以下の内容はhttps://www.imaoto.com/entry/2026/01/11/060000より取得しました。


日本のSpotifyで8100万回再生のJIN「Don't Say You Love Me」、一方で累計1億回再生がアナウンスされていない件

ビルボードジャパンは毎年末、ストリーミング1億回超えの作品一覧を発表しています。

また現在は毎週、そして月初にも、1億回以上記録曲に関するまとめ記事を用意しています。月初の記事は昨夏開始したものですが、その初回では発信の理由を次のように記しています。

これまでストリーミングの累計再生回数の発表は、毎週300位以内にチャートインした楽曲のみが対象だったが、今月からはデータの精度の向上を目的に、300位圏外の楽曲も集計対象に加えるよう変更された。その結果、新たに387曲が1億回を突破していたことが明らかになった。

今後は、毎週水曜日に発表している「トップ300入りした楽曲の累計マイルストーン突破情報」に加えて、月初に「トップ300圏外の楽曲も含めた累計マイルストーン突破情報」も発表する。

 

 

さて、ビルボードジャパンによるストリーミング1億回突破曲の中にJIN「Don't Say You Love Me」は未だ含まれていません。この曲はビルボードジャパンによる1月7日公開分ソングチャートの集計期間終了日までに、日本のSpotifyにて81,503,828回の再生回数を記録。ストリーミングヒット曲におけるSpotifyの割合は全体の2割台であることが大半ゆえ、この曲の動向は気になります。

JIN「Don't Say You Love Me」はビルボードジャパンソングチャートにおいて33週連続でエントリー、ストリーミング指標(上記CHART insightでは青で表示)においても同様に33週続けて100位以内にランクインしています。他方、この曲では他指標とストリーミング指標とで勢いに大きな差があるのですが、この差はSpotifyと他のサブスクサービスとでも同様に発生しています。

1月7日公開分のストリーミング表をみると、JIN「Don't Say You Love Me」はSpotifyで好位置をキープする一方で他のサブスクサービスでは一定順位に達していません。実際、同曲ではリリース直後からこの乖離が続いています(その旨についてはストリーミング表を貼付したCHART insightからヒットを読む カテゴリーのエントリー(毎週土曜掲載)をご参照ください)。

ビルボードジャパンは2025年12月31日公開分および2026年1月7日公開分におけるストリーミング億超え記録曲を発表していますが、この中にJIN「Don't Say You Love Me」はありませんでした。Streamimg Songsチャートで常時300位以内に入っているこの曲は、仮に1億回超えを果たした際は月初公開の記事(累計マイルストーン突破情報)ではなく、週間のまとめ記事にて掲載されるはずです。

 

 

先述したストリーミング表からも解るように、ストリーミング人気曲はサブスクサービス間での乖離が小さい状況にあります。各サブスクサービスには独自の特性があるのですが、サービス間の乖離が小さい曲はライト層(曲は気になるが歌手のファンというわけではない方々)の人気が高いため、サービスの区別なくヒットすることが一般的です。

一方で、特にSpotifyにおいてはコアファン、もっといえばファンダム(コアファンの集合体であり音楽チャートの動向にも意識的な方々と定義)の熱量が目立ちます。その熱量は再生キャンペーンが存在するLINE MUSICでもみられますが、再生キャンペーン採用曲は企画終了後に急落することが一般的です。他方、Spotifyにおいてはキャンペーンがないながらも高い再生回数を維持する曲が存在します。

その原動力のひとつがStationheadを活用したリスニングパーティーの開催であり、歌手側が行うものもあればファンダムが自発的に実施することも少なくありません。StationheadはSpotifyおよびApple Musicと連携していますが、Spotifyはデイリー200位までの順位そして再生回数が可視化されるため、ファンダムの頑張りにつながりやすいといえます。そして最近ではSpotify自体もパーティーを実施することが増えています。

