
寒い時期だからこそ見られる
冬の絶景があります。
霜(しも)
霜は、氷点下の気温の時に、空気中の水蒸気が
地面、草や木、建物などに凍り付く現象です。
冬はつとめて
清少納言は『枕草子』の中で、
「冬はつとめて。
雪の降りたるは、言ふべきにもあらず、
霜のいと白きも、また、さらでもいと寒きに、
火など急ぎおこして、炭もて渡るも、
いとつきづきし。」と書いています。
冬は早朝がいい。
雪が降っている朝は言うまでもない。
霜がおりて白くなっている朝も、
また、そうでなくても、
とても寒い朝に火などを急いで起こして
炭を持って運びまわるのも、
冬の朝にたいへん似つかわしい。
フロストフラワー
枯草や枯木についた霜は
白い花がついたように見えるので
「フロストフラワー(霜の花・氷の華)」と
呼ばれます。
「フロストフラワー」とは、
冷えて氷の張った川面や湖面の上に
氷から昇華した水蒸気が付着して
氷の結晶を作り、それが発達するにつれて
花のような形になる自然現象です。
1月から3月上旬に見ることが出来ます。
霧氷(むひょう)
「霧氷」(むひょう) とは、
氷点下の寒地や冬山で木々の枝に
霧や雲の水蒸気が付着し白く凍り付いて
白い花が咲いたように見える自然現象のこと
です。
出来方や粒の大きさによって、
「樹霜 」「樹氷 」「粗氷 」の3つに
分類することができます。
樹霜(じゅそう)
空気中の水蒸気が霧状の氷の結晶となって
樹皮に直接凍り付いたものです。
樹氷(じゅひょう)
「樹氷」(じゅひょう) は「霧氷」の一種で、
大気中の水蒸気や水滴が氷点下の風に吹かれて
樹木や枝葉の上に凍りついて作り出される
氷の現象のこと。
樹木を全て覆い尽くすような樹氷もあり、
その迫力ある姿は「スノーモンスター」とか
「アイスモンスター」と称されています。
「樹氷」は、雪が降るところなら
どこにでも現れる訳ではなく、
日本の一部の雪国と、
海外ではドイツのシュヴァルツヴァルトでしか見ることができません。
日本三大樹氷
山形と宮城をまたぐ「蔵王」
宮城県と山形県の県境にそびえる蔵王連峰の
冬の名物が「アイスモンスター」と呼ばれる
樹氷です。
冬になると宮城・山形両県で
樹氷を楽しむ幻想的なイベントが
開催されることで有名です。
樹氷の見頃は、例年12月下旬〜3月上旬です。
日本三大樹氷
青森「八甲田山」
「日本百名山」にも選ばれている八甲田山は、
青森の南側に連なる18の火山群の総称です。
樹氷の見頃は例年1月〜2月。
日本三大樹氷
秋田「森吉山」(もりよしざん)
秋田県の森吉山(もりよしざん)の樹氷は、
「森吉山阿仁スキー場」
(もりよしざんあにすきーじょう)で
楽しむことが出来ます。
樹氷の見頃は例年1月〜3月。
粗氷(そひょう)
「樹氷」より霧粒が大きく、
水滴や過冷却された水蒸気が、
樹皮の表面で氷の層になる現象で、
気温が零度に近いやや高い時に出来ます。
ダイヤモンドダスト
氷点下10℃以下というかなり厳しい寒さで、
風がなく、よく晴れた風の弱い朝には、
大気中の水蒸気が氷結した氷の結晶が
キラキラと反射させながら一面に舞う
「ダイヤモンドダスト」と呼ばれる
自然現象が起きます。
日本語では「細氷」(さいひょう) と表現されます。
「ダイヤモンドダスト」は、
川の近くなど水蒸気量がある程度多い場所で
発生しやすいです。
サンピラー(太陽柱)
「ダイヤモンドダスト」には、
空気中に漂う六角形の板状の氷の結晶に
太陽の光が反射することで
空から地面に向かって
「サンピラー」とか「太陽柱」と呼ばれる
光の柱が現れます。
しぶき氷
冬の強風によって、
厳冬期でも凍らない湖や川などの波しぶきが、
水辺の樹木や地面にかかって凍るという現象。
福島県の猪苗代湖のものが
「しぶき氷」と名付けられて写真と共に紹介されこの呼び方が広まりました。
猪苗代湖の見頃は毎年1月中旬~2月中旬です。
他に支笏湖、十和田湖、中禅寺湖、
琵琶湖などで見られます。
御神渡り(おみわたり)
諏訪湖独特の冬の自然現象で、
湖が全面結氷し、その一部がせり上がり
筋になる現象のことです。
諏訪大社上社の男神「建御名方命」が
下社の女神「八坂刀売命」に会いに行った
足跡であるとも言われています。
ジュエリーアイス
「ジュエリーアイス」とは、
北海道の母なる大河・十勝川を覆いつくす氷が
太平洋に流れ出し、
河口の大津海岸に流れ着く氷の塊が
太陽の光を受けて美しく輝く自然の神秘です。
一日の中でも時間帯によって
黄色・ゴールド・オレンジ・赤・紫・青と
鮮やかに変化します。
シガ
厳冬期に気温と川の水温が適度に低くなると、
水面に無数のシャーベット状の氷が現れ、
そのまま川の流れに乗って流れる現象です。
茨城県太子町の久慈川で見ることが出来ます。
氷紋(ひょうもん)
氷が張った湖や池の表面に見られる、
放射状や同心円状などの不思議な模様です。
薄氷の上に積もった雪が、
氷の下のからしみ出す水に溶かされることで
出来ます。
アイスバブル
「アイスバブル」とは、
湖底から湧き出るガスの気泡が
湖面に辿り着く前に湖の中で凍ってしまう
現象です。
まるで時が止まったかのような
不思議な現象です。
なおこの泡は、
湖底からのメタンガスや空気だけでなく、
雪が氷になる時にも出ます。
上士幌町の人口ダム湖である
糠平湖 (ぬかびらこ) で見ることが出来ます。
氷河(ひょうが)
古くから日本には「氷河」は存在しないと
言われてきましたが、
「御前沢雪渓」「三ノ窓雪渓」「小窓雪渓」を
調査したところ、厚さ30m以上の氷体があり、
1ヶ月間で最大32cm流動していることを確認し、
氷河であると学術的に認められました。
令和5(2023)年現在、日本国内には
7つの氷河が存在することが確認されています。
1.御前沢氷河 :富山県立山
2.内蔵助氷河 :富山県立山
3.三ノ窓氷河 :富山県剱岳
4.小窓氷河 :富山県剱岳
5.池ノ谷氷河 :富山県剱岳
6.カクネ里氷河 :長野県鹿島槍ヶ岳
7.唐松沢氷河 :長野県唐松岳