国の特別天然記念物コウノトリの営巣が確認された新潟県上越市高士区で、コウノトリの感電や停電防止のため、新たに設置した電柱に巣が移設された。工事は2026年3月25日に行われたが、コウノトリは一度営巣した場所に執着する習性があり、元の電柱に再び巣材を集めるなどしている。

つがいは今月中旬から電柱に巣作りを始めたが、感電防止のため電力会社によって2度、巣が撤去された。このため地元住民の要望などを受け、日本共産党議員団と高士区在住の馬場秀幸県議が、市教委に対し、巣の撤去をせずに感電防止策を講じるよう要望書を提出していた。

市教委文化行政課によると、兵庫県立コウノトリの郷公園(豊岡市)の専門家のアドバイスを受けて、電力会社と協議し、営巣した電柱と道をはさんだ反対側に巣台を付けた電柱を設置。巣をそのまま移設した。移設にあたっては、文化財保護法に基づく現状変更の申請が電力会社から出され、市教委が許可した。
コウノトリは最初に営巣した場所(電柱)に執着する習性があるため、再び元の電柱に営巣しないよう、集めた巣材の撤去を繰り返し、新しい巣への移動を促すという。
26日午前中、つがいは元の電柱に巣材を運んだり、近くの田んぼに降り立ったりしていた。市教委は「新しい電柱の巣に移ってほしい」と話している。