お菓子や漬け物、カップ麺など多くの食品に含まれる着色料。代表的な添加物のひとつですが、合成と天然の違いや、安全性が気になるという方は多いのではないでしょうか。

- 着色料とは
- 着色料の使用目的
- 合成着色料と天然着色料の違い
- 合成着色料合は危険? 天然着色料は安全?
- 食品添加物とは?
- この「既存添加物」という類型は!
- 食品添加物はなんのために使われている?
- 食品添加物のメリット・デメリット
- デメリット
着色料とは

着色料とは、食品の色味をよくするために使われる添加物です。「見た目で食欲を感じる」といわれる私たち日本人にとって、食品の魅力をアップしてくれるもので、古くから使われてきました。
ただし、鮮度の判断ができなくなることから、鮮魚介類や食肉、野菜類に着色料を使用するのは禁じられています。
着色料の使用目的

着色料の使用目的は、主に下記の2つです。
・食品の変色や退色を防ぐため
・色味をよくして食欲を増進させるため
加工や酸化などにより、食品の変色や退色は避けられません。そのため、色味を一定にする目的で着色料が使われます。
また、着色料には色味をよくして食欲を増進させる効果もあります。茶色より赤色の明太子の方がおいしそうに見えますよね。
合成着色料と天然着色料の違い

着色料には、合成着色料と天然着色料があり、主な違いは原料と価格です。
合成着色料とは、主に「タール系色素」のことで、石油製品を原料とし鮮やかで退色しにくいのが特徴です。化学的に製造されているため不純物がなく、安定して供給できます。
一方、天然着色料は、生物(主に植物)や食品を原料としています。自然な発色で昔から好まれていますが、熱や光に敏感なため安定的な供給が難しく、合成着色料より高価な場合が多いです。
着色料の種類と含まれる食品例
では、代表的な着色料の種類を紹介します。
・合成着色料:タール系色素
・天然着色料:カラメル色素
・天然着色料:クチナシ色素
合成着色料:タール系色素
タール系色素は、石油製品を原料に化学的に合成された着色料です。着色性と色もちがよく、少ない量で効果を発揮します。
日本で認可されているタール系色素は下記の12種類です。
・食用赤色2号、3号、40号、102号、104号、105号、106号
・食用黄色4号、5号
・食用青色1号、2号
・食用緑色3号
含まれる食品例:お菓子、アイスクリーム、明太子、漬け物
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天然着色料:カラメル色素

カラメル色素は、砂糖やぶとう糖、でんぷんなどを原料としたもので、日本でもっとも使われている着色料です。カラメルの褐色は熱や光に強く、香りや苦味など風味づけの作用もあります。
カラメル色素は、製法の違いにより下記の4種類に分類されています。
・カラメルⅠ
・カラメルⅡ ※日本では禁止されている製法のため、製造実績がない
・カラメルⅢ
・カラメルⅣ
天然着色料のひとつといわれているカラメル色素ですが、現在流通しているのは、亜硫酸やアンモニウムを使った製法の「カラメルⅢ・Ⅳ」がほとんどです。
化学物質を使わない「カラメルⅠ」は昔ながらの製法ですが、製造コストがかかるため、あまり使われていません。
含まれる食品例:お菓子、醤油、ソース、ビール、清涼飲料水
天然着色料:クチナシ色素
クチナシ色素は、アカネ科クチナシの果実を原料に、抽出や分離、加水分解などで作られる着色料です。ひとつの原料から複数の色が得られます。
クチナシ色素の種類は下記の3つです。
・クチナシ黄色素
・クチナシ青色素
・クチナシ赤色素
比較的安定性が高いクチナシ色素は、食品のpHによって色調がほとんど変化しません。また、混ぜ合わせるとさまざまな色味が出せるため、幅広い食品に使われています。
含まれる食品例:お菓子、アイスクリーム、中華麺、漬け物
合成着色料合は危険? 天然着色料は安全?

タール系の合成着色料は、日本ではADI(一日許容摂取量)が設定されているものの、アメリカやヨーロッパで使用禁止や規制されているものが多い。
また、我が国では食品そのものの色を生かした自然な色合いが好まれるため、天然の着色料も多く使われている。
赤色は紅花、黄色はクチナシの実、緑色はヨモギ、そのほか野菜から抽出している。
天然着色料のひとつであるカラメル、カラメル色素は、世界中で使用されているが、糖やでんぷんを加工する段階で酸やアルカリを加え、科学的に処理をしている。したがって、天然だからといって完全にナチュラルな成分であるとは言い切れないことを覚えておきたい。
着色料の使用目的は、保存料とは異なる。
食品添加物とは?

食品衛生法上では、食品添加物は「食品の製造過程、または食品の加工や保存の目的で食品に添加、混和、浸潤その他の方法によって使用するもの」と定義されています。
日本において食品添加物は、原則として厚生労働大臣が指定したものしか使用できません。添加物として使用できるのは、指定添加物、既存添加物、一般食物添加物、天然香料のみと、厚生労働省で定められています。
指定添加物(合成添加物)
指定添加物(合成添加物)は、「食品衛生法第12条に基づき、厚生労働大臣が使用してよいと定めた食品添加物」と厚生労働省により定義されています。
天然・合成などの製造方法に関わらず、安全性や有効性について食品安全委員会の評価を受け、個別に制定されます。
既存添加物(天然添加物)

