けっこう古新聞*1になってしまいましたが、WACATE2024 冬の「招待講演セッション」にて、『テスト設計技法をチョット俯瞰してみよう』というタイトルで発表をしてきました。
発表の意図
資料はコチラです。 speakerdeck.com
8月のJaSST'24 北海道の基調講演では、『ソフトウェア品質のダンジョンマッピング』という発表をしています。 speakerdeck.com
こちらでわたしの考える品質・QAの世界の広がりを共有したのに対し、WACATEではその中の「テスト設計技法」にフォーカスしています。WACATE本会の中でテスト設計技法がいくつかあったこと、またJSTQB有資格者もいらっしゃるということで、「狭く、チョット深く」を指向したものです。
個々のテスト設計技法についての解説や演習などは、書籍やWeb記事が充実しています。一方で、技法同士の関係や解釈、体系、まだ見ぬ技法、といった観点で語っているものはそこまで多くないのではないかと考え、このような内容を選びました。
発表を通じて
正直、一人よがりな側面があったことは否めません。。テスト設計技法について要求する前提知識が少し高かったかもしれません(こういう書き方をすると、自分の発表のレベルが高いと言いたいみたいで気恥ずかしいのですが)。
ただ、WACATE実行委員会のメンバーの方にも、「こういう世界があるんだというのを感じてもらうのも招待講演の目的なので、いいと思う」と励ましの(慰めの?)言葉もいただき、今回はこれでよかったのだと思うことにしています。
なお、公開した資料を見た有識者の方からも「ちょっと攻め過ぎでは?」と言われました(笑)。特に後半は、自分の中で煮詰まり切っていないアイデアもみなさんにぶつけたりしています。参加者の方で、「招待講演の内容は意味不明すぎた」という方がいたら、すみません。。
いただいた反応
発表後に、質問をけっこういただきました。
何より、「しーん・・」となるのを予期して最初に質問してくださった方には本当に感謝です。おかげで質問のハードルが下がりました。
また「しょうもない質問してしまった」というツイも見かけましたが、発表者にとってはそういう質問も嬉しいものです。ありがとうございます。
また発表後に、何人かの方が感想を伝えに来てくださり、とても嬉しかったです。わたしは初対面の方でいきなり打ち解けるコミュニケーション能力がないので、短時間の会話となり申し訳なかったです。
おわりに
今回の発表内容は、すぐに現場の仕事で使えるようなものではありませんし、生煮えの部分もあります。ですが、ソフトウェアのテスト設計技法をより深く腹落ちさせるためのキッカケくらいにはなるかなと思っています。
ソフトウェアの品質という目的のために使える道具はたくさんあります。そのうちの一つであるテスト、そしてテスト設計技法も、大事な道具として磨けていければいいですね。
2024年の2つのイベントで、自分の知っていることとこれから取り組みたいことを、けっこう整理できました。生成AIという強力な道具もフル活用してこういった分野に取り組み、品質の分野にわずかでも貢献できるよう、2025年も楽しんで頑張りたいと思います。
聴講いただいた方、WACATE運営のみなさま、よい機会をありがとうございました。
自分用メモ: 言及いただいた記事
全部拾えているわけではありませんが、以下のブログで言及いただきました。ありがたや。。
テスト設計技法について深掘りする内容でした。難しかったけど本当に面白かった…!テスト技法同士の関係性って考えたことありませんでした。なぜこのテスト技法を使うのかという目的がブレてはいけなくて、そのためにはテスト技法の事をもっと知らなければいけないなと思いました。最後の未発掘の技法があるかもという話もワクワクしました。まだわからないこともたくさんあるので繰り返しスライドを読んで理解を深めたいです。
いつも思っているのは、品質もテストも「完成された」分野ではなく、常に発展中だということです。最初はその知識を「使う側」だとしても、いつか「作る側」になれたら楽しいよなあというのが持論です。
テスト技法はたくさんありますが、いつどんな時にこの手法が向いているのか、それぞれ技法のメリットデメリットが明確で非常にわかりやすかったです。2日間通して様々な技法のワークを行っていたので「あ、あのテスト技法はこういう風に使われるのか」と理解がスムーズにできました。
自分の発表をグラレコで表現いただいたのは初めてだったので、新鮮でした!
鈴木さんの発表、当日のお話だけでは消化しきれず(というか飲み込むところでつまづいている)、咀嚼の時間を確保しました。
実行委員の方の記事です。
ものすごく真摯に、わたしの発表内容に立ち向かってくださっていて、こちらも背筋が伸びました。決してわかりやすい資料ではないので、これからもっと具体化・簡易化・完全化(?)していければと思います。
各テスト設計技法同士の関係性についても触れつつ、しっかり回答がスライドに含められていてとてもイメージしやすかったです。
また後半では、これまで紹介したテスト設計技法の網羅性やモデリング技法とテスト設計技法についても触れられていました。
JaSST北海道の方の発表も聴いてくださったとのことで・・ありがたいです。この資料もまだまだ生煮えなところがたくさんあります。聴いた方の異論なども、ぜひ伺いたいです!
*1:この「古新聞」という比喩表現も、最近の若い世代にはピンとこなかったりするのでしょうか? 古紙回収のトラックとか・・。