- 雁(がん/かり)
- 雁来月(かりくづき)
- かりがね寒し(かりがねさむし)
- 二季鳥(にきどり・ふたきどり)
- 浮寝鳥(うきねどり)
- 渡り鳥(わたりどり)
- 冬鳥(ふゆどり)
- 旅鳥
- 七十二候「鴻雁来」(こうがんきたる)
雁(がん/かり)
「雁」(がん/かり) は、
カモ目カモ科の鳥のうち、
ハクチョウ類を除いた、大型で首が長く、
雌雄同色で羽色は一般に地味な褐色ものの
総称で、15種程あります。
ユーラシア大陸北部や北米大陸北部で繁殖し、
「冬鳥」あるいは「迷鳥」として渡来します。
日本には、真雁 (まがん) が最も代表的ですが、
他にも雁金 (かりがね)、菱喰 (ひしくい)、
酒面雁 (さかつらがん)、灰色雁 (はいいろがん)、
雁がね、白雁 (はくがん)、黒雁 (こくがん)、
四十雀雁 (しじゅうからがん) などの種類があり、
文学ではこれら全てを「雁」と呼びます。
冬を越すためにやって来る雁の群れが
Ⅴ字型の編隊を組んで飛ぶのは、
一羽で飛ぶ時よりも7割も遠くまで
飛べるからだそうです。
前の雁が羽ばたくと、後続の雁のために、
上昇気流を作り出すことが出来るので、
後続の雁は楽に飛ぶことが出来ます。
後ろの雁は「ガーガー」鳴いて前の雁を励まし、
先頭の雁は疲れると、最後尾に回って
別の雁と交代します。
V字型の編隊から脱落しそうになっても、
一羽で飛ぶと抵抗が大きいので、
すぐに編隊に戻ってきます。
また群れの一羽が病気やケガで脱落すると、
二羽の雁がその脱落した一羽を助けるために、
付き添って地上に降りて来ます。
この二羽は、脱落した雁が回復するか、
または死ぬまで一緒にいて、
元のグループに追いつくか、
別の新しい群れに加わるかします。
こうしてやって来た雁の群れは、
川や湖沼、湿地、水田などをねぐらとして
一冬を過ごします。
大方は羽根に首を突っ込み、丸まった姿で
浮いたまま眠ています。
夜が明ける頃、数羽が飛び立つと、
それが合図となり、連鎖的に数万羽もの雁が
一斉に群れになって飛び立ち
周辺の水田で落穂や、草の種子、葉などを
食べます。
そして日没頃になると、V字編隊を組んだ
雁の群れがねぐらに帰ってきます。
そして翌年の春、3月末から4月になると、
再び北の地方へ帰って行くのです。
雁来月(かりくづき)
陰暦八月の異称のことです。
古代Chinaの礼の規定及びその精神を雑記した『礼記』(らいき) の中の「月令」(がつりょう) に、「仲秋之月鴻雁来」とあるところから
来ています。
「月令」(がつりょう)
月々の風物、または年間に行なわれる政事、儀式などを月の順に記録したもの。
年月行事。
かりがね寒し(かりがねさむし)
「かりがね寒し」とは、
雁が日本にやって来る頃の寒さのことを
言います。
聖武天皇の『万葉集』の古歌に由来します。
今朝の明け方、寒々しい雁の声を聞いた折に野辺の浅茅が一斉に色づいているのことに
気がついた。
気がついた。
二季鳥(にきどり・ふたきどり)
秋に北方のシベリアから来たり、
春に帰って行ったり、
春と秋の二季に渡りをするところから、
雁のことを別名
「二季鳥」(にきどり・ふたきどり)と呼んで、
それぞれの季節に、
熱い眼差しを送ってきました。
浮寝鳥(うきねどり)
雁や鴨などの水鳥は、水に浮いたまま眠ります。
そこから「浮寝鳥」(うきねどり) と呼ばれるように
なりました。
渡り鳥(わたりどり)
春に日本に来て秋に帰る「夏鳥」と、
秋に来て春に帰る「冬鳥」があります。
春の渡りに比べて、
秋の渡りは大きな群れを成して来るものが
多いので印象が強いためでしょうか、
季語としての「渡り鳥」は
秋に来る「冬鳥」のことを指します。
冬鳥(ふゆどり)
日本より北の地方で繁殖し、
秋、9月末から10月になると、
北方の厳しい寒さを逃れるために日本に渡り、
日本で冬を過ごす鳥のことです。
旅鳥
ある一つの地域で見られる鳥の中で、
毎年規則的にある季節にのみ現れて、
その地域では繁殖も越冬もしないものを
「旅鳥」と言います。
「旅鳥」は、普通は春と秋、
またはその片方だけに出現します。