既存添加物とは、「化学合成品以外の添加物のうち、我が国において広く使用されており、長い食経験があるもの」とされています。
1995年の食品衛生法改正以前から、天然添加物として使用されていたものです。
この「既存添加物」という類型は!
1995年の食品衛生法改正によって、指定の対象が化学的合成品から、天然物を含む全ての添加物に拡大されたことをきっかけに制定されたものです。
既存添加物名簿には、1995年の時点で、使用実績のあるものだけが記載されていました。
それ以降も、審議されたのち安全性に疑いが残ったものや、使用実態のなくなったものはその都度リストから消されています。
一般飲食添加物

一般飲食添加物は、食品として飲食に利用される一方で、食品添加物としても使用されるものを指します。代表的なものとしてはイチゴジュース、寒天などが挙げられ、2023年6月時点では約100品目が例示されています。
天然香料
天然香料は、動物や植物を起源とする天然の物質のうち、香りづけを目的に使用される添加物です。具体例としてはバニラ香料やカニ香料などが挙げられ、2023年6月時点では約600品目が例示されています。
食品添加物はなんのために使われている?

一般的に食品添加物には、以下のような役割があります。
・食べ物を長持ちさせる
・見た目を美しく見せる
・色や香りをつける
・味や舌触りをよくする など
例えば、ビタミンCは酸化防止剤として、食品の鮮度や品質を保つために用いられています。
酸化防止剤を使わずに食品を放っておいた場合、空気中の酸素により酸化が進み、品質が劣化してしまいます。
食品の安全を守るためにも添加物は使用されているのです。役割を果たしています。
この他にも食品添加物は、かまぼこの赤い色、ソースのとろみ、ゼリーのプルプルとした食感の演出などにも使われます。
食品添加物のメリット・デメリット

食品添加物には様々なメリットがある反面、健康への悪影響などのデメリットも懸念されています。
メリット
食品添加物を使用する主なメリットには、以下の5点があります。
・保存期間が長くなる
食品添加物の中には、食品の酸化や腐敗を防ぐ効果を持つものもあります。保存料、酸化防止剤、防カビ剤が代表的な例です。
こうした添加物を用いることで、食品の保存期間を長くすることができます。
・食中毒を防止できる
食中毒の防止は、食品添加物の最大のメリットと言えます。
日本の気候は温暖多湿なため、昔から食中毒や食品の腐敗が発生しやすい環境にあります。1955年頃には、国内の食中毒による死亡者は年間数百人にも及びました。しかし、保存料や殺菌料、日持ち向上剤、酸化防止剤などの食品添加物が普及して以降、食中毒による死者数は著しく減少しました。
・品質と価格が安定する

食品添加物を使用すれば、品質と価格を安定させることが可能です。
原材料の品質にばらつきがあったとしても、調味料や着色料、香料などを使用すれば、ある程度の香りや色味を補うことができます。例えば、毎日飲んでいる野菜ジュースの色や香りがいつもと違うと、不安な気持ちになりますよね。しかしながら、野菜ジュースの原料である野菜や果物は、品種や収穫時期、気候の変化や産地によって色、味、香りが変化します。こうした差異を小さく補正できるところが、食品添加物の力です。
・見た目が良くなる
食品の色や見た目は、食欲や満足度をアップさせるために欠かせない要素です。
無添加の食品は変色しやすく、見た目を維持することが難しい特徴があります。そのため、時には着色料を使って新鮮な見た目を維持、あるいは演出することがあります。
着色料は、鮮魚介類、食肉、野菜類などの生鮮食品への使用は禁止されていますが、これらを加工したものには広く使われています。
・必要な栄養を強化できる

ここではカルシウムを例にお話しします。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」によると、成人1日あたりのカルシウムの推奨摂取量は660mg~738mg程度とされています。一方で、2007年に発表された「日本人の食品添加物の一日摂取量調査研究」によると、生鮮食品から摂取できるカルシウムは1日あたり250mgという結果が出ています。
デメリット

・安全性が十分に検証されていない可能性がある
日本の食品添加物は、原則として厚生労働省が安全性を認めたもののみ、使用が許されています。添加物の発がん性・毒性については、ラットによる動物実験が行われており、法律上ではこの実験でラットに影響がない量の100分の1までを人間に使用して良いと定められています。
海外諸国では禁止されているにも関わらず、日本では使用が許可されている食品添加物も存在します。
・1日の摂取量が決まっている

食品添加物には、食品安全委員会や国際機関による「一日摂取許容量(ADI)」が決められています。ADIとは毎日食べ続けても健康への悪影響がないとされる量のことです。
日本ではこのADIを元に、添加物ごとの使用基準が設定されています。
・糖分・脂質・塩分過多や味覚障害を引き起こす恐れがある
食品添加物は、香りや味にも大きな影響を与えるため、知らず知らずのうちに糖分や脂質、塩分を過剰に摂取してしまう場合があります。
たとえば果汁20%のジュース(清涼飲料水)は、果物が20%、残り80%が水や砂糖、添加物でできています。ここには、添加物の効果による爽やかな飲み口に惑わされて、自覚のないうちに大量の砂糖水を摂取する危険が潜んでいるのです。
・アレルギー物質が入っている可能性がある

食材そのものにアレルギーがなくても、添加物にアレルギー品目由来のものが使われている場合があります。最近は卵や乳、果物や魚介類などの天然由来の添加物も多く、パッケージに「●●由来」と表示されていたりします。
こうした添加物を用いる場合には
ラベルや表記にアレルギー品目を記載する必要があります。
赤い着色料の「カニ色素」、乳化剤の「カゼイン(乳由来)」、安定剤の「ペクチン(りんご・オレンジ由来)」などが代表的です。アレルギー持ちの人や、アレルギー持ちの家族がいる場合は、こうした表記をしっかり確認しましょう。
