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惚れた、『BEAT RUNNERS』。こんな「ご褒美一体型」の特撮番組があっていいんですか

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このブログでも度々書いてきたが、特撮作品のトロ、つまり「最上の部位」は、メイキングにこそある。

 

映画でもドラマでもアニメでも。私はあらゆる作品のメイキングが大好きな人間だが、特撮はその最たるジャンルだ。なぜかって、特撮は「嘘をつく技術」だから。スーツや着ぐるみで実在しない存在を捉え、ミニチュアやCGでこれまた実在しない世界を撮る。架空に架空を乗じていく過程で、Japanese Tokusatsuならではの技術がぎゅうぎゅうに詰め込まれていく。それ自体にどうしようもなく惹かれてしまう。

 

よって、Blu-rayの購入を検討する際、「メイキングが映像特典にあるか否か」は極めて大きな要因になる。これがあるだけで食指が動きまくる。世代でもある平成ゴジラシリーズのBlu-rayを自宅の棚に並べているのは、メイキング映像が長尺で観られるからに他ならない。もしかしたら私は、「街を壊すゴジラ」以上に「スタジオでミニチュアを壊すゴジラ」を愛しているかもしれない。

 

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メイキングは至高のご褒美。特撮作品のメイキングがあると聞けば、西へ東へ、円盤へ動画サイトへ出かけていく。そんな生活を何十年も送ってきた。むしろ、メイキングを観るために本編を観ているまである。それほどまでに、フィクションの嘘を全力で突き詰めるこの文化が好きなのだ。

 

恒例行事として、前置きが長くなった。2026年1月放送開始の新番組、『BEAT RUNNERS』である。

 

引用:https://x.com/BEATRUNNERS_PR/status/2007980371531411700

 

アメリカや日本、アジア諸国で活躍する“特撮の匠”坂本浩一監督と、『ジョンウィック』や『Netflix実写版ワンピース』、『ゴールデンカムイ』など、国内外の話題作に参加しているスタントチームB.O.S-Entertainmentの岩上弘数代表がタッグを組んだ完全オリジナル特撮プロジェクト『BEAT RUNNERS(ビート ランナーズ)』が2026年1月からTOKYO MXで放送されることが決定した。

坂本浩一監督の新機軸特撮『BEAT RUNNERS』 来年1月からTOKYO MXで放送 登場人物はキャラクターのみ 豪華なCVも解禁 | オリコンニュース(ORICON NEWS)

 

ライダー、戦隊、ウルトラマン。いわゆる「3大特撮」がジャンルの中心地となって久しい。だからこそ、その枠にない新たな特撮番組には否応なく期待が高まる。

 

坂本監督とスタントチームB.O.S、更には小野賢章・名塚佳織・山口勝平・潘めぐみといった豪華声優陣。この布陣で来られたら、そりゃあ観るしかない。放送翌日、早速TVerの見逃し配信で追いかけた訳である。

 


www.youtube.com

 

それがびっくり。嘘だろ。事前に「本編約100分(約10分×10話分割放送)」という情報をキャッチしていたので、TVerの画面を見て変な声が出てしまった。

 

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25分……!????

 

そして実際に再生してみる。さすがの坂本監督!さすがのB.O.S!といった映像が最高だった訳だが(玩具展開を想定していないだろうにガンのギミックにあそこまで凝るの坂本監督すぎてニッコニコ)、事前情報通り本編1話は10分で終了。エンドクレジットが流れ次回をお楽しみに、という雰囲気が……

 

すると突然、バラエティ番組然としたセットへ。関智一「いや~、始まりましたね~!」。始まりましたね!??? 始まって驚いているのはこっちですよ。というのも『BEAT RUNNERS』、なんと「本編10分+メイキング15分」の番組構成というではないか。

 

お、思わず涎が…… じゅるり……

 

しかもそのメイキング、合成前のグリーンバックでの撮影風景、コンセプトやストーリー構築のブレストの様子、スーツアクターさんがフェイスマスクを被る前の映像(これ例えば今の東映や円谷はメイキングだろうと絶対見せないのです)、アフレコ現場にデザイン画にプロップの造形など、出てくる出てくる。更にアクション企画や声優×スーツアクター対談まで、本編以上の尺のご褒美タイムが凄まじいのです。そう、特撮番組って、これだけの人知による集団芸術なんだよな、って。

 

一介の特撮オタクにとって小さくない衝撃。やられて初めて気づかされたというか、脳天を割られたような感覚。本編とメイキングがセットになった特撮番組、なぜこれまでなかったのだろう。こんな、トロを同時に味わえる料理、美味しいに決まってるじゃないですか。本編を観ればメイキングが観たくなる。メイキングを観れば本編がもっと味わい深くなる。ポテチとチョコ、ラーメンの汁とお冷、リバイバルスライムと生還の宝札に続く、無限ループの成立ですよ。

 

メイキングでも坂本監督が語られていましたが、本作はB.O.Sの自社出資でスポンサーがついていないこともあり、こういう自由な番組設計が可能になったのだろうか。いずれにせよ、こんなの「特撮のメイキングオタク」にとってはご褒美以外のなにものでもないので、全10話、心から楽しみに観る予定です。

 

さて本編の内容ですが、これも膝を打ったのが音楽の使い方。J-POP×特撮を掲げ、音楽のパワーを物語の軸にし、カセットテープをガンに装填して音楽の力で戦う。これつまり、「ヒーローが戦うシーンで主題歌や挿入歌が流れる」という伝統芸能の再解釈なんですよ。かつて『仮面ライダークウガ』が「ヒーローはよく人里離れた採掘場で戦っている」を「人里離れた場所で戦わないと一般市民に被害が出るから警察と協力してそこに誘導する」に読み替えたような、そんなフェティッシュな解釈。アクションにあわせ音楽が鳴る、そこに合理的な設定を持ってくるアプローチ。監督繋がりで『獣電戦隊キョウリュウジャー』を想起させたりも。

 

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そして、全編で仮面劇のスーツアクティング。特撮ヒーロー分野では古くからある伝統ですが、『仮面ライダー電王』で(声優とのマッチングを含め)その手法がブレイクし、近年でも『機界戦隊ゼンカイジャー』などで意欲的に用いられている手法。『BEAT RUNNERS』は登場人物が全てスーツによるキャラクターで、それはつまりあんなこんなメリットが…… というのはメイキングにおける坂本監督の談。

 

兎にも角にも。こんなに意欲的で斬新で本質を捉えた新番組と出会えて、ほっかほかであります。長い歴史において当たり前のように別個で存在していた特撮本編とメイキング映像、その構造を再設計されたとあっては、居ても立ってもいられずブログを書いてしまいますよ。

 

いやぁ、特撮っていいですね。ほんと。こういうのがあるからやめられねぇんだ。

 

 

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