連時代はブルーが多いですね。
袖裏側のナンバリング
生地の種類でしょうか?
トラウザース
前面
迷彩で見え難いですが、ポケットは全てスラッシュポケットです。
(フラップの有無あり。)
背面
ヒップポケットはありません。
前面裏側
ポケット類は全て前面に装備
背面裏側
背面には何もありません。
前合わせはボタンとホックです。
腰ポケット
オープンタイプで左右にあります。

膝ポケット
こちらはフラップ付き。
ダットファスナーで開閉。

膝の補強生地
ホームベース型ですね。
臀部には逆ハート型の補強生地がハート型❤️
ポケット生地のスタンプ
判読は難しいですね。おそらくジャケットと内容は同じでしょうか?
ウェスト左右のサスペンダー用ループ
頑丈な素材です。
裾のループ
やはりブーツ用のようです。
ホックの補強生地
ここがいい加減なら、ホックの強度で生地が破れてきますよね。
専用のベルトが付属していました。
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3 その特徴とは?
迷彩は、タン(またはライトカーキ)の生地にレッドブラウンとダークグリーンでアメーバや雲型のパターンを描いています。
以前分析したブタン迷彩のパイロットスーツは、レッドブラウンがライトブラウンでしたね。
僅かな違いですが、これだけで印象が全く違って見えます。
(全体的に赤味が強く見えるのが特徴です。ブタン迷彩も色調にバリエーションが多くありますね。)
生地は、薄くて目の粗い織り方で、軽量かつ通気性が良さそうですよ。
(アフガンを意識したのでしょうか?)
デザインは、当時のオーソドックスなカーキ生地のAFVスーツと同じですね。
構成は、ジャケットはエポレット付き、胸ポケット×2で、左胸ポケットはホルスターも兼務しています。
一方トラウザースは、腰ポケット×2、膝ポケット×2で、ポケットは全て前面に設けているのが特徴です
これは座った状態で使用できるようにとの配慮からですね。
また裾には、カーキのコットン製ループがあります。
これはブーツから裾がはみ出すのを防止するのが目的ですね。
全体的な縫製は、やや雑で強度も足りませんが、本当に力のかかる箇所は十分な補強がされています。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1983年?
製造場所 旧ソ連
契約会社 旧ソ連
製造会社 〃
材 質 コットン
表記サイズ 48–3
(日本人のM〜L)
各部のサイズ(平置)
ジャケット
着丈 約66cm
肩幅 約48cm
身幅 約55cm
袖丈 約59cm
トラウザース
ウエスト 約43cm
着丈 約95cm
股上 約29cm
股下 約71cm
裾幅 約21cm
状 態 中古上品
官民区分 官給品
入手場所 ヤフオク
入手難易度 4(極めて困難)
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5 まとめ
当時のソ連戦車(T–62、T–64、T–72)は外観の寸法を大きく変えず、装甲板の増強を車内方向へ求めたそうです。
だから車内はとても狭いそうで、一旦乗り込むと殆ど動けなかったそうですよ。
(同じく同系列の戦車を使用しているフィンランドでは、自動装填装置に衣類が引っ掛かり、砲弾の代わりに人間を装填する事例が多く発生したとか?戦闘どころではありませんね。)
今回のモデルは、そんな狭い車内で機能的に動けるよう、工夫がなされているジャケットと言えます。
ただ気になるのは、ブタン迷彩の色調です。
想定される戦場はどこだったのでしょうね?
もしかしたら、対暗視装置用の迷彩服だった可能性もあります。
謎は尽きませんね。

ところで旧ソ連時代のブタン迷彩は数が激減しています。
ましてや戦車兵とかパイロットの装備は、更に数が少ないですね。
勿論、絶滅危惧種なので、見つけたら万難を排して保護してあげましょう。
ただし歩兵用戦闘服は、ソ連崩壊後ウクライナでブタン迷彩が採用(もしかしてウクライナがブタン迷彩生地を製造していた?)されたことから、現在でもなんとか入手可能のようです。
歩兵用なら、概ねソ連時代のデザインを踏襲しているので、ヒストリカルゲームでは代替品としてそちらを使用すると良いでしょう。
今回は、旧ソ連軍の稀少な戦車兵用迷彩服を分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20250918更新)
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参考:旧ソ連軍ブタン迷彩装備に関する記事はこちらです。⬇︎
旧ソ連軍の当時の迷彩服に関する記事はこちらです。⬇︎
その他の旧ソ連軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
他国軍の迷彩服に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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