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『エスカレーション〜塀の中の少女たち』(芹沢由紀子、講談社)感想

百合というよりヘテロ&トランスもの

「エスカレーション」で「塀の中」ということでタイトル買いしてみたんですが、百合というにはちょっと違う作品でした。主人公「倫」(♀)と少年院のボス「アゲハ」(♀)のキスシーンこそありますが、恋愛感情はゼロですし、少年院内のカップル2組はどちらもFTMと女性という組み合わせ。ちなみに倫も徹頭徹尾ヘテロで、出所を待ってくれている彼氏が心の支えになっています。

お話そのものは、ティーンエイジャー向けの「イジメと戦う主人公もの」。全体的に少年院というより学校のイジメみたいなノリなのですが、これは作品のメインターゲット層である十代少女たちの共感を狙ったものでしょうか。倫のあまりの前向きな正義の味方っぷりが鼻につく感じがしないでもないですが、そのへんは好き好きでしょう。

まとめ

百合漫画として読むにはちょっとハードル高いかも。アゲハの倫に対する執着を思いっきり深読みすれば「百合……かなあ……?」と受け取れないこともないですが、それだけのために買うのは、ちょっと苦しいかと。基本的に登場するカップルはすべて男女ですし、あくまで「イジメ問題を扱ったヘテロ漫画に、女同士の偶発的なキスシーンが1回出てくる」ぐらいにとらえておいた方がよい作品だと思います。




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