
冬になると空気が乾燥してくるため、
皮膚に潤いがなくなり、
手指や手のひら、唇、踵などが
カサカサになることを
「寒荒」(かんあれ)と言います。
ガサガサとささくれが出来たり、
皮膚に亀裂が入りひび割れたようになります。
悪化すると痛みや出血を伴ったり、
水などが沁みるようになります。
胼(ひび)
手足などの血行が寒気のために阻害されて、
皮膚の表皮が乾燥し、
小さな亀裂を生じた状態のことです。
皸(あかぎれ)
皸 (あかぎれ) は、胼 (ひび) の症状が
寒気によって更に進んだ状態を言います。
皮膚の亀裂が深くなると出血が起きたり、
皮膚の表面に亀裂が入ったりするため、
外からの刺激で炎症が起きやすくなって
しまいます。
胼割れている部分が赤くなっている場合は、
皸 (あかぎれ) に進行している可能性があります。
なかなか治らない場合は
医療機関を受診しましょう。
皸 (あかぎれ) は、
17世紀頃までは「あかがり」と呼ばれ、
「あ(足)」+「かがり(ひびわれ)」が
語源です。
それが17世紀以降、
「あか(垢、赤)」+「がり→ぎれ(切れ)」
という転化が起こり、
「赤く切れる」という意味で
「あかぎれ」という言葉が定着したものと
考えられています。
偏 (へん) の「軍」は「亀」(キン) と音が近く
「亀裂」という意味で、
文字通り「皮の亀裂」、
すなわち「あかぎれ」を意味しています。
なお 「皸」という漢字ですが、
偏 (へん) と旁 (つくり) を入れ替えて
「皹」と書くこともあります。
霜焼(しもやけ)
霜焼 (しもやけ) とは、
厳しい寒気に当たることによって
患部の血行が悪くなった状態のことで、
手足の指や耳たぶ、鼻先などが赤紫色に腫れ、
痒みや痛みが生じる皮膚の炎症で、
局所性凍傷の第Ⅰ度の状態を言います。
凍傷の深さは、「Ⅰ度」「Ⅱ度」「Ⅲ度」の
3段階に分類されます。
「Ⅰ度」は表皮(皮膚の表層)のみの障害で、
発赤、腫脹、加温すると痛みを認めます。
「Ⅱ度」は真皮(皮膚の深層)までの障害で、
水疱(水ぶくれ)形成を認めます。
「Ⅲ度」は脂肪、筋肉、骨に及ぶ障害であり、
血性水疱、潰瘍形成、黒色に壊死した皮膚を
認めます。
冷えやすい体の末端部分に起こりやすく、
寒い屋外から暖かい室内へなど
急激な温度変化で血管の収縮・拡張が
上手くいかずに血流が滞ることで炎症が起き、
暖まると痒みが増すのが特徴です。
亀裂が入るといった症状は比較的少ないです。手先の血液循環が悪くなっている状態のため、
赤紫色になったり手がむくんだりといった
症状が見られます。
酷くなると水ぶくれが出来たり
潰瘍になることもあります。
凍傷(とうしょう)
手足、耳鼻などの組織が、
寒冷な環境下で血行不全となって凍結し、
次いで温められ解凍した後に起こる
障害のことです。
寒荒(かんあれ)
原因
主な原因は、「肌の乾燥」や
「バリア機能の低下」とされています。
皮膚表面には一定量の油分があることで、
一定の水分を保てる構造となっています。
ですが水仕事や石鹸などによる手洗いは、
この皮脂を物理的に落としてしまうことにより
「バリア機能が低下」します。
更に空気が乾燥していると
水分蒸発も進みやすくなるため、
空気が乾燥する秋から冬場に
寒荒れを起こしやすくなる傾向があります。
他にも、寒さによる血行不良で
手足や足先に栄養が行き届かなくなると、
肌の修復力が低下しやすくなります。
また、加齢によって皮脂量が低下することも、
皮膚の乾燥を起こす原因となります。
対処法
1.清潔を保つ
弱酸性の洗浄料を選び、
出来るだけ優しく洗うようにしましょう。
但し、洗い過ぎによる乾燥にはご注意を。
2.熱いお湯を使わない
熱湯はバリア機能を担う皮脂を
流してしまいますので、
水仕事をする際には
水温33℃〜35℃程の
ぬるま湯を使用するようにしましょう。
3.こまめに保湿ケア
胼・皸用の保湿剤の他、
ワセリンなど皮膚への刺激を抑えたものを
こまめに塗りましょう。
3.医薬品を使用
但し、使用が原因で痛みや痒みを感じた
場合には、すぐに使用を中止しましょう。
4.質のよい睡眠
皮膚の修復を促す成長ホルモンは、
夜寝ている間に分泌されるからです。
5.皮膚科を受診
寒荒の痛みが強い、腫れる、
どんどん広がるなどの症状が見られる時も、
早目に医師に相談しましょう。
予防法
① 水仕事の際はゴム手袋を着用する
② 皮膚を水で濡らしたら、水気をしっかり
拭き取る
拭き取る
③ 熱いお湯の使用に気を付ける
④ 保湿ケアを行う
保湿クリームや軟膏などの保湿剤を塗る
保湿クリームや軟膏などの保湿剤を塗る
⑤ 部屋の乾燥を防ぐ
⑥ 手袋をして外出する