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テイラー・スウィフト「Opalite」が米チャートを制する可能性…その背景から考えることについて

次回2月28日付米ビルボードソングチャート(集計期間:2月13~19日)では、テイラー・スウィフト「Opalite」が同曲初の首位に立つものとみられますが、このチャートを予想するXアカウントのTalk of the Chartsは同曲のダウンロード指標が17万近くに達すると提示。この数値は、2026年において最大を記録したキッド・ロック「Til' You Can't」(2月21日付にて51,000を記録)を大きく上回るものです。

 

 

テイラー・スウィフト「Opalite」はアルバム『The Life Of A Showgirl』からのセカンドシングル。米ビルボードアルバムチャート首位初登場を果たしたタイミングでソングチャートでも2位を記録した同曲は、2月6日金曜にミュージックビデオをSpotify(有料会員のみ)およびApple Musicで解禁。YouTubeではその2日後に公開しています。

YouTubeでの公開を遅らせた施策については、テイラー・スウィフト「Opalite」、ミュージックビデオのYouTube未公開は何を意味するか(2月6日付)で紹介しています。この結果、2月6~12日を集計期間とする最新2月21日付米ビルボードソングチャートでは「Opalite」がトップ10内返り咲きを果たしていますが、一方で同週はグラミー賞そしてスーパーボウルハーフタイムショー効果でバッド・バニーが強さを発揮しています。

その翌週付となるチャートで「Opalite」が大きく伸びると予想されているのですが、その背景に注目です。

 

 

最も大きいのはフィジカルセールスの加算。米ビルボードソングチャートのダウンロード指標には歌手のホームページで販売されるフィジカルセールスも含まれますが(他方歌手サイトにおけるデジタル販売は含めず)、そのセールスが14万を超えるとみられています。

このフィジカルセールスについては後述しますが、もうひとつの注目は4種のリミックス版リリースです。

「Opalite」で用意された4種のリミックスはいずれも、ダウンロード解禁時にストリーミングでは配信されていません。サブスクサービスでの解禁は先週金曜(つまりは3月7日付米ビルボードソングチャートの集計期間初日)となり、次回2月28日付チャートの集計期間内においてはリミックスを気軽に聴取可能な環境は用意されませんでした。

ダウンロード解禁/サブスク未解禁施策はアルバムリード曲の「The Fate Of Ophelia」にて複数回実施されていたもので、今回も踏襲。ただし聴き手の制限を伴うこの施策については下記ポストで表明した考えに基づき、ブログで疑問を呈しています。

 

セールスの上昇を踏まえ、米ビルボード側も次週のソングチャートで「Opalite」が首位に立つ可能性を指摘しています。そこで気になるのは、先述したフィジカルについて次のように記している点です。

While the “Opalite” 7-inches had been originally scheduled to be shipped “on or about February 9,” according to Swift’s website, they ultimately got delayed a week, instead shipping by this Monday (Feb. 16).

(テイラー・スウィフトの公式サイトによれば、「Opalite」のレコード(7インチ盤)は当初"2月9日頃"の発送予定でしたが結局1週間遅れ、今週月曜(2月16日)に発送されています。)

 

 

※ ()内はDeepL翻訳を基に、意訳したものです。

レコードの発送は別途用意されたCDシングル(”サブスク解禁は行わず、ダウンロード販売のみにとどめる”テイラー・スウィフトの施策をあらためて問う(1月23日付)にて紹介)に合わせる形で遅らせたのかもしれませんが、予定通り2月9日頃に発送された場合は2月21日付ソングチャートに加算。それでも「Opalite」は、スーパーボウルハーフタイムショー効果で首位に立ったバッド・バニー「DtMF」の後塵を拝したかもしれません。

テイラー側がレコードの発送を遅らせた理由は不明ながら、音楽チャートへのこだわりを踏まえればバッド・バニーの勢いが落ち着いてきたタイミングで加算させるのがより好いとして発送を遅らせたと考えるのは自然なことでしょう。さらにCD収録のリミックス版(先述したリミックス群とは別)が69セント(0.69ドル)で安価販売されたことも、ダウンロード指標の上昇につながった形です。

 

Talk of the Chartsも日本時間の本日発表した次回2月28日付米ビルボードソングチャート予想にて、テイラー・スウィフト「Opalite」が首位に立つと発信しています。ラジオも強いながら、当週におけるダウンロード指標の強さは他を圧倒していることが判ります。「Opalite」そして「The Fate Of Ophelia」の経験から、テイラーは今後もこのような施策が成り立つ以上は首位獲得を続けるでしょう。ただし気になる点が3つあります。

 

ひとつは首位獲得直後の反動が大きくなる可能性。米ビルボードソングチャートではストリーミングやラジオという接触指標群の上位安定がロングヒットの鍵となり、また近年は投票会員の増加等見直しも相まってグラミー賞の主要部門はヒットチャート(特にロングヒットに伴う年間チャート上位進出作品)がより大きな存在感を持つようになっています。その中で首位獲得後の急落がみられる作品を社会的ヒットと呼べるでしょうか。

ふたつ目はファンダムの意識について。他の歌手がテイラー・スウィフトと同種の施策を実施し上位を毎回占めたならばどう思うでしょう。また音楽作品を全部揃えようとすると金銭面の負担が大きくなりますが、それはどう考えているでしょうか(今回のレコード発送遅れに説明があったかも気になります)。冷静に捉え、問題があれば批判と改善提案を示すことを願います。ファンダムの声ほど貴重なものはないはずです。

 

そして最後は米ビルボードの、チャート管理者としての自問自答について。少なくともダウンロード解禁/サブスク未解禁という施策はデジタルに不自由を設けるという意味でフェアではないと考えるに、このような形での解禁曲はカウントしないことを検討することが必要でしょう。

またテイラー・スウィフトは以前、ブレンドン・ユーリーを迎えた「Me!」という作品にて、当時フィジカル施策と呼んでいたダウンロード指標急増を最初期に起こしたと言われています。フィジカルの予約段階で売上が立ち、その予約時に(フィジカル到着まで楽しんでもらおうとして)贈られるダウンロード分もカウントされるというフィジカル施策はその後散見され、しかし首位獲得後の急落も目立つようになった経緯があります。

米ビルボード側はその事態を憂慮し、最終的にフィジカルのカウントは発送段階に変更、購入時のダウンロード贈呈分もカウントしないようになりましたが、このようないわば"抜け道"をチャートポリシーに存在させてはならないはずです。

 

 

テイラー・スウィフトほど音楽チャートにこだわり、施策に積極的な歌手はいないというのが私見ですが、その際の施策がファンダムに過度な負担を強いかねず、他方未来のコアファン候補に成り得るライト層(曲は気になるが歌手のファンというわけではない方)がつきにくいという両極端なものであるゆえ、最終的に歌手側の信頼を自ら損ねかねないものと危惧します。ファンダムもチャート側も、熟考することを願います。




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