それによりファンダムによる聴取行動がライト層による支持曲同様に長期化し、ロングヒットに至る作品も少なくありません。無論、ライト層支持曲にはコアファンによる継続聴取も勿論含まれるのですが、ファンダムによる聴取行動が基本的に最新曲主体であるということは、新曲登場時の聴取対象移行および旧曲の急落からも想起が可能です。

 

そのようなファンダムの継続聴取行動は、以下の見極め方法を活用することである程度の判断が可能ではと考えます。

<日本のSpotify動向から真の社会的ヒット曲を見極める方法>

ビルボードジャパンでのストリーミング1億回再生突破時、Spotifyの割合は著しく高くないか

Spotifyと他のサブスクサービスとで週間チャートの順位は大きく乖離していないか

Spotifyデイリーチャートにおいて他の曲よりも再生回数の増減が大きくないか

 

今回紹介しているJIN「Don't Say You Love Me」はストリーミング1億回再生がアナウンスされていないため、現時点では①を用いることはできませんが、先述のとおり②は継続しています。

また③については直近1月9日付の日本のSpotifyデイリーチャートからもみえてきます。木曜→金曜は再生回数が下がるのが一般的な日本のデイリーチャートにおいて、50位以内登場曲で前日より再生回数を伸ばした3作品の中にJIN「Don't Say You Love Me」は含まれています(前日比104.1%を記録)。もっといえば1月5日付以降における同曲の再生回数前日比は、50位以内ランクイン曲の平均を大きく上回る状況が続いています。

 

これらを踏まえ、JIN「Don't Say You Love Me」はライト層が他の曲よりも多くないと考えます。そう断言するのは適切ではないかもしれませんが、しかしながら仮に新曲が登場した際にこの曲が急落するならば、この曲にライト層が付いているとは言い難いでしょう。そしてSpotifyで8150万回再生を記録しながらもビルボードジャパンにおいて1億回超え未アナウンスという状況は、やはり気になるというのが私見です。

JIN「Don't Say You Love Me」の動きは、同じBTSのJIMINによる「Who」の動向を想起させます。同曲のストリーミング1億回再生達成時における日本のSpotifyの再生回数は80,878,051回を記録していました。この点は日本のSpotify動向から真の社会的ヒット曲を見極める方法、そしてSpotifyの今後について考える(2025年5月4日付)でも紹介していますが、「Don't Say You Love Me」は「Who」以上にSpotifyに偏っている状況です。

 

 

ストリーミング1億回超え記録曲がかなりの数に達しています。ヒットの判断基準としては弱くなったかもしれませんが、好記録であることは間違いありません。その中にあってより大事なのは、その再生回数の内訳を知ることです。そして音楽チャート管理者側に明確なチャート設計思想があるならば、そのことを視野に入れたチャートポリシー(集計方法)を用意し、またチャートの見方等を発信することでしょう。

 

 

最後に。日本のSpotifyにおける2025年度年間ソングチャートにおいて、JIN「Don't Say You Love Me」が19位、そしてJIMIN「Who」は10位にランクインしています。その旨はSpotifyのチャートを用いた『発表!今年イチバン聴いた歌~年間ミュージックアワード2025~』(日本テレビ 2025年12月29日放送)でも紹介されていますが、しかし他のサブスクサービスと大きく異なることは以前紹介したとおりです。

上記エントリーの最後では『ひとつのサービスのデータだけに頼ることなく、複合データから成るチャートと比較することを勧めます』と記しています。たとえば日本テレビ側が『発表!今年イチバン聴いた歌』を今年も続けるならば、Spotifyではなくビルボードジャパンのデータを用いることを前向きに検討するよう願うばかりです。




以上の内容はhttps://www.imaoto.com/entry/2026/01/11/060000より取得しました。
このページはhttp://font.textar.tv/のウェブフォントを使用してます

不具合報告/要望等はこちらへお願いします。
モバイルやる夫Viewer Ver0.14